新しい政治切り開こう
１０月２８日東京・亀戸　民商は４０００人が参加

４万２０００人が悪政を許すなとシュプレヒコール（東京・亀戸中央公園）

大増税やめよ、とノボリ旗を体に巻いて行進する滋賀県連の参加者

舞台で消費税増税阻止のたたかいについて発言する岐阜・西濃民商の小森善一副会長

会場に積み上げられた７５万人分の署名

東京都内９民商と労働組合でつくる東部共同実行委員会は、墨田民商の世直し侍を先頭に２００人の隊列でデモ行進しながら参加しました

赤穂浪士の衣装で中小業者の窮状を訴える兵庫県連の参加者

　 「新テロ特措法阻止！ストップ改憲！許すな消費税増税！なくせ貧困！いのちとくらし・雇用を守れ」のスローガンを掲げた「１０・２８国民大集会」（東京・亀戸中央公園）。全国から４万２０００人が参加し、「消費税増税は許さない」「憲法９条を守ろう」の思いが会場いっぱいにあふれました。会場に積み上げられた署名は、消費税増税反対署名や保険業法見直し署名など７５万人分。うち７３万人分が全国各地の民主商工会（民商）から寄せられました。先の参院選後、国会情勢は大きく変化し、悪政をはね返す展望が大きく広がるなかで開かれた歴史的な集会。全国から参加した民商の仲間は、国民各層と団結し、新しい政治を切り開く決意を固め合いました。

　 会場には約４０００人の民商の仲間が参加し、「消費税増税許すな」のむしろ旗やプラカード、民商の青旗が所狭しとはためきました。
兵庫県商工団体連合会の代表団は、「福田政権に討ち入り」と赤穂浪士の装いで参加し注目を集めたのをはじめ、民商のハッピが会場を埋め、まさに「民商ここにあり」を全国に示しました。
今集会に向け全国の民商は「地方はすべての支部から、首都圏はすべての班から」代表を送ろうと奮闘。参加者は「全国からこんなに仲間が集まってすごい」「やっぱり民商だね」とお互いの頑張りをたたえ合い、集会の成功を喜び合いました。
「全国のたたかいの報告」で舞台に上がった岐阜・西濃民商の小森善一副会長（５７）＝左官＝は、消費税廃止西濃地域連絡会の活動について発言。「毎月地域の１２店舗のスーパーの前で民商の宣伝カーを止め宣伝・署名行動を続け、すでに２１回、延べ１７５人が参加しています。必死の訴えをじっと聞き入っていた人から激励を受けることも多々あります。これからも消費税増税絶対阻止のために全国の皆さんと一緒に頑張っていきたい」と意気高く報告、会場からは「頑張れ」と励ましの声が上がりました。
主催者あいさつに立った全国労働組合総連合（全労連）の坂内三夫議長は、労働者の４分の１が年収２００万円以下の低賃金、中小業者は赤字で経営が成り立たない、社会保障の連続改悪など住民サービスを切り捨てる一方、改憲手続き法の強行など憲法と平和・民主主義が踏みにじられてきたと告発。
その上で「いまこそすべての国民が力を合わせ、国民的共同行動を発展させよう」と訴えました。
日本共産党の志位和夫委員長が連帯あいさつしました。
閉会あいさつで全商連の国分稔会長は「改憲・消費税増税を許さず、貧困と格差を正し、命と暮らし・雇用を守るとともに、新テロ特措法を廃案にするいっそうの運動を広げることが求められている。総選挙をめざして直ちに地域、職場で今集会の成果を語り、国民各層が固く団結し、福田政権の根幹を揺るがすような大きな運動をつくり上げよう」と呼びかけました。
集会後はデモ行進し、元気にシュプレヒコールしました。

