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  トップページ > 民商・全商連の60年 > 全国商工新聞 第2965号 3月7日付

民商・全商連の60年
 

第6回・業者の団結へ全国商工新聞を発行

 3月10日は全国商工新聞発刊記念日です。全国商工団体連合会(全商連)創立の7カ月後、今から59年前の1952(昭和27)年、全商連と中小業者のたたかいを全国に伝え、運動を統一し組織していく機関紙として発刊されました。以来、現在まで中断することなく発展的に継続発行され、今年11月に3000号を迎えます。今や、民商・全商連はもとより日本の中小業者にとって欠くことのできない新聞に成長しています。

 全商連は1952年2月5日に開かれた第3回総会(全国会議)で、商工新聞の発行を決定しました。朝鮮戦争最中のアメリカ占領軍による弾圧的な攻撃によって、政党機関紙が廃刊されるなど民主的な運動が後退させられました。その中での商工新聞の創刊は、単に中小業者の運動にとどまらず日本の民主運動を守り、国民的な運動を激励し連帯していくという点からも重要な意義と役割を担うことになりました。
 各地で東京商工新聞、大阪商工新聞、東海商工新聞、新兵庫、共栄新聞(九州)などがすでに発行されていましたが、これらをつなぐ全国紙の誕生でした。
 当初の新聞名は「日本商工新聞」でしたが、発行後しばらくして同じ名前の新聞が商標登録されていることが分かり、1953年6月29日付から「全国商工新聞」に改題し現在に至っています。

全国商工新聞創刊号(1952年3月10日付)

 創刊の辞は次のように述べています。
 「日本商工新聞は、全日本の中小商工業者の生活安定と営業の繁栄をめざす新聞であり、同時にこのための中小商工業者の大同団結、さらには平和な民主的日本の建設に貢献するための新聞です。だから、以上の目的のため全國の中小商工業者によつて組織され活動している全國商工団体連合会の機関紙としての役割を勤めるとともに、さらに廣汎なすべての中小商工業者の皆さんの血となり肉となるような新聞に育てあげて行く決心です」(以下略)
 印刷部数は2万部。その資金は九州の共栄企業組合からの5万円をはじめ、愛知と京都などから紙代前納としての送金でまかなわれるなど、苦難のスタートでした。
 創刊1号は大判2ページで、当時の全商連理事長(初代)河野貞三郎さんの衆議院税制改正公聴会での公述がトップ記事でした。また、各地の税務署交渉など全国のたたかいを紹介しています。2面は「税務署員の覆面座談会」。5点の挿絵も配し、確定申告期の税務署内の混乱の様子を暴露しています。

 商工新聞は、民商・全商連の運動、たたかいとともに発展してきました。創刊1年半後の1953年12月から翌年8月にかけて3万500部から3万6000部へと2割純増を達成。その原動力となったのは、当時全国で展開された事業税撤廃闘争でした。また、1960年代前半の民商に対する「弾圧の嵐」の時代には、「拡大で反撃を」のスローガンで運動し、会員・読者の倍加を達成しました。
 阪神・淡路大震災の時には、一般新聞が十分に発行・配達できない状況の中でも、商工新聞が体育館など避難所に届けられ、民商の全国支援や個人補償を求める運動の記事を、被災者がむさぼるように読み、生きる力になったというエピソードもあります。
 現在、商工新聞は週刊で、29万人の読者に届けられています。発行日の前週火曜日に印刷され、直ちに全国発送。水曜日(所により木曜日)には全国600もの民主商工会に届きます。
 配達活動に参加している会員は全国で3万4000人にも上ります。また、毎週発行するための原資となる新聞代の集金活動にも多くの会員が積極的に参加し、民商・全商連の機関紙中心の活動の土台を支えています。
 紙面づくりも、全国の読者と会員に支えられています。全商連には、全国の1600人の通信員からの記事、組織からのニュースや情報が日常不断に届けられます。そこから、最近では「電話一本で住宅ローン金利引き下げ」などのスクープや特ダネ、各地の住宅リフォーム助成制度の紹介やルポなど、読者に役立つ記事が生み出されているのです。
 民商・全商連は「この全国商工新聞を、運動、組織、財政の諸活動を統一的に前進させる中心に据え、全国と地域の運動を結んで発展させる要」と、『民商・全商連運動の基本方向』で明らかにしています。
 商工新聞への熱い思いも広がっています。
 「全国商工新聞」に岩手の記事が載ると投稿者に押し花のしおりを贈る人がいます。盛岡民商の会員です。隅から隅まで記事に目を通し、投稿者を励ましているのです。「岩手の記事が載るとみんなを元気にしてくれる。もっともっと岩手の記事が載るよう励ましていきたい。この新聞は全国の会員を結ぶ動脈です」(2011年2月14日「花巻商工新聞」第639号コラムより)



歴史に学び未来へ=民商・全商連の60年

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