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  トップページ > 全商連とは > 調査> 全国商工新聞 第2854号 11月10日付
 
調査 動向調査
 

08年下期・営業動向調査

単価低迷・コスト上昇に困窮

 全国商工団体連合会(全商連)付属中小商工業研究所は「08年下期・営業動向調査」を9月に実施しました。全国の民商会員から選ばれたモニターを対象に実施し、737人から回答が寄せられました。前回調査時(08年3月)より、原油・資材高騰に伴う仕入値・コストの上昇、売上・利益減の傾向がいっそう強まり、困窮する中小業者の実情が明らかになりました。

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東京都内の製造業者
 原油、資材高騰の影響を受け、「原材料・商品の仕入値」は07年上期以降上昇し続け、今回は「上がった」との回答が82・2%(前回比6ポイント増加)と、ついに8割を超えました。利益は「減った」が74・8%(同5・7ポイント増)と、7割を超えました。売り上げは「減った」が69・1%(同5・9ポイント増)にまで及ぶ一方、「増えている」が8・2%(同2・2ポイント減)とついに1割を下回りました。

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 単価・マージンは、原料・仕入値の上昇を転嫁できずに「下がった」とする回答が38・9(同0・2ポイント増)ありました。単価・マージンが「上がった」が11・2%(同3・4ポイント増)ですが、このうち、利益が「減った」のは61・5%となっており、コスト増を企業努力では吸収しきれず、ついに値上げに踏み切ったが、利益を上げるには至っていないと考えられます。
 仕入れ値が上昇を続けるなか、単価・マージンの低迷が続き、利益が圧迫されています。そのため、売り上げ、利益とも、前回に引き続き後退する結果となりました。

 総合的に見た今期の経営が「悪い」は79・3%(同7・1ポイント増)と、悪化しています。この背景には、仕入れ価格上昇による利益圧迫に加え、需要の減退が再び始まったことがあります。
 資金繰り状況は「窮屈」が45・2%(前年比3・5ポイント増)、「見通しが立たない」が12・3%(同0・6ポイント減)、「返済が滞っている」が6・2%(同0・1ポイント減)と、厳しい状況を示しています。取引金融機関の対応は「新規融資に消極的」が9・0%(同1・9ポイント増)となりました。アメリカ発の金融危機の影響により、貸し渋りなどが強まることが予想され、注視が必要です。  
 
     
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