従業員雇用

全国商工新聞 第3324号8月20日付

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採用活動の前に必要なこと

深太郎 1人では大変なので従業員を雇おうかと思っています。どんなことが必要ですか?

加藤 飲食業は最近「超」人手不足なので、まずは採用活動をする前に、地域の飲食業の従業員の給与相場を確認して、見合った条件を提示できるようにした方がいいですよ。
 店の営業時間と定休日から、採用した従業員に働いてもらう曜日や時間を確認することも大事だね。
 従業員が10人未満の場合は、週44時間まで働いてもらうことができるんだよ。例えば、月曜定休で、表4のように働いてもらいたいとすれば、定休日とは別に週に1日(例では金曜日)休みを与えること。そうすると、正社員の休みの日を埋めるためにアルバイトを雇うことが必要になるでしょう。


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 表のシフトだと、1日の労働が8時間を超える日があるため、1カ月単位の変形労働時間制を就業規則等で定めておくことも必要だね。そうしないと、週4時間の残業が発生することになるからね。
 ハローワークで求人をする場合は、労働基準法が守られていることや必要な社会保険等に適正に加入していることが必要になるんだよ。
 面接の結果、採用する人が決まったら労働条件などで、もめることがないよう、労働契約書または労働条件通知書を準備して本人に交付すること。ひな型は、正社員とパート・アルバイト分とも労働局のホームページなどからダウンロードできるからね。

社会保険の加入要件

深太郎 社会保険に加入する要件はあるんですか?

加藤 個人事業の場合、従業員数が5人未満であれば、社会保険の加入は任意です。しかも、深太郎君は飲食業なので、5人以上になっても社会保険に加入する義務はありません。
 5人以上の従業員数で、社会保険の加入が任意なのは、農業や漁業などの1次産業、飲食店や旅館業、理美容業などのサービス業、弁護士や会計士、社会保険労務士などの士業、神社や寺院などの宗教業。それ以外の業種は5人以上になると、社会保険に加入することが義務付けられます。
 それから従業員を1人でも雇えば労災保険に加入しなければならない。アルバイトやパートだけでも加入が必要になるよ。
 31日以上の雇用見込みで、かつ週20時間以上働く人を雇う場合は、雇用保険にも加入しなくちゃね。ただし、アルバイトとパートで、週の労働時間が20時間未満の人だけの場合、雇用保険の加入は必要ないよ。

助成制度を活用しよう

深太郎 従業員を雇った時に、何か使える制度がありますか?

加藤 従業員を雇った場合に支給される主な助成金を紹介するね(表5)。財源は雇用保険なので、雇ったら雇用保険に加入することが前提になるよ。助成制度をうまく活用して従業員を雇うといいね。


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各地の民主商工会(民商)青年部婦人部では経営に役立つセミナーや学習会を開いています。各種補助金獲得や経営をスキルアップさせるための事業計画づくり、法人のメリット・デメリットなどを学習。記帳カフェでは、帳簿の付け方や経費の仕分けなどをみんなで学び合って自主記帳・自主計算を身に付けています。

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