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  トップページ > 税金のページ > 徴税攻勢 > 全国商工新聞 第3194号11月30日付
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税金 徴税攻勢
 

中小業者のSOSに即対応 ”入って良かった”と紹介広げて=愛知・名古屋南民商

励まし合って商売する
 「税務署に自分の意見を堂々と主張でき、“3年で200万円”と告げられた税額がほぼ4分の1に」「200万円の融資が実現し、ひと安心。これで仕事に集中できる」―。名古屋南民主商工会(民商)はこの間、税務調査や融資相談など中小業者のSOSをキャッチし、支部が中心となって、その解決に奮闘。その中で“民商の良さ”を実感した新会員が、同業の友人を支部の新会員歓迎学習会に誘い、その場で入会するケースも生まれています。

[税務調査]200万円の追徴税額 根拠示し56万円に

Photo 名古屋南民商みどり支部の新会員歓迎学習会。(後列左端から)新会員の鈴木等合さん、(一人置いて)飯塚伸吾さん、鈴木裕さん

 友人を誘ったのは、みどり支部の飯塚伸吾さん=電気工事(11月16日号2面、既報)。7月に2012年〜14年まで3年分の税務調査の連絡を受け、税務署員に言われるがまま通帳などの資料を持ち去られ、「税額は200万円ほどになる」と一方的に告げられてビックリ。

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税務調査を受けた飯塚伸吾さんの「納得の結果で終了」との喜びの声を伝える名古屋南民商のニュース

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商工新聞号外でマイナンバー対策も学習

資料取り戻し対策会議開く
 昔、勤めていた時の親方が民商会員だったことを思い出し、すぐに連絡を取って、民商に入会。民商の仲間と税務署に出向いて資料を取り戻し、所属するみどり支部では3回の対策会議を開催。不備な点を丁寧にアドバイスし、3年分の収支計算を点検しました。
 税務署交渉では「訳の分からないうちに資料を持っていかれた。収支計算書の中身をきちんと見てほしい」と要望。その後、上司の統括官が調査に来て、飯塚さんの主張をほぼ全面的に認め、3年間で消費税38万円、所得税18万円の修正申告で終了しました。
 飯塚さんは実感を込めて語ります。「民商の仲間と一緒に税務署交渉で抗議したら、税務署の態度が変わった。民商に入って、本当に良かった」
 飯塚さんは9日、“自分が入って良かったから、ぜひ知り合いにも民商を勧めたい”と、みどり支部の新会員歓迎学習会に、現場でよく一緒になる同業の友人・鈴木裕さんを連れて参加しました。
 会員の店「キッチンカナン」に9人が集まり、「ようこそ民商へ」パンフやマイナンバー号外などで学び、元請けの圧力が強まっている社会保険の強制加入問題や労災加入などの話題で盛り上がりました。業者仲間が助け合って、楽しく商売を続けていこうとする民商の姿に触れた鈴木さんは「飯塚くんが入っているなら安心」と入会を決めました。

アドバイスで不安も解消し
 新会員歓迎学習会では飯塚さんと同様に、9月に税務調査を受け、チラシを見て入会した鈴木等合さん=計量機修理=も参加しました。「突然、調査に来られ、訳も分からず書類を持ち去られて不安だったが、民商に入って書類を取り戻してホッとした」と言います。
 支部で対策会議を開き、事業内容と数字の流れが説明できるように準備し、調査に臨みました。まだ結論は出ていませんが、「民商に入ったおかげで安心して対応できた」と喜んでいます。

[資金繰り]運転資金足りない 交渉重ね融資実現
 民商は、融資実現でも奮闘しています。

売り上げ伸び資金が必要に
 道徳豊田支部の出口昌秀さん=塗装=は、3月に名古屋市小規模事業金融公社から開業資金350万円を借りて商売を始めて半年。売り上げも順調に伸びてきましたが、急きょ運転資金が必要になりました。
 「200万円の融資を受けたいが、借りたばかりなので大丈夫だろうか?」と悩んだ出口さんは事務局員に相談。「融資を受けざるを得なくなった理由や返済見通しがしっかりしていれば大丈夫」と励まされました。
 開業資金を借りた公社では「返済額が3分の1以上減っていない」と断られたものの、名古屋市信用保証協会の「小規模企業等振興資金・通常資金(マル振)」「小口資金(マル小)」に挑戦。収支状況を示して「売り上げが順調に伸びていること」「今回融資が必要になった事情」「今後の仕事の見通し」を説明したところ、すぐOKになりました。
 しかし今度は、銀行が「事業所の所在地と、銀行の行政区が違うから難しい」と回答。出口さんは、民商の仲間と一緒に名古屋市信用保証協会や銀行に対し、「行政区の話は銀行内部の問題。保証承諾も得ているのに、なぜダメなのか」と交渉し、申し込んでから1カ月近くかかりましたが、融資を実現しました。
 出口さんは「民商のおかげで200万円の融資が実現し、ひと安心した。これで仕事に集中できる」と話していました。

業者の苦難に心寄せながら
 民商には「車が急に壊れ、購入ローンを組もうとしたが、以前調停したサラ金があって、完済していても組めなかった。何とか融資が受けられないか」「自己破産して10年近くたつのに融資が受けられない。どうしたらいい?」など、さまざまな業者のSOSが持ち込まれています。
 今後も意欲を持って開業したり、商売を続けようという業者に心を寄せ、支部を中心に、その要求が実現できるまで一緒に頑張ろうと役員会では話し合っています。

全国商工新聞(2015年11月30日付)
 

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