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  トップページ > 震災情報のページ > 全国商工新聞 第3064号3月25日付
 
相談は民商へ
 
 

原発ゼロへ決意新た 3・10原発ゼロ大行動

 全国商工団体連合会(全商連)も加盟する原発をなくす全国連絡会と首都圏反原発連合(反原連)は3月10日、東京・日比谷公園や国会議事堂周辺などで集会や国会請願デモを行いました。東日本大震災と東電福島第1原発事故の被災者に心を寄せながら約4万人が参加、「住民本意の復興を」「原発いらない」「再稼働反対」の声を上げました。全国300カ所以上でも集会が開かれ、各地の民主商工会(民商)からも参加しました。

原発なくす全国連絡会 首都圏反原発連合 東京集会に4万人
 日比谷公園では原発をなくす全国連絡会が主催する「東日本大震災復興と原発ゼロの実現をめざす3・10東京集会」が開かれ、5000人が集いました。

 高校生が訴え

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東京・日比谷公園で開催された3・10東京集会

 福島県の高校生でつくる朗読グループ「たねまきうさぎ」が、震災と原発事故の恐ろしさ、家族と離ればなれで避難をしている不安を発言。
 東京・荒川民商の会員=印刷=は、「若者が、自分たちの将来に原発は必要ないと涙をこらえて必死に訴えている。私たちも震災、原発事故を風化させないために、草の根の運動を続けていく」と気持ちを新たにしました。
 日本共産党の志位和夫委員長が「政府は原発事故の収束宣言を撤回し、原発の再稼働を即時に止めるべき。今日という日を原発ゼロへの新たなスタートの日にしよう」と呼びかけ、反原連のミサオ・レッドウルフさんが連帯のあいさつをしました。
 全国連絡会の集会後、午後1時から7時まで、反原連主催「0310原発ゼロ☆大行動」が日比谷公園野外音楽堂や永田町、霞が関、国会議事堂前一帯で繰り広げられました。

 運動広げたい
 集会後は、国会請願デモが出発。全国連絡会の集会参加者も合流し2時間に及ぶデモ行進となりました。
 「集会に、子どもを連れて参加しているお母さんたちを思うと、胸が詰まる」と語るのは、東京・蒲田民商婦人部部長=旋盤加工=と副部長=鍼灸師。「原発をなくすために一人でも多くの人と共に立ち上がり、運動を広げたい」「若い人の発言を聞いて勇気をもらった。国と東電が、人の命より利益を優先していることは、絶対に許せない」と怒りをぶつけました。
 午後5時から、国会前大集会がスタート。著名人や映画監督、ミュージシャン、国会議員らが思いおもいの表現で「再稼働反対、増設反対」を訴えました。
 福島県の「いわきの初期被ばくを追及するママの会」の代表は、県内の子どもたちの状況を伝えました。「経済優先の復興の中で、初期被ばくの報告もなく、いつ、健康に影響が出るのか心配だ」と訴えました。
 東京・杉並民商の会員=機械設計=は「国民の意思を反映しない政府の態度に怒り心頭。日本のどこにも原発はいらないという声をさらに上げていきたい」と力を込めました。

責任認め完全賠償を=東電前で抗議行動

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国と東京電力に完全賠償を求める各団体のたたかいに拍手を送る全商連の国分会長(右端)=10日、東京電力本店前

 東京電力前では、原発をなくす全国連絡会が抗議行動を行い、原発事故に関わる賠償問題などを各界から訴えました。
 参加した500人は東京電力本店をにらみ付け、「事故の責任を自覚しろ」と怒りをぶつけました。
 主催者あいさつで自由法曹団事務局長の泉澤章さんは「国と東電はこの2年間、被害を小さく見せることばかりしてきた」と指摘。「賠償を求め、しつこく声を上げ続けよう」と呼びかけました。
 全商連の勝部志郎常任理事は、事故の賠償請求に対し、東電がゼロ回答を連発していることや賠償金への課税問題に触れ、「被害者は事故を起こした国の政策や東電への怒りで損害賠償をしている。二度と事故を起こしてはいけない」と力を込めました。
 福島からの参加者は被災地の状況を発言。「除染を徹底して、元の福島に戻せ」「国と東電は被害者に寄り添わず、傷つけることばかりしている」との訴えに、参加者は「そうだ」と呼応し一体となって抗議しました。 日本共産党の小池晃さんが連帯のあいさつをしました。
 参加者は、「誠意を示し完全賠償を」「原発の再稼働は許さない」「事故の原因を究明しろ」とシュプレヒコールを上げ、今後もたたかう決意を示しました。

各地で連帯=福島を忘れない

 原発いらないコール響かせ=大阪市中之島

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大阪市中之島一帯に参加者が集った「さよなら原発3・10関西2万人行動」

