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  トップページ > 税金のページ > 地方税 > 全国商工新聞 第3081号7月29日付
 
相談は民商へ
 
税金 徴税攻勢
 

地方税滞納で差押 「換価の猶予」で売掛金取り戻す=鳥取

 鳥取民主商工会(民商)のTさん=新聞販売店=は先ごろ、長引く不況で地方税や国保料をやむなく滞納し、鳥取市に売掛金を差し押さえられました。困り果てて民商に入会。民商と共に市と交渉し、換価の猶予を認めさせ、売掛金を取り戻しました。「商売を続けられる」と喜ぶTさんの手記を紹介します。

* * *

 市県民税や国保料の滞納(延滞金を含めて約213万円)を理由に、3月分と4月分の売掛金(計約85万円)を市に差し押さえられました。5月分の売掛金も差し押さえられれば、取引先への支払いができず、廃業に追い込まれかねない状況となりました。市に返還を求めましたが、取り合ってもらえませんでした。
 インターネットで民商を調べ、5月1日に事務所を訪ねました。事務局員が「大変なことだ」と相談に乗ってくれました。納税緩和措置を学び、差し押さえを解除できると知りました。
 そして、家計表や資金繰り表を作成し、民商の仲間と一緒に市と交渉。売掛金の入金がなければ月末の支払いができない、換価の猶予にして、差し押さえを解除してほしい、と訴えました。担当者は「税金を払えないのはおかしい」と差し押さえの解除を認めませんでした。
 私は法律で決められていることなのに、なぜ、差し押さえを解除できないのか、という怒りの気持ちが強くなりました。民商の仲間は「あきらめず、頑張ろう」と励ましてくれました。
 その後、連日のように市とやり取りをしました。民商の仲間は「このままでは商売がつぶれてしまう。生活や事業に支障がでるような差し押さえは不当だ」と訴えてくれました。
 それでも市は「売掛金の差し押さえは解除できない」の繰り返しでした。そして売掛金の入金予定日(5月20日)、売掛金(約53万円)は差し押さえられました。従業員には給料の支払いを待ってもらっていました。
 状況が一変したのは5月22日。市の担当者から連絡が入り、市役所に行くと「差し押さえた分(5月分の売掛金)を返します」と私たちの主張を認めました。後日、換価の猶予の決定通知書(地方税法第15条の5第1項第1号に該当=別項)が届き、月8万円の分納が認められました。
 ようやく心が落ち着きました。民商で今まで知らなかったことを学べました。交渉にも同行してもらい本当に助けられました。困っている人たちに私の経験を知らせたいです。

(別項)
 財産の換価を直ちにすることにより、事業の継続または生活の維持を困難にする恐れがあるとき、滞納者が徴収金の納付・納入について誠実な意思を有すると認められるときは、地方団体の長は財産の換価を猶予することができる。

全国商工新聞(2013年7月29日付)
 
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