全商連トップページ
中小施策 税金 国保・年金 金融 経営 業種 地域 平和・民主 教育・文化 県連・民商 検索
 全商連とは活動方針・決議署名宣伝資料調査婦人部青年部共済会商工研究所発行案内入会申込リンク
  トップページ > 震災情報のページ > 全国商工新聞 第3112号3月24日付
相談は民商へ
 
 
 

原発ゼロへ大統一行動 各地で集会

福島の事故を忘れず
 「福島の事故を忘れない」「再稼働を許さない」―。東日本大震災、東京電力福島第1原発事故から3年を迎える11日を中心に、全国各地で原発ゼロを求める市民のアクションが行われ、原発再稼働にまい進する政府に「ノー」の民意を突き付けました。東京では9日、原発をなくす全国連絡会、さようなら原発1000万人アクション、首都圏反原発連合(反原連)の3団体が呼びかけ「原発ゼロ大統一行動」を開催。行動後の官邸前行動と合わせて3万2000人が集まり、原発ゼロへ向け新たな決意を固め合いました。

再稼働も輸出もダメ=国会前大集会

Photo
国会前の抗議集会で「再稼働反対」のコールを上げる反原連のミサオ・レッドウルフさん

 国会周辺には人波が押し寄せ、国会議事堂を包囲。正門前では抗議集会(反原連主催)が開かれました。
 青旗を掲げて参加した兵庫県商工団体連合会(県連)副会長の宮内雅彦さん=塗装=は「原発事故は決して他人事ではない。福井県に立地する原発がもし事故を起こせば兵庫県にも大変な被害が及ぶ。福島の事故はいまだ収束していない。原発の再稼働も輸出も駄目、原発はもういらない」と怒り。
 この日の行動は、毎週開かれている金曜行動の拡大版。音楽やドラムのリズムに合わせながら「再稼働反対」「命を守れ」「原発ゼロを撤回するな」のコールをとどろかせました。
 国会議員が多数参加し、大きな拍手で迎えられたのは日本共産党の志位和夫委員長、笠井亮衆院議員、吉良よし子参院議員。志位委員長は「金曜行動が2年間に90回以上続いていることが稼働原発ゼロの状況をつくり出している」と強調。今月末にも閣議決定をしようしている「エネルギー基本計画」について、(1)原発永久化宣言になっている(2)究極の高コストがかかる原発はベースロード電源に値しない(3)新しい「安全神話」がつくられようとしている、と問題を指摘し、厳しく批判。「撤回を突き付けよう」と呼びかけました。
 参加者のリレートークで、とりわけ参加者の怒りを買ったのは原子力規制委員会が原発再稼働の動きを強めていること。再稼働阻止全国ネットワークの代表は「規制委員会は13日にも再稼働する原発を発表しようとしており、川内、大飯、伊方が心配されている」と報告。「再稼働は絶対に許さない」と抗議の声を上げました。
 この日のために海外からも参加。チェ・ヨルさん(韓国・環境財団代表)は「原発への怒りと悲しみは国境でとどまることはない」、ケンドラ・オーリッジさん(アメリカグリーンピース・エネルギーキャンペーナー)は「日本の原発をすべて止めたことや皆さんの行動が原発に反対しているアメリカの市民を元気づけている」と激励。台湾四五六反核運動からはメッセージが寄せられました。

厳しい避難生活告発 さよなら原発集会=福岡県

Photo
福岡市内で開かれた「さよなら原発!3・9福岡集会」

 福岡市では9日、「さよなら原発! 3・9福岡集会」が須崎公園で行われました。団体やインターネットの呼びかけで1000人超が集まり、市内の民主商工会(民商)から30人が参加しました。
 福島県郡山市から那珂川町への避難者は、「3月11日の地震は想像もつかないぐらいの揺れだった。不安で眠れず、その後に福島原発が起き原子力発電への怖さと怒りを感じた。福島を忘れないほしい」と訴えました。
 会場には赤間太鼓のメンバーが駆け付け、会場を盛り上げました。集会後、11コースに分かれて天神と九電前までデモ行進しました。
 同日の北九州集会には2500人が集まりました。学者や弁護士、労働組合、消費者団体の代表が「原発再稼働許すな」の抗議の声を上げました。
 福島県いわき市から避難している中学生の塚本凉干さんは「原発事故によって家族がばらばらになっている」と厳しい状況を報告しました。集会終了後、JR小倉駅前までデモ行進し、原発なくせの声を響かせました。

