1.開催にあたって
民商・全商連はこの2年間、憲法の平和的・民主的条項を中小業者の営業と生活、権利を守る力とし、小泉「構造改革」の悪政と対決するなかで、切実な要求実現のために奮闘してきました。
「改憲・大増税阻止」を掲げた国民大集会を成功させ、地域のすみずみで粘り強く対話を広げるなかで、庶民大増税に反対する世論と国民共同を大きく前進させてきました。
改悪消費税による営業破壊を許さず、国会で個人情報の漏洩問題を国税庁に謝罪させたのをはじめ、税務調査と不服審査・裁判、滞納整理のあらゆる局面で、納税者の権利を擁護し、「税金民商」の本領を発揮してきました。
商工新聞や全商連「まちづくり3法抜本改正提言」を活用した懇談や共同行動を広げ、地方から、まちやむらの荒廃に歯止めをかけ、大型店を民主的に規制・誘導する政策方向を切り開いてきました。
公共事業の「コスト縮減」が強行されるなかでも、「官公需法」の改悪を阻止し、小規模工事の地元優先発注や住宅リフォーム助成の創設・改善、「地域産学連携」と結んだ商工交流会・商工フェアの開催など、中小業者の特性を生かす多彩な経営改善運動を発展させてきました。
中小企業金融を後退させる政府系金融機関の再編や、信用保証制度の改悪に反撃するとともに、「貸し渋り」や「貸しはがし」など融資での差別・選別を是正してきました。高利貸金の被害救済を共同の力で前進させるなか、最高裁の判決を積み上げ、出資法の上限金利を利息制限法の水準に引き下げさせる画期的な法改正の流れをつくりました。
さらに在日米軍基地の再編・強化や小泉「靖国参拝」など侵略戦争美化に断固反対し、憲法9条を守る共同行動や、核兵器廃絶をめざす原水爆禁止運動など、一貫して平和・民主主義、憲法擁護の運動を推進してきました。
こうした奮闘は「たたかえば、間違った政治を変えられる」ことを示し、民商・全商連運動が、中小業者の要求実現と日本社会の進歩にとって、かけがえのない役割を果たしていることを鮮明にしています。
組織建設では、商工新聞読者や会員を増やす運動に積極的にとりくむとともに、民商・全商連が一人ひとりの会員にとって魅力を高めるよう活動の改善をすすめてきました。
今日、国民の間にさまざまな階層対立をあおり、「弱肉強食」を持ち込む悪政のなかで、組織勢力を前進に転化させるには至っていませんが、励まし、助け合える「元気な、あったか民商」づくりに奮闘してきました。
全商連は、ことし創立55年を迎えます。半世紀を越える歴史のなかで試され、確かめられてきた「民商・全商連運動の基本方向」(「基本方向」)を、一人ひとりの会員の苦難を乗り越える力とし、この間の運動の成果と教訓を確信とするなかで、新たな前進をめざして力を合わせましょう。
2.中小業者をめぐる情勢の特徴
1、「格差」社会と経営・暮らしの実態
「仕事をやればやるほど赤字になる」「税金は払うものと考えてきたが、改悪消費税の実施でもう払えない」の声が示すように、多くの中小業者は大変な苦難に直面しています。
製造業や建設業では生活費も捻出できない水準の単価に加え、資材高騰で「原料高・製品安」での収益悪化に拍車がかかっています。また小売・サービス業でも、消費不況の下で「仕事・顧客減少」がいっそう深刻になっています。この4年間に、法人・個人を合わせ、50万以上の中小企業が激減しました。
政府はさかんに「景気回復」を宣伝していますが、広範な中小業者・国民の家計は、1年間に得た所得だけでは暮らしをまかなえない異常な事態にあります。また、派遣労働や若者の不安定雇用が蔓延し、貯金ゼロ世帯が23・8%に及ぶなど、新たな貧困と所得格差が広がっています。
こうしたなかでも、中小業者は必死の経営努力でたたかっています。
「不便を便利に」をモットーに、作業環境を見直すことでの新製品への挑戦や、地産地消と地元木材の魅力をアピールする住宅見学会の開催、娘たちの得意分野を生かすスーパーの家族経営、顧客の残飯調査からの食堂メニュー開発など、あらゆる業種でたくましく生き抜く姿が広がっています。
技術・技能や独創性、温もりのあるサービスを磨き、経営分析力を仲間とともに鍛え、多彩な「共同と連帯」を広げることで、中小業者が商売を通じ社会に貢献する場は開けます。
2、破たんに向かう「弱肉強食」の経済路線
小泉内閣が強行した「構造改革」は、大企業によるリストラや非正規雇用、下請け切り捨てをかつてなく広げてきました。また経済財政諮問会議や規制改革・民間開放推進会議などに財界代表を招き入れ、大企業の「もうけ口」拡大を露骨に支援するなかで、大企業や大銀行を異常なまで肥え太らせてきました。
さらに重大なのは、アメリカ政府の日本経済への介入と異常な内政干渉を、小泉内閣が無条件に受け入れていることです。BSEにからむ米国産牛肉の輸入再開や、在日米軍のグアムへの移転費用を日本が負担する問題に怒りが広がっています。かつての「大規模小売店舗調整法」の廃止も、また郵政民営化も、アメリカ政府の対日要求が「引き金」だったことが今日、明らかになっています。
