2000人の署名を力に国保料2万円引き下げ=三重
三重県伊勢市は、今年度の国民健康保険(国保)料を1人当たり平均2万1614円、1世帯平均3万4798円引き下げました。南勢民主商工会(民商)も加わる「くらしと福祉をまもる伊勢連絡会」の粘り強い運動が実ったものです。
連絡会は、黒字になっている国保財政の資料や、高過ぎて払えないという切実な声を市議会議員や国保運営協議会委員に提出。昨年6月には国保料引き下げを求める請願署名約2400人分を市議会に届けました。
この署名を、約1000人分近く集めたのが婦人部長=貴金属加工販売。連絡会内で「民商はすごい」と評判になりました。連絡会は、昨年12月議会にも約2200人分の署名を提出。請願は市議会では不採択となりましたが、2月の市議選で国保料引き下げを訴えた共産党の議員が1議席から2議席に増えた影響もあって、3月24日の市議会で黒字の国保基金を取り崩す予算案を全会一致で可決。国保料引き下げにつながりました。
伊勢市の国保財政は昨年も約6億5000万円の黒字(年間予算約141億円の4・6%相当)。その一方で、「40代の4人家族で年収550万円、固定資産税10万円」のモデルケースでは、年間国保料は68万円余りと全国平均より約12万円も高く、「高過ぎて払えない」という声があふれていました。
道理ある要求と運動は実る―。国保料引き下げの経験を通じ、確信が会内に広がっています。
全国商工新聞(2014年7月14日付) |