 大阪では、40を超える団体が参加した実行委員会による主催で「さよなら原発3・10関西2万人行動」が中之島一帯で開催されました。3会場で集会などが催され関西各地から約1万1000人が参加しました。
 剣先公園では、福島から駆け付けた参加者が福島の現状を訴えました。
 3コースに分かれて行われたデモ行進では、大阪商工団体連合会(大商連)の役員、事務局がハンドメードのデモグッズを用意し、独自に準備した反原発ソングなどに合わせて原発いらないコールを響かせました。

 大間の再稼働中止呼びかけ=北海道函館市
 北海道函館市では、千代台公園で、「つながろうフクシマ 大間原発を止めよう! 市民集会」が開かれました。猛吹雪の中、450人が集まりました。
 主催者あいさつで「大間原発訴訟の会」の竹田とし子さんが、「事故が起きてから後悔しても遅い。みんな大間原発を止めよう」と呼びかけました。
 集会後、五稜郭公園まで「大間原発ストップ」のシュプレヒコールに合わせ、赤い手袋をはめた手を突き上げて行進しました。

 子どものため大飯止めさす=福井市
 福井市内では「3・11メモリアルアクション 原発のない新しい福井へ」が開かれ、1000人が参加しました。
 福島県内の被災者の訴えを聞き、福井県連婦人部協議会の原田真依会長は「未来の子供たちのためにも、大飯原発は絶対止めるべき。そして福島のことを決して忘れてはいけない」と話しました。
 集会後、約2キロをデモ行進し反原発を訴えました。

原発なくそう=3・10原発ゼロ大行動

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「原発反対」「子どもを守れ」などのコールが響き渡った国会議事堂正門前=10日、千代田区

国民の声 政府に迫る

妹と参加した坂上恵美さん=会社員
 「脱ヒバク」のボードは福島でも関東でも「みんなのいのちと健康を守ろう」の気持ちを込めて作りました。夜でも目立つようにLEDライトです。官邸前には昨年2月に行動が始まったときから来ています。脱原発は簡単ではないけど、あきらめず続ければ結果につながると信じています。

個人での損害賠償を実現させた熊木康博さん=会社員
 茨城県在住ですが、原発事故後、住んでいる地域は除染が必要なほどの線量の高さになり、東京電力に個人で賠償請求をしました。一人ひとりが自分の実害を訴えていかないと、被害はなかったことにされてしまう。関東に住んでいる人も自分の問題として考え、請求してほしい。

原発事故 国と東電を集団提訴
福島地裁に800人―半数が民商会員
 東日本大震災から2年の3月11日、福島原発事故で被害にあった福島県などの住民ら800人が、国、東電を相手に原状回復と慰謝料の支払いを求め福島地裁に集団提訴しました。原告の半数の400人は民主商工会(民商)会員。60年を超える民商・全商連の歴史の中で、これだけ多くの会員が裁判の原告となるのは初めてです。

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提訴後の記者会見で決意を語る中島団長(中央)ら原告団と弁護団

生業と地域返せ 廃炉しろ
 原告は、原発事故発生時、福島県、宮城県、山形県などに在住していた住民と事故後、他県に避難した住民などで、中小業者を中心に教員、会社員、漁師などで構成。
 裁判では、放射能汚染で平穏に生活する権利が侵害されたとして、東電とともに「安全神話」を振りまいてきた国の責任を正面から追及、放射線量を事故前の状態に減少させることや原告1人当たり月5万円の慰謝料の支払いを求めます。
 訴状では「事故で失われたものは生業と生活、地域社会のコミュニティーの総体としてのふるさとであり、これを回復することが真の要求」とし、「二度と原発事故を起こすな、すべての原子炉を速やかに廃炉とせよ。これが原告の究極の願い」としています。
 提訴前に「生業を返せ、地域を返せ」のタスキをかけた200人を超える原告団、弁護団は福島地裁に向かって行進。原告団長の中島孝さん(相双民商会員)は、参加者から「頑張れ」の声援と拍手を受けて、提出、受理されました。
 提出後の記者会見で、中島団長は「経済優先で『安全神話』を振りまき、欠陥原発を運転させ、事故を起こした国と東電の責任を追及し、被災者の根本的救済と原発政策の転換を図りたい」と決意を表明。弁護団共同代表の一人である安田純治弁護士は、津波による全電源喪失の危険性がすでに指摘されていたことに触れ「原発事故は想定外ではない。人災だ」と断言。「東電、国の責任を徹底追及したい」と語りました。
 記者会見後、原告団は報告会を開き、思いを交流。2次、3次の提訴に向け、運動を広げていくことを確認しました。
 同日午後には東京、千葉両地裁と福島地裁いわき支部にもそれぞれ同様の訴訟が起こされ、原告は4地裁・支部で計1650人となりました。

全国商工新聞(2013年3月25日付)
 
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