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  トップページ > 全商連付属・中小商工業研究所 > 全国商工新聞 第2903号 11月16日付
 
中小商工業研究所
 

中小商工業全国交流・研究集会開く

中小業者が輝く国づくりへ

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1000人が参加し満席になった初日の全体会(10月31日、京都市シルクホール)

 「地域の宝を生かし新時代をきり拓こう‐カジノ経済から育てあう経済へ‐」をテーマに第16回全国商工交流・研究集会(主催・同実行委員会、京都府実行委員会)が10月31日から3日間にわたり、京都市内で開かれました。中小業者、労働者、研究者など、約1500人が参加。いまだかつてない厳しさの中で中小業者が仕事おこし、融資獲得など果敢に立ち向かう運動・研究成果を活発に交流し、中小業者自身がかけがえのない地域の宝として自らの力で新時代をきり拓く気迫に満ちた集会となりました。関連記事


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第20分科会・フォーラム「京・職人の技」で実演された象嵌(ぞうがん)づくりで、匠の技をじっと見入る参加者

新たな広がりが
 マスコミを含め過去最高の22団体が後援、協賛、賛同。西陣織工業組合、京友禅協同組合連合会、全国畳産業振興会など9つの業界団体が名前を連ね、協力・共同の新たな広がりを見せた商工交流会。オープニングは京文化の一翼を担う舞妓さんによる「舞のもてなし」。身に着ける着物、帯、かんざしなどすべてが京都の伝統工芸品です。
 1日目の全体会では、着物姿で登場した伊藤邦雄・京都府実行委員長の歓迎あいさつに続き、磯谷吉夫全国実行委員長が、新しい政治を生み出した総選挙の結果に触れ「今こそ共同の行動と運動を力強く広げよう」「商売を続ける勇気と英知を持ち帰ってほしい」と述べました。

自身の再発見を
 岡田知弘京都大学教授が基調講演。グローバル競争に左右されない個性あふれる地域経済・社会づくりを大分・湯布院の町づくりなどをあげて紹介し「地域の宝物を発見することは自分たち自身の再発見。宝物探しから地域づくりを中小業者が担っていこう」と呼びかけました。
 岡崎民人全商連事務局長は基調報告で、民主党を中心とした新政権下での運動課題と注意すべき点を提起。蜷川・京都革新府政の時代には、中小業者を地域経済の中心に位置づけたことも紹介しながら「中小企業の発展こそ地域経済と国民の生活を豊かにし、新しい未来を切り開く力。この運動をさらに大きく発展させよう」と強調しました。
 続いて06年に民主町政を実現した京都・大山崎町の真鍋宗平町長と、協賛団体に名を連ねた全国畳産業振興会の神邉謌皷長が特別報告。参加者から大きな拍手を受けました別項
 全体会後、三つのパネルディスカッションと四つの基礎講座が行われ、2日目は16の分科会と四つの移動分科会に分かれて熱心に討論しました。

感動の記念講演
 3日目は、清水寺の森清範貫主(かんず)が記念講演。ユーモアあふれる軽妙な語り口に会場は爆笑の連続。「見えない命」に支えられた「見える命」の大切さを説く話が参加者の感動をよびました。
 分科会などの報告の後、まとめ講評を行った日本大学の福島久一教授は、大企業中心の国づくりから中小企業中心の国づくりへの転換が迫られているとし「地域活性化と再生の主役として中小業者が新しい時代の主役として登場しよう」と訴えました。
 初めて商工交流会に参加した東京・新宿民商のYさん=スナック経営=は「素晴らしい集会。商売を続けていく勇気と元気をたくさんもらいました」と笑顔いっぱいでした。


地域密着で市場開拓
 全国畳産業振興会会長 神邉謌(かんべこういち)さん

 ライフスタイルの変化によって、畳の原料であるイグサの生産量は激減。このままでは畳産業は日本人の生活から消えゆくという危機感を持っています。
 この現状打開のため、私たちの業界は3年前から新しい畳の市場開拓プロジェクトに取り組んできました。
 7億枚とも8億枚ともいわれる畳換えだけでも大きな需要です。価格の基準や替え時の時期も明らかにして、地域密着の販売活動に力を入れています。

自然と町民守る政治を
 京都・大山崎町長 真鍋宗平さん

 町政を預って3年になります。大山崎町は大阪府に接し、人口は1万6000人。古くから栄えた天王山のふもとの町です。
 転機を迎えたのが1970年代でした。天王山の観光開発をめぐって住民の強い反対運動が広がったのです。
 真鍋町政は、この3年間で財政を改善、介護保険の大幅軽減などを実現してきました。
 天王山は、今多くの観光客でにぎわっています。ぜひ足を延ばしてください。



「育てあう経済」の展望を探る・様々なテーマで多彩に交流

 1日目の全体会に続いて三つのパネルディスカッションと四つの基礎講座が開かれ、2日目には20の分科会が開かれました。仕事おこしやまちづくり、事業継承、ネットワーク、自治体施策、環境、金融など、さまざまなテーマについて討論。中小業者が「新時代をきり拓く」ための方向性を指し示しました。

パネルディスカッション
  • 極める―技術・商売
  • 広げる―「環境」をキーワードにした挑戦
  • つくる―中小企業政策

基礎講座
  • わが社の経営革新と宣伝
  • 変化に対応した金融

分科会
  • 建設業振興と仕事おこし
  • 異業種交流とネットワーク
  • 環境エコロジー・リサイクルと中小業者の役割
  • 全国料飲サミット

京都ゆかりの品でにぎわう

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 全体会場に設けられた物産展では、「手焼きせんべい」「佃煮」「生八ツ橋」などの食べ物から「念珠」「象嵌」「西陣」などの工芸品まで、数多くの京都ゆかりの品を扱う17店舗が並び、にぎわいました。

   
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