小泉「構造改革」は、深刻な社会問題を噴出させてきました。規制緩和に基づき、建築確認検査を民間に「丸投げ」したことが耐震偽装事件を引き起こし、株式の分割や交換の制限を取り払ったことが証券取引での不正な情報操作を呼び起こしました。これらは、「事前調整から事後チェック型」を口実に社会的規制を破壊するなかで必然的に起きたものです。
「新自由主義」の政治と経済は、大企業中心の市場化で業界の健全な秩序もルールも破壊し、大企業の繁栄と中小企業の苦悩、大都市への経済集中と地方の疲弊、投機マネーと庶民の家計の苦難を招いています。
そして今、「小さな政府」の名のもとに、「市場化テスト」などを通じて広範な国民に欠かせない公共サービスを破壊する政策をすすめようとしています。
こうしたなかで「弱肉強食」の悪政に対するさまざまな反撃が広がっています。
この間、書店や電気商など業界組合や商店会などのなかに、「小売商業調整特別措置法」を活用し、大型店の横暴に挑む奮闘が生まれました。まちやむらの荒廃をふせぐため、大型店出店の広域調整、あるいは地域経済を振興するため、官公需・公共事業を地元に優先発注させる共同も各地で広がっています。
商工会議所や中小企業団体中央会など中小企業4団体が、政府系中小企業金融の統廃合に反対する立場で足並みをそろえ、労働組合のベースアップ要求や、医療団体あげた患者負担増反対の運動が広がっています。
財界・大企業支援を鮮明にした小泉「構造改革」が強行されてきたなかで、従来、自民党の支持基盤だった勢力を含め、危機打開の反撃が強まっていることは重要です。
3、最悪の庶民大増税計画と反撃の広がり
小泉内閣は、「改革の総仕上げ」とした06年度政府予算で、大企業・大資産家向けの法人税減税や所得税の最高税率引き下げを温存する一方で、庶民に対する定率減税を全廃しました。採算のとれない高速道路や関西空港2期工事、大規模な港湾開発など公共事業の浪費を促進しつつ、その一方で高齢者や長期入院に対する医療改悪などで、中小業者・国民にいっそうの苦難を強要しています。
中小企業対策予算は1616億円で、一般歳出のわずか0・34%まで下げられました。このことは99年の中小企業基本法の改悪以来、政府が中小企業政策の解体・縮小を加速させていることを示しています。
重大なのは、自民・公明政権が果てしない庶民大増税へと暴走する姿勢を強めていることです。
政府と自民党双方の税制調査会が増税論議で先を競い合うなか、財界代表が参加する経済財政諮問会議も、社会保障とリンクした「増税メニューの選択肢」の提案で世論誘導をねらっています。
07年度をめどとした庶民大増税計画は、消費税と所得税で合計24兆円という空前の規模に達します。
所得や家計収入の激減に苦しむ広範な中小業者・国民には大増税を強要し、実に83兆円もの余剰資金を持つ大企業には減税拡大という政策にはなんの道理もありません。
庶民大増税が政府と財界あげてねらわれるなかで、税務当局が改悪消費税の実施をテコに、「調査と徴収」を重点とした徴税攻勢を広げていることも許せません。
改悪消費税の申告で、税理士や納税協力団体を動員した違法な「取り込み」作戦が展開され、申告後は無申告の洗い出しや完納の強要、過酷な滞納整理が横行しようとしています。
「払いたくても払えない」という納税者が激増し、新たな矛盾が拡大しています。
こうしたなか、庶民大増税にも、改悪消費税の実施にも広範な批判と怒りが広がっています。
「福祉・社会保障のための消費税増税」という悪しき宣伝が、マスコミも動員して洪水のように流されていますが、商工会議所や専門店会などを含め、広範な中小企業団体の間から「福祉のためでも納得しない」「増税論議自体をやめよ」の表明が相次ぐという変化が生まれていることは重要です。
税理士界でも「受益に応じた租税負担は憲法違反」「中小業者の苦慮に考慮し、記帳要件の緩和を」の声が広がっています。労働組合も「勤労者を標的とした安易な増税を許すな」と声をあげ、税制の所得再分配機能の強化を求める運動に立ち上がっています。
世論と運動をいっそう高めることで、国会の力関係を超えて庶民大増税を阻止する展望は開けます。
4、強まる憲法改悪の策動と国民のたたかい
いま日米軍事同盟体制を、地球的規模へと際限なく拡大しようとする危険な動きが強まっています。
とりわけ在日米軍基地の機能強化と永久化の押し付けは重大です。
沖縄での新基地建設、神奈川県・座間への米陸軍新司令部移設、横須賀基地への原子力空母配備、山口県・岩国への空母艦載機移転などは、陸海空と海兵隊の在日米4軍が海外への戦争に向かうため、日本の基地を「足場」にすることをねらっています。さらに東京・横田基地での在日米空軍と航空自衛隊司令部の併置など、日米の戦争部隊の統合を許すことはできません。
こうした「日米同盟」の侵略的強化と合わせ、憲法改悪のねらいが新たな局面を迎えています。
自民党が結党50年の党大会で採択した「新憲法草案」は、憲法前文の平和的生存権や9条2項を削除し、新たに「自衛軍の保持」や集団的自衛権の行使を盛り込むことで、海外での武力行使に道を開こうとしています。また「公益及び公の秩序」の名で基本的人権、生存権、財産権を制約し、「憲法改正」発議要件の緩和をねらっています。改憲反対運動や「報道の自由」を不当に制限する「国民投票法」も具体化しようとしています。
