全商連トップページ
中小施策 税金 国保・年金 金融 経営 業種 地域 平和・民主 教育・文化 県連・民商 検索
 全商連とは活動方針・決議署名宣伝資料調査婦人部青年部共済会商工研究所発行案内入会申込リンク
 

トップページ > 金融のページ > 融資制度 > 全国商工新聞 第2883号 6月15日付

 
金融 融資制度
 

政策公庫と交渉、手形決済日の融資実現

全商連の緊急集会 力に

 広島・福山民主商工会(民商)の山内博さん(仮名・43)=運送=は手形決済日の1日、750万円の融資が実現しました。5月27日の「中小業者の融資改善を求める緊急集会」(全商連主催)への参加を力に翌日、政策金融公庫福山支店との7回目の交渉で、4時間半にわたる直談判。「融資をします。手形の決済日に間に合わせる」との回答を得ました。

貸し渋りの実態を訴え改善を求めた緊急集会
 山内さんは「毎日、事務所に顔を出す私たち親子を、民商の皆さんは、笑顔で『頑張りましょう』と励ましてくれた。一人だったら融資は受けられず、会社は倒産していた。本当に感謝している」と話しています。
 衆院第1議員会館で開かれた「緊急集会」。初参加の山内さんは気持ちを奮い立たせ、「税金や社会保険料の滞納を理由に融資を断られ、保証人をつけるよう要求されている」と怒りを込めて報告しました。
 政策公庫の鎌田輝雄融資課長は「1年以内に税金を完納するめどがあれば、断ることはしない。社会保険料の滞納も断る要件ではない」と明言しました。
 翌日、福山支店を訪ねた山内さんは本店交渉の結果を報告し「手形決済が迫っている。どうしても今日、融資を約束してほしい」と要望。佐竹融資課長と安倍業務課長は「6月1日までの融資は無理。本店に確認をとって翌日、回答する」と答えました。
 しかし、山内さんは「前向きに検討すると何度も言われ、期待したが、裏切られてきた。返事をもらえなければ、帰れない。本店の人に『セーフティーネットの対象』とはっきり言われた。私には生きる権利がある」と一歩も引かない覚悟で臨み、出先から飛んで帰ってきた中嶋次長がようやく融資を約束しました。
 燃料代の高騰や売り上げの減少で資金繰りがつかず、月々の手形決済に行き詰まった山内さんは2月、福山民商に相談。3月19日、政策公庫に1000万円の融資を申し込みました。13人の従業員の生活がかかっていましたが、送られてきたのは断りの通知。社会保険料や税金の滞納が理由であることが分かり、社会保険事務所に分割方法を相談した山内さんは、誓約書を持って再度、政策公庫と交渉しました。
 ところが、「この制度は助成金ではない。経営コンサルタントの指導を受けて経営改善しないとだめ」と新たな条件が突きつけられました。
 そこで、資金繰り計画を再度検討。新たな仕事を確保し、緊急雇用助成金を申請するとともに、役員報酬を減らし、従業員の賃金を一部カットするなど経営改善に取り組みました。佐竹融資課長から「前向きに検討する」との回答を得ましたが、「第三者の保証人をつける」「他の銀行に協調融資をしてもらう」とさらに厳しい条件を提示。山内さんは「もう本店と交渉するしかない」と決意し、あきらめずに融資を実現しました。
 
     
全商連トップ ページの先頭