安倍政権包囲しよう 原発ゼロデー静岡

Photo
3・9原発ゼロデー☆静岡のデモ行進でアピールする若者たち

 浜岡原発のある静岡県では9日、静岡市内で「3・9原発ゼロデー静岡」が開かれました。静岡県商工団体連合会(県連)も加盟する浜岡原発廃炉、日本から原発をなくす静岡県連絡会、再稼働反対金曜アクションのメンバーなどで構成する実行委員会が主催。民主商工会(民商)会員らも駆け付け、600人が参加しました。
 林弘文・日本科学者会議原子力問題研究委員は主催者あいさつで、「中部電力の再稼働申請に怒りの抗議をした。多くの国民と手を結び、原発推進の安倍政権を包囲しよう」と力強く発言。福島告訴団から届いたメッセージには「長引く避難生活でうつ病がまん延し始めている。私たちのたたかいは福島だけの問題と考えていない。原発再稼働は断じて許さない」と怒りと決意が込められていました。
 パレードでは「原発なんてなくそうよ、浜岡原発危ないよ、東海地震の真上だよ」とコールを響かせました。
 集会に参加した静岡県連の西野雅好副会長=木工=は、「さまざまな分野、地域の市民が集まり、草の根の力強さを感じた」と語りました。

原発を一刻も早くなくせ 被災地思い集会

Photo
脱原発を訴える坂本龍一さん

 国会前大集会に先立って、東京・日比谷野外音楽堂で行われた集会には、定員3000人をはるかに上回る1万2000人が参加。入場できなかった人たちが周囲にあふれました。
 福島から3人が登壇し現状を報告。いわき市にある放射能測定室「たらちね」事務局長の鈴木薫さんは「子どもたちの甲状腺検査をする中で、集落の子どもたちの鼻血が止まらなかったなど、初期の急性被ばく症の話を多く聞く。子どもたちの未来に大きな影を落としてしまった。大人には本気で子どもを守るという気持ちで人生を歩んでほしい」と訴えました。楢葉町にある山寺の30代目住職で、福島原発避難者訴訟原告団団長の早川篤雄さんは「600年続いた寺は私の代で終わり。原発は人生のすべてを奪い、現在と先々の生きるすべを奪いつくした。原発を一刻も早くなくすしかない」と力説。福島県内の全原発の廃炉を求める会の呼びかけ人、名木昭さんは東京オリンピック誘致の際、誘致委員会が「東京は福島から250キロはなれているから安全」などと発言したことに怒りを表明しました。
 音楽家の坂本龍一さんは、震災を経験して作った楽曲を披露。「福島や東北の人たちに思いを寄せながら、原発をなくすために行動していきたい」と話し、哀悼の気持ちを込めた音楽を響かせました。
 日本各地の原発立地県からも代表者が発言し、不安の声が相次ぎました。伊方原発のある愛媛県の代表は「すぐ近くに日本最大の活断層の中央構造線や南海トラフの震源地などがある。空には、山口から沖縄まで飛ぶオスプレイ。不安を隠しきれない」と発言。大飯原発、高浜原発、もんじゅなどを抱える福井県の代表は「広域避難の問題では事故が起きたらどこにも逃げられなくなると多くの人が心配している。事故の危険性を広く伝えていきたい」と話しました。

全国商工新聞(2014年3月24日付)
 
   

相談は民商へ
ページの先頭