民主党が発表した「憲法提言」も、集団的自衛権の行使や国連多国籍軍への参加の形で、武力行使に道を開くものであり、自民党と改憲を競い合っているのが実態です。そしてアメリカの改憲圧力や、日本経団連の改憲提言発表などの旗振りが公然とおこなわれる異常な事態です。
しかし今日、全国各地で、自治体ぐるみの基地押し付け反対のたたかいが、首長を含め広がっていることは注目すべきことです。沖縄では島ぐるみの反対運動が発展しています。山口県・岩国でも米軍基地強化反対が有権者の過半数、投票した住民の9割近くに達するなど、従来の枠を超えたたたかいが前進しています。
改憲阻止へ、「9条の会」が地域のすみずみで大きな共感を広げ、結成1年半で4000を超えて結成されました。憲法改悪反対署名への賛同も急速に高まるなか、自民党や民主党の地方議員、財界のなかからも、自らの戦争体験を語り、立場の違いを超えて反戦・平和に立ち上がる人たちが相次いでいます。
日米軍事同盟と憲法9条とは、いよいよ両立できないことが、広範な国民の前に明らかになっています。
3.消費税による営業破壊を許さず、大増税阻止の国民共同と納税者の権利擁護を
消費税闘争の帰すうを決する今後2年間、改悪消費税による営業破壊と徴税攻勢を許さず、庶民大増税を阻止するたたかいに、国民共同の先頭に立って奮闘します。
全商連の「納税者の権利宣言」(第4次案)が示す税制・税務行政の「あるべき姿」を、憲法の平和的・民主的条項と結んで深く学び、広範な中小業者・国民に知らせます。
憲法の「生存権」や「法の下の平等」「財産権の保障」などの理念が、税制度に「生活費への非課税」や「能力に応じた公平な負担」の原則を要請していることを確信にし、庶民大増税を許さないたたかいを「憲法と民主主義への許すことのできない挑戦」と位置付けて発展させます。また「主権在民」や「基本的人権の尊重」の原則を、改悪消費税実施による徴税権力の新たな暴走を許さないたたかいの力にします。
憲法の租税法律主義に基づく申告納税制度は、主権者である国民が自ら、税金を計算し申告し納税することを通じて、政治参加を保障する道です。この立場から3・13重税反対全国統一行動への確信を全会に広げ、労働者や農民など他階層との「共同と連帯」を前進させます。
団結の力で納税者の権利意識を強め、憲法に違反するあらゆる税制・税務行政を監視し、是正させる攻勢的なたたかいを推進します。
1、全会員参加の運動で、消費税闘争の総合的な発展を
改悪消費税による苦悩の広がりは、中小業者のなりわいと消費税が両立しないことを鮮明にしています。
最悪の大衆課税である消費税は廃止するしかありません。
消費税の減税・廃止を展望しつつ、(1)消費税による営業破壊を許さず、(2)大増税を阻止する世論を巻き起こし、(3)日常的な自主計算活動を推進し、(4)消費税につぶされない対策を確立する、という消費税闘争の「四つの柱」を堅持し、全会員参加の運動で総合的に発展させます。
中小業者にとって、消費税は「預かり金」でなく、不公正取引を助長している実態を広く告発します。
徴税攻勢に対しては、団結の力で憲法をはじめ納税者の権利を擁護するあらゆる法律や行政文書を駆使してたたかうとともに、人権無視の横暴を機敏に是正させるため、国会・地方議会との連携を強化します。
天下の悪税としての消費税の基本的性格や、公約違反と欺まんに満ちた導入・増税の歴史、軍拡財源とリストラ促進の本質を広範な国民に知らせ、大増税に反対する世論を巻き起こします。
業界団体との協力・共同を追求するとともに、消費税廃止各界連絡会を強化・発展させ、国民共同を広げます。
自主記帳・自主計算を要求運動にし、助け合い励まし合って「消費税につぶされない」対策を推進します。そのなかで経営実態や取引慣行に見合った記帳要件の緩和、損益分岐に基づく「値付け」対策、不公正取引を是正させる交渉力の強化をはかります。
高利貸金業並みの高金利である延滞税を引き下げ、延納の制度と運用の改善を要求します。
仕入税額控除を当然の権利として認めさせる世論と運動を広げます。
2、庶民大増税を阻止し、「応能負担」を貫く税制改正運動を
税金は能力に応じて負担し、所得の少ない者には軽く、大企業や大資産家には重く、生活費には税金をかけるべきではありません。このことを通じ、「所得の再分配」がおこなわれ格差の是正につながります。
さまざまな人的控除や給与所得控除などの諸制度は、戦後税制の変遷のなかで中小業者・国民がたたかいとってきた貴重な成果であり、その破壊をたくらむ庶民大増税を断じて許すことはできません。
大企業がバブル期を超える大もうけをしながら、法人税収が大幅に減少し、財政危機がより深刻になったのは、さまざまな租税特別措置制度の温存に加え、「情報技術(IT)」や「投資奨励」を名目にした大企業向けの政策減税が拡大されてきたからです。そのうえ財界・大企業は、社会保険料における企業負担の全廃まで政府に要求し、その穴埋めを消費税と所得税で庶民に付け替えることをねらっています。
