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  トップページ > 青年部 > 全国商工新聞 第3131号8月11日付
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青年部
 

仲間と出会い 学び合う 第13回全国業者青年交流会

 全商連青年部協議会(全青協)は9月14日〜15日、「商売の魅力再発見。ふくい、出会い、学びあい!」をテーマに、福井県あわら市内で第13回全国業者青年交流会(交流会)を開催します。全国から500人以上の業者青年が集まり、記念公演や分科会など多彩な企画を通して商売の夢や展望を語り合います。全国各地で仕事や民商活動に頑張る3人の青年たちに「出会い・交流・学び」など交流会の魅力を語ってもらいました。

業者2世の悩み共有=宮城


仕上がりをチェックする清水さん

 私は高校を卒業した19歳のころに実家の清水製本で働き始めました。その後、結婚・出産・離婚を経験し、女手ひとつで子どもを育てるために製本以外にもさまざまな仕事を経験しました。
 本格的に製本の仕事を継ごうと思ったのは30歳の時です。製本の仕事はとても緻密な作業の連続で、職人肌の父の下、人間関係や仕事のやり方など、難しいことばかりです。それだけに本ができたときの喜びはひとしおで、私はこの仕事が大好きです。祖父の代から3代続く上製本の技術を次の時代につなげるために日々頑張っています。
 今回の交流会では同じように子育てをしながら働く女性経営者の人たちとも交流できることを期待しています。
 東日本大震災から1年半たった2012年9月、宮城で行われた前回の交流会に初めて参加しました。宮城での初開催は、商売の再建をめざす業者青年を励ましたと思います。当時は民商から参加のお誘いがあり、何をするのかよく分からないまま気軽に参加しました。自分が知らないさまざまな業種の青年との交流を通して人材育成、税金問題で悩んでいる様子が分かりました。
 事業承継の分科会では、「社長であると同時に父親でもある。つい感情が入ってけんかになってしまう」という業者2世ならではの悩みを発言しました。東京の参加者が「自分もそうだよ」と言ってくれたことで、悩んでいるのが自分だけではないということが分かり、とても心強くなりました。また、仕事のことなど話ができる仲間がたくさんできました。交流会はそんな場を提供してくれる最高の場所でした。
 交流会を機に、民商の活動に徐々に参加するようになり、交流会時に仲良くなった全国の青年部の仲間から、「みんなで一緒に盛り上げていこう」と励まされ、全青協の幹事も引き受けました。
 初めて参加した全青協幹事会では、各地の青年部を盛り上げよう、大きくしようと本気で取り組んでいる姿に衝撃を受けました。
 いまは宮城でも懇親会で交流を図りながら、楽しく積極的な青年部を作り、大勢で交流会に参加しようと頑張っています。

交流会で出会い結婚=長野


商売や子育てに奮闘する諏訪さん夫婦

 震災直後から復興支援で、物資を運んだ被災地はどうなったのか、そして全国の業者青年が集まる貴重な交流の場と思い、宮城での交流会に参加しました。
 交流会では短い時間を大切に積極的にたくさんの人と話をしました。趣味の自転車で共通の友人がいることが分かったり、仕事のやり方に共感できる人、いつか行ってみたいお店などたくさんの出会いがありました。
 その中で現在、公私を共にする妻=鍼灸師=とも出会いました。たった2日間の集まりの中でこれだけの出会いがあり、つながりができたことに感謝と感動がありました。
 交流会後間もなく結婚し、妻の仕事場のある佐久へ引っ越しました。民商の仲間にも協力してもらい自宅を改装し、4月に「はり・きゅう・マッサージ やちほの森」を開設しました。
 また、結婚・引っ越しを機に、自分の両親と同じように店舗を構えてお客さんと直に接することのできる仕事をやろうと、それまでやっていた機械組立の仕事に区切りをつけました。
 現在私たちが生活をしている1000坪を超える自宅兼事業所の敷地では、貴重な日本蜜蜂を飼い、無農薬野菜を作ったり山菜を採ったりできます。ここで何ができるのか次の仕事おこしを模索しながら昨年12月に生まれた子どもの子育てに奮闘中の毎日です。
 今回の福井での交流会では、実行委員を務めています。どんな出会いがあるのか、どんな学びを得られるか、委員会で話し合って企画。その結果、交流会という限られた短い時間で少しでもいろんな人といろんな交流をしてもらうために、立食パーティーや家族連れでの交流スペースの設置など新たな試みがいくつも用意されています。
 集えば何かが見つかる、いくつもの笑顔に出会えるそんな交流会をめざしています。たくさんの学びと出会いを求めて来てください。

