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トップページ > 金融のページ > 融資制度 > 全国商工新聞 第2912号 2月1日付

 
金融 融資制度
 

金融円滑化法で新規融資、返済猶予実現


 金融円滑化法がスタートして返済猶予や借り換え、新規融資などの実現が広がっています。この法律は銀行が中小業者などの資金繰りの要望に応じることを求めたもので、銀行独自のプロパー融資でも、自治体の制度融資でも返済猶予などの条件変更は可能です。融資相談は最寄りの民主商工会(民商)へ。(関連記事

 返済16万円が1万円余に
 広島県・福山民商 Yさん=中古車販売

 広島・福山民商のYさん=中古車販売=はこのほど、金融円滑化法を力に元金の返済猶予を実現、月々の返済を16万円から1万円余に減額できました。
 5年前に中古車販売会社を創業したYさん。その際、しまなみ信用金庫から運転資金、設備資金として計1100万円の融資(このうち保証付き800万円)を受けました。売り上げも08年には年商3800万円まで伸びたものの、昨年3分の1に激減。夏以降は、毎月の返済額16万円の支払いも滞るようになりました。
 返済遅れも3カ月に達し、一人でしまなみ信用金庫に条件変更を申し入れ。しかし担当者は「返済の遅れ分である40〜50万円を持ってきなさい。条件変更の話はそれから」という態度でした。
 昨年10月に福山民商事務所を訪れたYさんはその場で入会。役員・事務局員と一緒に同信金に条件変更を申し入れ、返済の減額を要望しました。
 金融円滑化法が成立した直後、Yさんと役員・事務局員は全商連が作製したビラを持参し改めて交渉。金融機関には「借り換えや返済猶予の努力義務がある」ことや、融資の拒否件数、その理由を国に報告しなければならなくなっていることなどを強調し、条件変更を求めました。
 しまなみ信用金庫の担当者は「検討させてくれ」とし、2週間後、「返済が遅れた7月までさかのぼって元金を1年間据え置く」と回答してきました。
 Yさんは「民商に相談してよかった。いろいろ知識を教えてくれる人はいるけど、一緒に行動してくれるところはない。これからも商売に頑張りたい」と話しています。

 返済16万円余が半年猶予
 愛知県・瀬戸尾張旭民商 Yさん=自動車板金塗装

 愛知・瀬戸尾張旭民商のさん=自動車板金塗装=は1月8日、毎月16万8000円の返済が半年間猶予され、利息のみ1万9000円の返済になりました。「今まで悩んでいたのがうそのよう。一人で交渉したときと銀行の対応が全く違ってびっくりした。民商の力はすごい。これでしばらくは安心して商売ができる」と話していました。
 Yさんは、愛知県や瀬戸市保証協会の保証付き融資、銀行のカードローンなど複数から借り入れ、総額687万円の残債がありました。昨年8月ごろから仕事がパタッと止まり、10月から返済が滞るようになりました。
 「このままではやっていけない」と銀行に出向き、何度か話し合いましたが、銀行は返済の催促をするばかりで解決策を見出せないままでした。年が明けてから思い切って仕事仲間のMさん=自動車整備=に相談。旭支部の支部長を務めるMさんは「民商ですぐに相談しよう」と1月7日、ほかの役員とともに緊急相談会を開催。金融円滑化法が成立し、銀行に返済猶予に応じるための努力義務が課せられたことなどを話し合いました。
 Yさんはその場で民商に入会。翌日、Mさんや事務局員と一緒に愛知銀行と瀬戸信用金庫に出向き、返済猶予を求めました。昨年の売り上げ、仕入れ、経費の試算表を提示して、現状と将来の見通しを話すと銀行はすぐに対応。両行とも短時間で解決し、カードローンを含めて半年間、利息のみの支払いとなりました。その後についても、返済猶予を求めることにしています。

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