庶民大増税を許さないたたかいを国民共同で発展させ、列島騒然とするため力をつくします。
大企業への優遇税制の非合理と社会的責任を放棄する姿勢を幅広く告発し、「応能負担」を貫く税制改正を要求します。大企業には役員賞与まで損金への参入を認めながら、中小企業に対しては「同族会社の役員報酬」のうち給与所得控除分さえ損金に認めないという明らかな差別を是正させ、中小企業税制の改善をめざします。
生活保護基準さえ下回る「課税最低限」の引き上げを要求するとともに、中小業者に対する生活費への課税強化と記帳義務化につながる概算控除の制度化を許さない運動を推進します。
「三位一体改革」や「広域合併」から「道州制」をねらう策動もあるなかで、地方財政の危機を大衆課税として犠牲転嫁するねらいを許さず、住民主人公にふさわしい地方財政の確立を要求します。
3、個人情報を保護し、生存権的財産を守る運動の強化を
税務当局は納税協力団体を「(記帳の)指導機関」として新規課税業者名簿を渡し、個人情報の漏洩を繰り返しています。消費税法や所得税法が定める「守秘義務」に違反し、一般公務員法でも許されない行為です。
国税と地方税における税務行政の民主化をめざし、「納税者の権利憲章」制定の世論と運動を広げます。
情報公開制度と個人情報保護法を積極的に活用し、個人情報を漏洩させる税務行政の違法行為を告発、是正させるとともに、行政手続法の全面適用を求める運動を推進します。
中小業者の信用を台無しにする勝手な反面調査には応じないよう、金融機関に働きかけます。
また国税と地方税の双方で、違法・不当な滞納整理が広がっており、売掛金や生命保険、年金など、生存権的財産の差し押さえを許さない運動をいっそう強化します。
徴収手続きにおける人権擁護の法制度と適正手続きを徹底させるとともに、中小業者の再生を支援する徴収手続の制度改正をめざします。
4.危機打開の多彩な運動を推進し、人間復権の経済・社会の実現を
政府予算で、すでに最低水準にあった中小企業対策費がさらに大幅削減されるなど、中小企業全体を切り捨てる悪政が鮮明です。
しかし力を合わせ、経営と暮らしの危機打開に正面から挑むなら、切実な実利実益を獲得し、中小業者の生き抜く道を広げるさまざまな制度の創設・改善をかちとることができます。そして中小業者の社会的基盤を破壊する悪政への怒りとたたかうエネルギーを高めることができます。
憲法は、基本的人権などの自由、及び権利を、国民が不断の努力によって保持することを奨励し、「幸福追求権」や「結社の自由」「勤労者の団結権」を明記しています。また暮らしに欠かせない「社会福祉・社会保障の向上」を国の使命と位置付けています。
今日、欧米でもアジアでも、文化や社会体制の違いを超え、自営商工業や小企業を経済社会の「バックボーン(屋台骨)」や「重要な構成部分」と位置づけ、支援を本格化する流れがいっそう強まっています。
発達した資本主義国である日本において、「中小商工業の繁栄を通じて、経済力の集中を防止する」ことこそ、公正取引ルールの基本であるべきです。
団結の力で、資本力や販売力にものを言わせる大企業のルール無視や横暴を是正してこそ、人間復権の経済社会を実現し、中小業者の役割発揮と新たな可能性を広げることができます。
1、行動を起こし、団結の力で切実な要求実現を
切実な要求実現の運動は民商・全商連運動の原点です。
集まって、話し合い、相談し、助け合って、困難をともに解決する行動を、要求あるものを先頭に起こし、成果と民商運動の魅力を会内外に大きく広げます。
共通性の高い税金、金融、社会保障の要求解決の力を高めるため、相談員を育成し、班・支部活動との連携を抜本的に強化します。
地域の全業者の要求を結集する訪問・対話を強めます。「なんでも相談会」は実績宣伝を重視し、要求やテーマ設定など情勢にふさわしく創意を生かしてとりくみます。
商工新聞に紹介される各地の成果や制度改善の実績、「私たちの要求」を大いに学び活用するなかで、政策提案活動を強化し、国・自治体に要求実現を迫ります。
2、変化に対応し、中小業者の得手を生かす経営改善を
「商工交流会」運動が、各地で地域の実情に沿って規模も形態も多様な発展をとげています。
異業種の知恵を集めた新製品開発や商工フェア、料飲スタンプラリーなど、さまざまな業種の創意・工夫も発揮され、また映像を活用した「技術・技能・サービス」展示も生まれています。
班・支部での「商売を語る会」が運動の源泉となり、全国段階から地域のすみずみに至る裾野の広い運動として相乗的に発展しています。
変化に対応した経営改善運動を、班や支部での商売交流を土台に、すべての民商で推進します。
工場や店舗の相互訪問を広げ、経営改善のヒントや創意・工夫を交流します。製品・商品、技術・サービスの改良・改善をすすめ、顧客獲得や新分野進出の可能性を探ります。
「商売・人生・民商」を大いに語り合い、若者の自立支援や新規開業・第2創業の対策を強化します。
中小業者の得手を生かすネットワークづくりに挑戦します。
3、まちづくりと仕事おこしへの本格的な挑戦を
全商連「まちづくり3法抜本改正提言」に学び、大型店の民主的規制・誘導と中小商業の経営振興に役立つまちづくりを推進します。