学んだこと生かして=東京


真剣に楽しい仕事がしたいと語る武藤さん

 私は非破壊検査を行っています。超音波や放射線を使って建物を傷つけずに構造や傷を調べる仕事です。前回の交流会が行われた2年前に独立し、同時に民商にも入会しました。独立しようと思ったきっかけは「仲間たちと真剣に楽しく仕事ができる会社を作りたい」という私の理想があったからです。現在社員は4人いますが、いずれも仕事現場で知り合った理想を共有できる“仲間”という存在です。
 前回の交流会のパネルディスカッションで駒沢大学の吉田敬一先生が話していた「本来の仕事に付加価値をプラスしよう」という言葉を受け、自分たちの仕事が終わった後も他の業者の仕事を手伝うなど積極的にコミュニケーションをとるようにしました。
 そのおかげかどうかは分かりませんが、この2年間でいろんな人に仕事の紹介をいただき順調に仕事の範囲が広がりました。理想の会社へと一歩ずつ前進していると実感しています。
 葛飾民商に入会して2カ月くらいのころ、当時の宮本事務局長から、「交流会に行かないですか。全国の民商会員が来るし、勉強になるよ」と誘われました。当初は全く乗り気がせず断るつもりでいましたが、直後に足を骨折し、仕事に出れない状況に。それなら参加してみようと。まさにけがの功名ですね。
 交流会の魅力は全体会や分科会などいろいろありますが、なんといっても夜の交流です。飲みながら本音を語り合う。全国から集まった500人以上の業者青年と腹を割って話せるのです。普段仕事をしているとどうしても感じてしまう「事業主ゆえの孤独」を分かり合える仲間が全国にいるということに本当に励まされました。
 いま参加を迷っている人には一言「絶対に楽しいから大丈夫」と伝えたい。交流会にいるのはみなお互いを尊重し分かり合えるという民商の仲間たちです。楽しみながら学べる「大人の修学旅行」にぜひ一緒に参加しましょう。

民商青年部の魅力満載 積極的な参加を
全国から500人が集い経営展開へ語り合う=全青協・議長 雨宮真希人さん

 消費税の増税や原材料・資材の高騰など、厳しい経営環境の中で、ほとんどの業者青年が商売で苦しんでいるのではないでしょうか。
 私は歯科技工士ですが、歯科技工士業界は深刻な後継者不足に陥っています。短納期・低工賃・長時間労働で、20代の離職率は約8割、同期でこの仕事を続けているのは私だけという状況です。
 私は仕事仲間たちと短納期・低工賃の脱却、新分野への挑戦を続けています。青年部の仲間を見ると、業種によって違いはありますが、不景気や顧客の減少など個人の経営努力ではどうにもならない困難が広がっています。地域に根ざして、まじめに商売している人が評価される世の中にしたいと、つくづく感じます。
 そしてこんな時だからこそ大切なのは、学ぶこと、若い人がみんなで助け合うことです。困った人がいたら相談に親身に乗ってくれるというのが、民商・青年部の魅力です。異業種の話を聞く機会も他ではなかなかありません。交流会で、このような民商・青年部の魅力に触れてもらうことが、運動の継承・発展を考える上でも重要です。
 交流会は2年に一度の、全青協最大のイベントです。500人を超える業者青年が一堂に会するイベントは、めったにありません。これまでもこの交流会をきっかけに、必ず全国で活躍する役員が生まれてきました。
 交流会は、文章を読むだけでは伝わらないその人の魅力、「こういう人柄だからできること」など、その人柄も含めた商売の秘訣に触れることができます。直接語り合うからこそ伝わるものだと思います。全国の民商でぜひこの機会を生かしてほしいと思います。交流会の魅力を伝えていくためにも、財政活動など困難はあると思いますが、すべての組織から1人でも送り出すことが大事だと思います。

仲間との交流重視し工夫凝らし内容充実=実行委員長 高橋信也さん

 今回の全国業者青年交流会は今まで以上に「交流すること」に力を入れています。名刺交換会も積極的に交流を深められるような工夫を凝らし、参加者全員がつながるくらいのイメージで行いたいと思います。分科会もリアルな体験を聞き、話すことで、それぞれの考え方ややり方を学び合ったり、レクチャーを受けたりすることで商売に役立つ内容にしています。新しい企画も盛りだくさんで全国の若い力が結集することを楽しみにしています。ぜひご参加いただき、全国の業者青年の商売に対する熱い思いを感じてください。

全国商工新聞(2014年8月11日付)

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