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  トップページ > 全商連の活動 > 全国商工新聞 第2885号 6月29日付
 
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厚木民商が支援し出稼ぎ先で生活保護

 遠く離れた出稼ぎ先で病魔に襲われ、長期の入院生活を余儀なくされた秋田民主商工会(民商)のMさん。秋田、神奈川・厚木両民商の連携で、このほど生活保護が決定し、「生きる道」を切り開きました。

 出稼ぎ先の神奈川県厚木市で大工仕事をしていたMさんは昨年12月、手足がしびれて動かなくなり市内の病院に緊急入院しました。
 入院で無収入となったMさん。4カ月以上に及んだ入院生活に高額な医療費…。秋田に帰る旅費さえなくなりました。入院直後、看病のため厚木に駆けつけていた妻は「頼る人もいない神奈川で途方に暮れている」と秋田民商に相談。

厚木民商が全面支援に
 同民商は厚木民商に支援を要請しました。
 連絡を受けた厚木民商は翌4月22日には、厚木生活と健康を守る会(生健会)とともに妻と面接し、厚木市生活福祉課と交渉しました。
 交渉では(1)1年間の療養で仕事に復帰できる見通しがある(2)自宅はローン返済を凍結すれば返済中の資産ではないし、残債務と比べて資産価値もないので生保を受けられるはず(3)妻も厚木に看病で滞在しているから同一世帯として対象にすること‐などを要望。生活福祉課は「前例がないが、事情は理解できるので県と相談して対処する」と約束しました。
 翌23日には生活福祉課から「ローン返済凍結なら申請受付は問題ない」と連絡が入り、24日に生活保護申請書を提出。また、市社会福祉協議会から当面の生活資金(3万円)を借り入れました。
 「生活保護を受けるため金融機関にローン返済凍結を申し入れてほしい」との厚木民商の要請を受け、今度は秋田民商が当事者不在のまま金融機関と交渉しました。
 「延滞分があるのに凍結はできない」「保証人を含めて話し合いたい」と難色を示す金融機関に対し、秋田民商は粘り強く要望。Mさんの妻も厚木から「必ず返済する。凍結が生保の条件なので受け入れてほしい」と訴えました。
 こうした運動の結果、金融機関は5月13日、「1年凍結で調整する」と回答。市生活福祉課は「凍結の契約書は後で確認することとして保護決定を出す」と5月20日に生保支給を決定。同日、申請日にさかのぼって生活保護費を支給(20万2217円)しました。
 病院を退院(4月30日)し現在は、厚木市内で妻とともに自宅療養と通院治療を行っているMさんは語ります。「秋田民商と厚木民商が連携して動いていただき、夫婦で生きていく道が開けた。全国の民商がひとつであることを実感した。民商会員で本当に良かった」
   
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