全商連トップページ
中小施策 税金 国保・年金 金融 経営 業種 地域 平和・民主 教育・文化 県連・民商 検索
 全商連とは活動方針・決議署名宣伝資料調査婦人部青年部共済会商工研究所発行案内入会申込リンク
  トップページ > 全商連の活動 > 全国商工新聞 第3218号6月6日付
 
全商連第52回定期総会
 

政治改革と運動発展で歴史的局面切り開こう 事務局長 岡崎民人

 岡崎民人・全商連事務局長は5月21日、全商連第52回総会に対する常任理事会報告を行いました。

政権の打倒へ
 2年間の活動を振り返るとともに、「日本の政治史上かつてない新しい歴史的局面に向かっている」とし、「地域からの共同を思い切って広げ、政治変革への国民運動を発展させよう」と呼び掛けました。
 消費税8%が景気後退に拍車をかけたとし、アベノミクスの破綻、貧困と格差の拡大、大資本本位の「惨事便乗型」復興策などの中で、国民と中小業者の「苦難」がさらに広がっていると強調しました。
 安倍暴走政権について「アメリカ追随と大企業の利益確保を最優先にし、軍事産業や原発の基幹産業化を狙い、戦争する国づくり、明文改憲へと突き進んでいる」と警告。戦争法反対の運動で、民商・全商連が「平和産業の担い手として、安倍政権打倒に向かう国民共同に大きく合流・貢献してきた」意義を強調しました。
 その上で、戦争する国づくり、原発再稼働、沖縄新基地建設、TPPに反対する課題は「地域と中小業者の振興に関わっている」と解明。「住民と中小業者が主人公となる循環型経済・社会」への転換を呼び掛けました。

経営力高めて
 要求運動では、地域を舞台に経営危機打開の取り組みを進め、新たな局面を切り開いてきたと強調し、(1)経営要求(2)税金・社会保障(3)平和・民主・立憲主義の回復と政治変革について―の三つの側面から解明しました。
 経営要求では、事業計画策定運動、「経営力アップ交流会」を多彩に展開するなど、「経営に強い民商」を地域に浸透させてきたことを紹介。研究者との連携を強め商工交流会をすべての県で開催し、業界懇談会、業種別懇談会などにも挑戦することを呼び掛けました。
 全自治体要請の中で(1)中小企業振興条例が38道府県144市町村に広がり、小規模事業者に焦点をあてた新たな条例の制定も進んでいる(2)住宅リフォーム助成制度は603自治体、店舗リニューアル助成も55自治体で実施されていることを紹介。「自治体独自の経済対策の地位を確立してきた」と強調しました。
 その上で、全自治体要請に毎年挑戦することと併せて地域経済を破壊するTPP批准の阻止、信用保証制度の根幹を揺るがす保証協会の保証割合の引き下げをやめさせる運動に取り組むことを求めました。
 熊本地震はじめ、相次ぐ大地震や集中豪雨は日本が「災害列島」であることを示したと強調。惨事に便乗した大企業のもうけ口づくりではなく、住民・中小業者が主体の復興計画と、その実行を求めるとともに、被災者生活再建支援金の500万円への引き上げなどを呼び掛けました。
 税金・社会保障では、消費税闘争が「戦争法反対」の国民運動と響き合い、消費税が軍拡や大企業減税の財源であり、社会保障のためという看板が偽りであることが鮮明になっていると指摘。「税金の集め方、使い方」が政治の在り方をめぐる争点になっているとし、参院選挙をはじめとする国政選挙で「増税中止」の政治変革を、と訴えました。
 また、インボイス制度やマイナンバー制度については、国民共同の運動で廃止をと訴えました。
 最高裁で争われている倉敷民商弾圧事件の本質を学び、実践に生かすことを強調。納税者の権利を学ぶとともに自主計算・自主申告を強め、個人・法人を問わず集団申告を進めることを提起しました。
 税金、社会保険料の滞納に対する強制徴収、差し押さえの相談が急増していることに触れ、「申請型換価の猶予」を組織的に活用することと併せて国・行政が責任をもつ社会保障の充実を迫ろうと呼び掛けました。
 平和・民主・立憲主義の回復と政治改革では、安倍内閣が狙う「緊急事態条項」を許さず、「戦争法廃止、集団的自衛権の行使容認の閣議決定を撤回する政権」を目標に地域からの共同を思い切って広げようと、力を込めました。

前進の軌道に
 組織建設では、今後に生かす取り組みの前進面として(1)徴税攻勢の嵐に立ち向かい「税金の民商」を押し出して仲間を増やす取り組みを広げてきたこと(2)業種別・問題別対策を強め、民商の経営対策への信頼を拡大に結実させていること(3)「運動しつつ学び、学びつつ運動する」取り組みと結び、拡大運動の独自追求が強められたこと(4)「集まって、話し合い、相談し、助け合う」活動と班・支部建設を強めて、民商を語る力を高めてきたことなど―を列挙。
 歴史的転換点に立って打って出る民商・全商連の建設のために、今後の重点として(1)大同団結と仲間の笑顔を呼ぶ持続拡大(2)旺盛な相談活動と運動の継承(3)商工新聞の積極活用と班・支部活動(4)団結を強める機関運営と学習・教育(5)多数派結集をめざす大志と目標について―の5点を提起しました。
 全民商が毎月、会員をもう一人増やすか、退会を防ぐことができるなら全国的に前進の軌道に乗るところまで接近していると分析。「減らさず増やす」持続拡大を進め、読者30万人・会員20万人の実現をめざそうと呼び掛けました。
 続いて相談活動と運動の継承発展、商工新聞の積極活用と班・支部活動、団結を強める機関運営と学習・教育について報告しました。
 多数派結集をめざす大志と目標について、「転換期に打って出る強大な民商・全商連の建設に挑戦する」と表明。「全会員調査」結果や「経済センサス調査」の結果動向に基づき、「要求運動と組織建設の一体的な推進」を図る立場から「成長・発展目標」を確立し、実践していこう、と提起しました。
 「助け合い共済」では、共催会の活動を民商全体の中に位置づけ、その力をさらに発揮できるよう取り組みを強めてきたと報告。
 集団健診を促進するため、4月から活動助成金を増額する措置を始めたこと、健診の未受診者をなくし「目くばり、気くばり、心くばり」の活動で、共済会の魅力を全会に知らせることなどを指摘。、家族にも助け合いを広げることを呼び掛けるとともに、民商らしい共済の探求で団体自治を強め、TPPや保険業法による不当な攻撃をはね返す力を高めようと訴えました。
 業者婦人対策では、所得税法56条廃止に向け国や自治体への働きかけを強めるとともに、会員比6割の婦人部と10万人全婦協の実現を提起しました。
 業者青年対策の強化では、今年秋の第14回全国業者青年交流会を成功させ、業者青年に魅力ある民商建設を探求し、青年部の結成や再建にすべての組織が挑戦するよう呼び掛けました。
 県連機能の強化では、統一した運動を一斉に展開できることが連合会組織の優位性であるとし、「民商は県連へ、県連は全商連に結集」し、「要求運動と組織建設の一体的推進を図ろう」と呼び掛けました。

全国商工新聞(2016年6月6日付)
   
  ページの先頭