「民間資金による公共施設整備(PFI)法」や「指定管理者制度」「入札制度の総合評価方式」などの悪用による大企業の仕事「囲い込み」を許すことはできません。官公需・公共事業の総点検運動を推進するとともに、自治体に「中小企業向け官公需確保の方針」の策定と拡充を働きかけ、中小業者の創意を生かし、地域に資金と仕事が循環する施策の実現を迫ります。
地域経済振興条例の制定運動を、まちづくりや官公需獲得まで視野に入れて発展させ、広範な中小企業団体との「共同と連帯」を追求します。
大学や高専、高校との「地域産学提携」を強め、中小業者の技術・技能の相談窓口を広げるとともに、若者の自立を支援し、地域経済を振興する「担い手」を共同の力でつくる運動を前進させます。
4、地域金融の破壊を許さず、制度の改善・拡充を
政府系金融機関の再編による地域・中小企業金融の後退と制度の破壊を許すことはできません。
貸し渋り・貸しはがしや金利・保証料率の引き上げに機敏に対応し、横暴を是正させます。
無担保・無保証人融資制度を、民商運動の力で実現してきた歴史に学び、地域経済振興と国民本位の金融制度の実現をめざす世論と運動を広げます。
「資金融通を困難とする国民大衆への必要な資金の供給」を目的とする国民生活金融公庫の役割や、信用保証制度の神髄を広範な中小業者・国民に知らせ、制度融資の創設や改善をめざします。
地域金融機関に取引業者や地場集積への支援、まちづくりへの協力を求めます。
出資法の上限金利を利息制限法の水準に引き下げさせる法改正を実現させるとともに、最高裁での画期的な判決も力に、高利・ヤミ金の被害救済と根絶の運動を前進させます。自治体の相談体制の拡充を粘り強く働きかけ、弁護士・司法書士や地域の被害者の会などとも「要求で一致・対等平等・独自活動の尊重」という共同行動の原則を守って連携します。
5、業種別対策を推進し、公正取引ルール確立の運動を
「規制緩和万能」政策のなかで、大企業による業界秩序の破壊や深刻な環境問題が、相次いで引き起こされていることを許すことはできません。
中小業者の生き抜く道を広げる公正取引の確立へ、業種別対策を強化します。会内での業種別交流を広げるとともに、地域や業界の課題で中小業者団体との懇談を強め、民商会員が所属する業界のなかで積極的な役割が果たせるようにします。
アスベスト(石綿)被害について、国や原因大企業の責任を追及し、被害救済や解体・除去対策を前進させます。耐震偽装事件の背景に、建築検査の民間「丸投げ」やダンピングが蔓延する取引実態があることを告発し、国の公共責任の明確化と不当廉売を防止する取引ルールの確立を要求します。
自動車排ガス規制や家電製品の中古販売禁止など、「環境問題」を口実に大企業の大量生産・大量浪費と利潤第一主義を促進する法改悪を許さず、広範な中小業者が「持続可能な社会」に役割を発揮できる法制度と業界秩序の確立をめざします。
大企業の横暴是正と公正取引ルールの確立へ、労働組合や業界団体との共同行動を重視します。
6、いのちと健康を守り、社会保障の改善を
中小業者は「体が資本」です。厳しい時代を乗り越えていくためにも、仲間でいのちと健康を守り合うことが大切です。集団健康診断活動にすべての民商が支部ごとにとりくむとともに、医療機関などと連携した健康講座や保健大学を気軽に開催し健康への関心を高めます。
高すぎて払いきれない国保料(税)の減免・分納や国保証の無条件交付、医療費一部負担金の免除など、国民健康保険の制度と運用の改善を団結の力で働きかけます。
国保料(税)や年金など社会保険料の強権的な滞納整理や、人権無視の制裁行政を告発・是正します。
国保証交付をタテにした国民年金保険料の納付強要を許さず、無年金者をなくす「最低保障年金制度」創設をめざします。
高齢者いじめの医療改悪の撤回を要求し、混合診療の解禁による公的医療の解体を許さない「共同と連帯」を推進します。
介護保険の制度と運用改善を求めるとともに、「福祉のあるまちづくり」の運動を広げます。
すべての福祉・社会保障の改善へ、国と大企業が社会的責任を果たすよう迫ります。
5.憲法改悪を断固阻止し、平和と民主主義の擁護・発展を
「政府の行為によって再び戦争の惨禍が起こることのないようにすることを決意し、ここに主権が国民に存すること」を高らかにうたった日本国憲法は、ことし公布60年を迎えました。
この憲法を改悪し、日本を「戦争する国」にしようとする動きが強まっていますが、歴史の逆流を断じて許すことはできません。
改憲策動の最大のねらいは、「先制攻撃」を公然化したアメリカがひき起こす戦争に、自衛隊を武力行使で参戦させることにあります。この10年、「周辺事態法」(97年)による日米軍事協力の「極東」枠の突破、「テロ対策特別措置法」(01年)によるインド洋での米軍への協力、「イラク特別措置法」(03年)での自衛隊のイラク派遣など、アメリカに追随する特別立法を制定し、くり返し日本を戦争に参加・協力させようとしてきました。
