国保料引き下げへ 世帯平均3117円減=福岡・直方

直鞍民商では毎月5日に署名宣伝行動を行い、多くの署名が寄せられます
福岡県直方市は先ごろ、国民健康保険(国保)税を引き下げる方針を示しました。市の国保運営協議会が12月に出した引き下げの答申を3月議会で審議し、来年度から実施する予定です。
医療分の所得割率を10・2%から9・9%に引き下げるもので、該当世帯は4682世帯(加入者全体の48・7%)。平均引き下げ額は3117円で、最大引き下げ額は1万3300円と試算しています。財源はレセプト点検強化などで医療費を削減した約1400万円を活用します。
市の国保税は、後期高齢者医療制度が導入された08年4月以降に大幅に引き上げられ、年所得200万円の4人家族で年間34万9000円(介護保険料を含めると39万3000円)にまで膨らみました。国保加入世帯の8割以上が年所得200万円以下で、「高すぎる国保税を引き下げてほしい」と切実な声が寄せられていました。
直鞍民主商工会(民商)も加盟する「直方市の国保をよくする会」(09年結成)では、「運動が実を結ぶ見通しがついて本当に良かった。国保加入者の暮らしを守るためにはさらなる引き下げが必要。これからも頑張りたい」との声が上がっています。
「よくする会」では街頭宣伝行動などを行いながら、09年に3193人分の国保税引き下げ請願署名を市議会に提出しました。
また、地域の社会保障推進協議会などと協力して対市交渉・懇談を続けてきました。10年には2882人分の署名を提出し、議員とも連携しながら粘り強く引き下げを求めていました。
全国商工新聞(2012年2月13日付)
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