大阪市存続へ 「都」構想反対が勝利 大商連・民商 訴え広げ貢献|全国商工新聞

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選挙戦の労をねぎらい、大阪市の存続を喜び合う東淀川民商の役員・会員ら

 大阪市廃止の是非を問う住民投票が1日に行われ、再び「反対多数」で大阪市の存続が決まりました。民主商工会(民商)・大阪商工団体連合会(大商連)は「都構想=大阪市廃止・分割」「大阪府に財源・権限が奪われて住民サービスが低下する」と最後まで訴えを広げ勝利に貢献しました。
 9月上旬の世論調査では賛成が14ポイントリードしていました。しかし、対話を進める中で「大阪市廃止を知らなかった」「敬老パスがなくなったら困る」など「都」構想の危険性が伝わり、投票日1週間前の世論調査では賛否拮抗となりました。
 民商では「そろいのユニフォームを作り役員が連日行動」「工場の壁に大きな掲示板を設置してポスターを張り出した」「店で反対のポスター展を開催」などの新しい動きが生まれました。地域でも、手作りポスターを張り出したり、宣伝に飛び込み参加してスピーチするなど党派や立場を超えた市民の行動が目立つようになりました。
 終盤は、危機感を感じた維新が「住民サービスは上がる」「反対派の主張はデマ」との宣伝を強め、公明党の引き締めもあって、大接戦となりましたが、結果は1・7万票差で「反対多数」となりました。
 維新が当初から「大阪市廃止」という重大事実を隠し、市の広報まで私物化してメリット一色の情報を垂れ流す中、前回と比べ反対票の割合が増えたこと、10~20代で反対票が上回ったことは大きな財産です。一方、この5年で「上からの住民投票」が2度も強行され、市民に分断・対立が持ち込まれました。今後は、より良い大阪市政の実現へ市民の共同を発展させる必要があります。
 今回の勝利は、維新にとって大きな打撃です。本来は住民投票勝利を追い風に次期総選挙で勢力拡大する思惑でしたが、看板政策であり結党の目的でもある「都」構想を2度も否決されたことで、代表の松井氏が引退に追い込まれ、自・公・維の関係にもしこりが残りました。維新失速は蜜月関係にある菅政権にとっても痛手となります。
 しかし、維新は性懲りもなく「維新の改革は支持を得た」「二重行政をなくせというのが民意」などと事実をねじ曲げ、「都」構想や異論を排除して数の力で押し切る自らの手法への批判を封じています。また、大阪市は形だけ残して、市の財源・権限を府に移す「広域行政一元化」条例を府・市2月議会に提出すると表明するなど、最後まで悪あがきに必死です。
 今回の勝利を力に、10年に及ぶ維新府政の呪縛を断ち切って前進へ転じることができるかどうかは、今後の運動にかかっています。民商・大商連は、市民・中小業者の要求実現へ政治の流れを変えようと引き続き頑張る決意を固めています。

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