そして今、日本に膨大な軍事分担を求めるアメリカ政府と、アジアなど自らの海外権益を武力で守らせたい財界・大企業のごり押しを背景に、憲法9条の改変・削除がたくらまれ、その突破口として国民投票法案制定の動きも強めています。
「平和こそ商売繁栄の道」です。憲法の改悪を断固阻止するなら、これからの新しい時代に、近隣アジア諸国との友好関係を含め、世界に平和外交を広げる未来展望を切り開くことができます。
大増税や改憲をねらう財界主導の「2大保守政党づくり」を許さず、中小業者の切実な要求を実現する政治の革新をめざします。国・地方の選挙では「政治活動の自由」を生かして奮闘します。
1、9条の国際的先駆性を確信に、憲法擁護の国民共同を
世界各国の憲法のなかで、日本国憲法の9条以外に「一切の戦争放棄、戦力保持の全面的禁止、交戦権の否認」までを宣言しているものはありません。憲法を全会員が深く学びます。
アメリカの核先制攻撃戦略などが世界平和を脅かしていますが、大局的には「東アジア共同体」構想など、国連憲章や国際法に基づく平和と経済の秩序、紛争の平和解決をめざす努力が前進しています。そのなかで「日本の憲法9条の原則を、すべての国が自国で採択を」との国際世論も高まっています。
憲法9条は世界に誇るべき進歩的価値と国際的先駆性を持っています。
憲法9条の意義を大いに語り、署名運動に全会員の力を結集します。地域のすみずみから憲法改悪反対共同センターの発展・強化に努力します。
2、在日米軍基地の強化反対、核兵器の全面禁止をめざす運動を
在日米軍基地の機能強化と永久化、移転費用の日本への押し付けを、断じて許すことはできません。「基地のまち」での住民投票運動や抗議・要請など、大きく広がる自治体・住民ぐるみの「基地押し付け」反対の運動に連帯して奮闘します。
一刻も早くイラクから自衛隊を撤退させるよう政府に迫ります。
戦争体制を阻止するたたかいを通じて、日米安保条約を廃棄し、対等・平等の友好条約へと転換させる展望を広げます。
被爆地である広島、長崎の首長が、原水爆禁止世界大会に参加し、「非核3原則」の法制化を日本政府に迫るなど、核兵器廃絶と全面禁止を求める運動が大きく前進しています。
被爆の実相と原水爆禁止運動の歴史を、若い世代に伝える運動を重視します。
アメリカの核戦略に追随する日本政府を厳しく告発し、「核兵器のすみやかな廃絶を」の署名運動を会内外に大きく広げます。
6.一人ひとりに魅力ある、強く大きな民商・全商連を
この2年間、中小業者の社会的基盤を破壊する悪政と対決するなかで、切実な要求実現の運動と結び、「元気な あったか民商」づくりと組織の新たな発展・強化に奮闘してきました。
会員比で150%以上の商工新聞読者をめざした挑戦は、増勢民商を増やし、攻勢的対話運動を発展させ、商工新聞中心の活動を前進させる力となっています。
また仲間づくりを正面に掲げた運動は、一人ひとりの会員にとって魅力ある民商への探求と活動改善を広げています。
大企業の「リストラ」を支援する悪政を背景に、若い世代の異常な「使い捨て」がはびこっている問題を重視し、新規開業や後継者問題など業者青年対策についても、新たな探求を開始しています。
組織勢力での後退を余儀なくされてきたとはいえ、民商・全商連には、団結の力で諸要求を解決し実現してきた無数の実績が蓄積されています。少なくない中小業者団体が存亡の危機に直面するなか、全国に35万人の商工新聞読者、27万人の会員を擁し、14万人を超える婦人部、1万人を超える青年部、自前の共済会が運動と組織を豊かに発展させています。
激動する情勢の変化に対応し、新しい仲間を民商に迎え入れる拡大運動と、迎え入れた会員を仲間として一緒に活動できるようにする組織の活動改善をすすめ、強く大きな民商・全商連の建設に挑戦します。
1、変化に対応し、仲間づくりの運動発展を
地域に強大な民商を建設する運動は、中小業者の困難打開と深く結びついています。拡大運動こそ、要求実現の保障です。
民商・全商連は、組織の拡大強化をはかることで諸困難を突破し、また仲間が増えたことを確信にした団結の力で、中小業者の要求解決と国・自治体、大企業さえ動かし要求を実現してきました。
大企業の横暴と悪政により、あらゆる業種で、中小業者をとりまく経営環境が大きく変化しています。それだけに会員の悩みや苦難の一つひとつに心を寄せ、要求解決に機敏な対応をとること自体が仲間づくりの力です。
また「なんでも相談会」活動や攻勢的対話運動を通じて、個々の要求解決とともに、その背景にある圧倒的多数の業者の要求を集め、運動化することで、会内外に民商・全商連への信頼と「仲間になりたい」という思いを広げることができます。
情報技術を使い、映像で商売を交流し、あるいは民商のホームページ作成に若手の得手と知恵を生かすことも、仲間づくりに新たな活気をもたらしています。
仲間づくりの運動は、「地域にどんな民商をつくるのか」という探求と創意に満ちた活動です。
仲間を増やすために、「民商・全商連運動の実績や魅力をどう打ち出すのか」や「どんな要求運動が組織拡大につながるのか」を拡大推進委員会などでも深く検討するようにし、組織拡大を独自に追求します。また新規開業の入会者も、きっかけは知人・友人などの「ひとこと」と宣伝が圧倒的です。
