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  トップページ > 税金のページ > 徴税攻勢 > 全国商工新聞 第3160号3月16日付
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税金 徴税攻勢
 

マイナンバー制度 世論高め廃止させよう=北海道・札幌東部

 北海道・札幌東部民主商工会(民商)は2月6日、税金学習会「マイナンバー制を考える」を開催し、16人が参加しました。住基ネット差し止め訴訟で北海道訴訟団の事務局長を務めた亀田成春弁護士を講師に迎え、マイナンバー制度の概要、事業者や納税者への負担、行政監視の危険性などを学習しました。

 亀田弁護士は政府が宣伝するマイナンバー導入趣旨として(1)より正確な所得把握による社会保障や税の公平化(2)真に手を差し伸べるべきものに対する積極的な支援に活用(3)社会保障や税に係る各種行政事務の効率化-など、6点を紹介。それに対し、(1)は憲法が保障する自主申告権の否定であり、(2)は生活保護受給者などを機械的に選別し監視するということ、(3)は行政の都合で国民にメリットがないと強調しました。
 マイナンバーの大きな問題点として、「情報をみだりに第三者に開示または公表されない自由」を侵害する法制化と指摘。政府が検討を進める「行政間の情報連携」や「企業番号の公表」は住基ネット訴訟で示された「行政は個人情報をやり取りしない」という点を強引に突破しようとする暴挙だと強調しました。
 従業員などの個人番号の管理責任が事業主には課せられ、最高で禁錮4年の罰則が設けられることや、アメリカで頻発するマイナンバー盗用の問題なども挙げられました。
 あまりの問題点の多さに参加者は「なぜこんな重大な制度がほとんど報道されないのか」と驚きを隠しきれない様子でした。
 亀田弁護士は「イギリスのマイナンバーは導入後に、国民世論の高まりで廃止された。運動によって乱用させないことや廃止させることは可能。憲法を守らせることが重要だ」と結びました。

〈別項〉
 住民基本台帳ネットワークシステム(住基ネット)は、「個人情報」をいつ誰に知らせるかを本人自身が決めるという「自己情報コントロール権」(プライバシーの権利)を踏みにじるものであり憲法違反であるとして、全国17カ所で国や地方自治情報センターなどを相手に行われた、住基ネットの差し止めを求める訴訟。
 地裁、高裁で違憲判決を勝ち取るが、2008年3月6日に最高裁が「住基ネットは憲法違反ではない」との合憲判決を下した。その根拠として「個人情報を行政がやり取りしない」ということが重視された。

全国商工新聞(2015年3月16日付)
 




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