全国商工新聞

厚労省に強権的な社会保険料徴収の改善などを求める全中連の住江憲勇代表幹事(保団連会長)

 中小業者決起大会(全中連主催)に先立ち経済産業省など8省庁と交渉。消費税5%への減税や大企業、富裕層への課税強化などを要望するとともに、不当な税務調査や社会保険料の強権的徴収の実態を告発し、是正を求めました。

福島原発事故 被害が続く限り 賠償「指導する」 経産省・中企庁

 経済産業省・中小企業庁との交渉では、消費税増税と複数税率、キャッシュレス決済へのポイント還元などについて、省側は「中小企業者の負担が過重にならないようにしたい」と従来通りの説明に終始。福島第1原発賠償問題で「2年分一括賠償後も被害が続く限り、全ての被災事業者への賠償継続を東京電力に指導する」と確認しました。
 4月からの食品栄養成分表示義務化の問題では、「販売業者が免除規定を知らず、免除されている製造業者・加工業者を取引から排除している」など現場での混乱を示し、「表示義務者から『販売者』を外すよう消費者庁に求めること」を要請しました。
 FC契約の公正化に向けては「法規制すると画一的なものになると考えるが、視野から消えたわけではない」と回答しました。

下請取引 法定福利費計上 不当例「相談を」 国交省

 国土交通省では、2020年度予算に関わって、自治体が実施している住宅リフォーム助成制度について「自治体が制度要綱と地域住宅計画を作って実施すれば『社会資本整備総合交付金』が活用できる」と回答。社会保険料の法定福利費の別枠請求が2次、3次下請けに適用されていないなどの不当事例は「相談に乗る」と答えました。
 運輸局が貸切バス事業者に「事業手続実施結果報告書」(5年ごと)の新たな提出と、税理士の記名・押印を求めている問題の是正を求めました。

社会保険料徴収 不当な滞納処分「個別対応する」 厚労省

中小企業庁に要請書を渡す全商連の橋沢政實副会長

 厚生労働省では社会保険料滞納をめぐって「年金事務所に要請書を提出すると『質問は全て厚労省へ』と言われた」(宮崎)、「滞納金の分納を申し出たのに、突然口座を差し押さえられた」(東京)などの実態に対して「個別の対応」を約束しました。労働保険事務組合がマイナンバー(共通番号)を使わなくても「不利益な扱いをしない」と確認。健康保険証の代わりに共通番号カードの利用が可能になっても「保険証だけで受診できる」と回答。新型コロナウイルス対策では、観光バス会社の経営者が「来日中国人が減り、収入がゼロになった。社会保険料の減免・延期は可能か」(埼玉)など実態を伝え、対応を求めました。

横暴な税務署員 不当調査是正を 国税庁

 国税庁では、「署員がいきなり自宅に来て、断っても帰ってもらえず、怖かった」(大分)、「本人の了承も得ずに棚を開け、通帳のコピーを取られ、『民商とは付き合うな』とも言われた。質問応答記録書の内容は事実と異なる」(兵庫)など不当な税務調査を告発、是正を求めました。

富裕層課税強化「認識は同じだ」 財務省

清水忠史衆院議員(共産)も同席した財務省交渉

 財務省では、大企業や富裕層への課税強化で社会保障費や財政健全化の財源を確保するよう要請したのに対し「富裕層への所得税課税強化について認識は同じ」と回答。所得税法第56条の問題は「多くの声が寄せられており、国会質疑を受けながらしっかり検討している」と答えました。交渉には清水忠史衆院議員(共産)が同席しました。

円滑な資金繰り「柔軟対応促す」 金融庁

 金融庁では賃金引き上げや消費税増税に伴う影響を踏まえ、中小企業の資金繰り支援を求めたことについて「中小企業者への円滑な資金供給や貸し付け条件の変更等の柔軟な対応を金融機関に促している」と回答。新型コロナウイルスに関わっても「条件変更など柔軟な対応を金融機関に要請している」と答えました。

共通番号カード取得「強制ない」 総務省

 総務省では、自治体職員に共通番号カード取得を強要している問題に関わって「取得は任意であり、強制ではない」と回答。地方税の徴収について「個別、具体的な実情に応じて、徴収猶予や換価の猶予を適用できる」と改めて回答しました。

購読お申込みはこちらから購読お申込みはこちらから