会内に「助け合いとしての紹介」運動をみなぎらせ、持続拡大に挑戦します。
こうした仲間づくりの運動発展へ、「目標と計画」を明らかにし奮闘します。
2、班・支部活動の抜本的な強化を
民商・全商連にとって今日、支部活動を抜本的に再建・強化することが切実です。
支部は、班を土台に、その地域での運動に責任を持つことが求められます。この支部を中心に、改悪消費税実施のもとでの税金対策、銀行の貸し渋り・貸しはがしが広がるもとでの金融対策、劣悪な国保制度のもとでの社会保障対策などにとりくめるなら、民商・全商連の運動と組織は大きく飛躍します。
歴史的に見ても、足腰の強い支部活動のなかで、活動家や役員の多くを養成してきました。それだけに支部活動が抜本的に強化されてこそ、要求解決の場である班の建設を大きく前進させることができます。
支部活動を強化することは、会員相互の日常的なつながりを土台とした班生活を充実していくこととも相乗的な関係にあります。
班会は本来、一人ひとりの会員が民商運動の主人公になるうえで不可欠であり、班会を開催しないのは会員の権利を奪うことになります。最近の住宅事情や家庭状況も考慮し、飲食店の休みの時間帯の開催や、公的施設の利用など創意工夫し、通り一遍の案内だけでなく直接声をかけることも大切です。
話し合い、力を合わせることは本来、人間の基本的な営みであり、班建設は会員の要求に合致し、民商運動の新たな前進を保障する力です。
3、商工新聞をあらゆる活動の中心に
商工新聞は、多くの中小業者を励まし、たたかいの方向を指し示し、生きる勇気を与えてきました。
小規模工事の簡易登録制度一覧が業界紙に転載され、税務署による個人情報の漏洩を暴露したことが国会を動かしたように、世論を起こし運動を切り開き、共同と連帯を広げる役割を果たしています。
会員比で150%以上の商工新聞読者を組織する民商の多くは、自らの活発な要求運動を通信活動で紹介し、読者・会員、中小業者団体への信頼を広げていることから署名運動の力となり、地域と自治体への影響力を強めています。
民商・全商連の歴史を振り返るなら、商工新聞読者が130%の壁を超えたのは70年代に広がった「中小業者110番」運動を通じてです。今日、財界・大企業が横暴をきわめ、2大保守政党をあやつり、大増税や憲法改悪の旗振り役まで担っているなかで、これに民商・全商連が正面から挑むためには商工新聞の活用と読者拡大が不可欠です。
会員の英知を集める商工新聞を、要求運動と組織建設を発展させる中心に据えます。
多くのマスメディアが「事実を伝え、権力を監視する」本来のジャーナリズムの使命を放棄しているなかで、生きる知恵と勇気を広げる商工新聞の役割を押し出し、拡大運動を推進します。
地域の多数派をめざし、引き続き会員比で150%以上の商工新聞読者を組織するよう力をつくします。
この拡大運動を通じて、(1)全会員参加の運動を強化し、(2)持続的で系統的な総対話運動を定着させ、(3)配達・集金活動の抜本的強化をはかり、(4)読者との結びつきを会員拡大への力にします。
4、学習・教育活動の抜本的強化を
「基本方向」は、民商・全商連の組織建設を強める上で、「一人ひとりが営業と生活の苦しみを解決していくための力を身につける」ことの重要性を強調しています。
この困難打開の確かな方向が、民商・全商連の歴史と理念、そして方針と規約のなかにあります。
しかし、新会員への「私たちの民商」「基本方向」の手渡しや班長・支部長の学習、事務局員の教育など、学習・教育活動は停滞傾向を脱していません。
商工新聞をよく読み、「運動しつつ学び、学びつつ運動する」活動を全会に広げます。
「制度学習大綱」の意義を再確認し、新会員や役員、事務局員を対象にした学習・教育活動を抜本的に強化します。とりわけ新会員をあたたかく歓迎し、入会時に民商運動の基本への理解を広げることが、その後の活動への自主的・自発的参加と仲間づくりにとって重要です。
班長・支部役員づくりを重視するとともに、運動の継承・発展のため、青年役員、新事務局員の育成に力を入れます。
「月刊民商」を、役員、事務局員がよく読むようにし、いっそう普及します。
5、組織の民主的運営と事務局建設の強化を
会員主人公、役員中心の民主的運営を重視し、規約を日常的に生かすよう心がけます。
規約をみんなが守り合うことで団結を高め、方針実践を通じて組織は発展します。
役員会は会員一人ひとりへの目くばりを心がけるとともに、役員どうしもお互いの商売の現状や悩みを率直に話し合える関係を築きます。また、全会に方針実践への理解と納得を広げることに心をくだきます。
「民商ニュース」やチラシ、実績パンフなどで、運動の様子や実績、成果を全会員によく見えるようにします。
会費・紙代の集金は、仲間と対話し心を集める活動です。すべての会員に、会費が「団結費」であることを伝え未収をなくします。運動体にふさわしい財政活動を「5点改善」に基づいて推進します。
役員と事務局員が民商運動の「共同の推進者」として役割を発揮できるよう、事務局建設を強化します。
事務局員には、(1)民商・全商連の理念と目的、事務局の任務、(2)政策的・組織的力量、(3)正確で迅速な実務能力、(4)市民道徳や社会的道義を深く身に付けることが求められます。そして、会員が生き生きと活動に参加できるよう、役員と団結して請負克服などの活動改善をはかることが大切です。
「事務局活動のいっそうの改善・強化のために」を、役員会と事務局が一緒に討議し、新たな前進を切り開く力にします。
6、県連活動のいっそうの改善・強化を
県連は、それぞれの地域に責任を持つとともに、全商連方針・決定を地域の実情にあわせて具体化し、民商の活動を援助し、全国的に運動を統一して推進する重要な役割があります。
民商は、県連への結集を強めます。
県連は中小企業政策が自治体重点になっているだけに、中・長期の総合的な展望を持った組織建設をすすめます。民商の現状をリアルにつかみ、自治体合併や組織勢力の変化など新たな条件の下で、空白地域の克服や事務局体制の確立に努め、条件に応じて組織の統合も含め検討します。2人以下の事務局体制の民商に対して、事務局どうしの集団論議を保障する措置や将来を見据えた事務局建設を重視します。
県段階で明らかにしなければならないことは、独自に調査し方針をつくり運動を組織します。
県連の役員会には、地域や業種、女性や青年の意見や要求が反映し、業者団体の性格にふさわしい範囲で事務局役員を適切に配置できるよう構成に配慮します。役員会は団結を強め、全県的立場や全商連方針が示す全国的視野に立って運動の交流・推進を図り、県連の力量を高めます。
全商連として、小規模県連への対策を強めます。
7.全会員が参加する共済運動を
全商連共済会は、集団健康診断活動を中心に、仲間から助けられる喜びと助ける喜びを分かち合う運動です。会費の9割が見舞金などで加入者に還元され、一人ひとりの会員になくてはならない存在です。それは、利潤・利益が目的の保険とは全く違う、会員相互の助け合いの共済だからできることです。
混合診療の解禁や医療への株式会社参入を求めるアメリカと日本の保険業界の圧力を背景に、共済分野にまで保険市場を拡大する「改正」保険業法が施行されました。全商連共済会など、自主的に運営している共済に新たな法規制がかけられることになります。このような共済への監督と規制・干渉は憲法違反であり、全商連共済会への法規制は断じて許すことはできません。
全商連は、自主的共済への規制をやめさせるために、諸団体と共同して奮闘します。同時に、会員と加入者の利益をまもる立場から、「改正」保険業法への対応を全商連共済会とともにすすめます。
すべての会員が加入してこそ、豊かな助け合いになります。民商への入会と同時に共済加入をすすめ、全会員加入を促進します。
8.業者婦人対策の強化を
婦人部は、国保証を無条件に交付させる運動、傷病手当・出産手当の試算、就学援助制度の改善など業者婦人の切実な要求を実現するともに、大増税、改憲反対にとりくみ、民商・全商連の運動を豊かにしています。
内閣府の男女共同参画基本計画(第2次)に、女性起業家支援、家族従業者の実態把握、地域おこしでの役割発揮を盛り込ませるなど、業者婦人の地位向上に努力してきました。
福祉・教育・環境・子育て支援などコミュニティー・ビジネス分野で女性の創業が増えています。民商と婦人部に積極的に迎え入れ、女性経営者の経営環境改善などにとりくみます。
県婦人部協議会を強化し、すべての民商に婦人部をつくり自覚的な活動が発展するように援助を強めます。
9.業者青年対策の強化を
業者青年はこれからの日本経済の主役です。ものづくりや技術・技能はじめ中小業者の社会的役割を継承発展させるとともに、民商・全商連運動の継承者でもあります。
青年の失業、就職難やニート、フリーターの増大が社会問題となり、学生の起業や労働者からの独立など若者の創業意欲は高まっています。 また業者2世の間にも事業継承や、情報技術を生かしたり新時代のニーズに合わせた挑戦も広がっています。業者青年は、時代に適応する新鮮な発想と感覚を持ち、経営意欲にあふれています。
業者青年に魅力ある民商づくりを本格的にすすめます。
青年どうしの交流を大切にし、業者青年の自発性が発揮される活力ある青年部活動をすべての民商で展開できるように指導援助を強めます。
10.おわりに
民商・全商連の55年におよぶ歴史は紆余曲折に満ちた苦難と創造の道のりでした。幾多の困難がありましたが、障害を一つひとつ乗り越えてきたたたかいの歴史に彩られています。
アメリカいいなり、大企業優遇の構造改革路線と自民党政治は、あらゆる分野でゆきづまり、中小業者・国民との深刻な矛盾を深めています。
この危機を打開するため、大増税と改憲を阻止するたたかいに正面から挑み、人間復権の経済社会めざして奮闘します。
民商・全商連運動が「開拓者精神」で切り開いてきたかけがえのない役割を確信に、要求運動を前進させ、強く大きな魅力ある民商めざし、全国が力を合わせましょう。
中小業者が意欲と希望が持てる社会の実現をめざし、すべての中小業者・中小業者団体と団結し奮闘しましょう。
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