広島・福山民商　１７人の代表団
全支部参加を最後まで追及
　 広島・福山民商は６９００人分の署名を集め、１７支部すべてから代表が参加＝写真。なかでも城南支部が全体を励まし、署名と募金目標を達成して矢野徹さん（４０）＝ビデオ店＝と洲崎勝己さん（７１）＝小売＝の２人を送り出しました。「支部が目標を達成したのは初めて。集会も歴史的だが、支部にとっても自分にとっても、歴史的なとりくみを成し遂げた」と洲崎さんは話します。
集会に向けて支部では決起集会を開き、後期高齢者医療制度を学んだことが怒りに火をつけました。
当初、支部の代表は矢野さんだけでしたが、署名と募金の目標を達成し、２人を送ろうと決めました。矢野さんは「国民に負担を押し付けるのは納得できない」と署名を集め、パソコンで民商の入会を呼びかけるチラシ４０００枚を作製。知り合いにもポスティングを頼みました。矢野さんの行動は支部の運動に一気に弾みをつけ、署名と募金の目標を見事に達成。
代表団のうち支部代表の最後に決まったのは、南支部の藤原八重子さん（６５）＝研磨＝。毎朝３時から６時まで新聞配達をしています。集会に参加するため６時２５分の新幹線に乗らなければなりません。「とても間に合わない」と思っていましたが、それを聞いた家族が「手伝うよ」と言ってくれ、支部の仲間も本気で署名と募金を集めてくれました。
当日の配達は５時１５分に無事終了。新幹線に飛び乗って上京しました。

１０．２８国民大集会　悪政打ち破る気迫と熱気
各地の民商が心意気アピール
　「消費税増税と改憲を許さないたたかいはこれからだ、頑張ろう」。１０・２８国民大集会には民主商工会（民商）の旗やハッピが会場を埋めつくし、署名や拡大目標をやり切った晴れ晴れした顔が並びました。各地の奮闘を紹介します。集会翌日は、各地の民商の代表が国会で議員要請行動を繰り広げました。

議員秘書（右端）に「消費税増税はしないでほしい」と要請する新潟県の民商会員たち

そろいのハッピで参加した越谷民商の会員ら

横断幕を手に「がんばろう」と唱和する桑名員弁民商の仲間

団体訪問で民商への期待を実感した札幌北部民商の代表

教科書検定の撤回を国に求める沖縄県連の参加者

これまでで最高の参加者数となった伏見民商

１８０人分余の署名を集め家族で参加した甲賀民商の奥田さん

増税やめよ　自主共済守れ
全商連が国会議員要請行動
　全国商工団体連合会（全商連）は１０月２９日、「消費税増税はやめてほしい」「自主共済を守れ」など求めて、１６０人が国会議員要請行動をおこないました。
　 参加者は署名を持って地元議員を訪問。「要望に沿うよう、党としても全力を挙げる。共に頑張りましょう」（共産・議員）、「どれも生活全般にかかわる要望なので、党派を超えてやっていかないと。私も高齢の親がいるので、皆さんの声は分かります」（自民・秘書）、「消費税増税には反対。（自主共済を守れには）障害者団体の役員をしているので理解している。協力する」（自民・議員）、「保険業法では議員立法を出す準備をしている」（民主・秘書）など賛同や激励も多くありました。
　 要請後のまとめ報告集会では、「民主党は消費税、テロ特措法、保険業法の要望に、考え方は同じという声もあった」（長崎県）、「“民商共済会に入って助かった”のお礼のはがきをコピーして議員に渡してきた」（福岡県）、「中越沖地震で大きな被害を受けた。『被災住宅本体への直接支援』を要望し、実態を訴えてきた」（新潟県）など、感想を出し合い、交流しました。
　 報告集会で全商連の国分稔会長が開会あいさつし、鎌田保副会長が閉会あいさつしました。
　 日本共産党の大門実紀史議員が国会情勢報告しました。

「高齢医療」はうば捨て山だ
埼玉・越谷民商
　 「民商が作った『とことんわかる後期高齢者医療制度』のチラシを見て、これはまるでうば捨て山だと頭にきて署名で頑張った」と話すのは埼玉・越谷民商の山田哲三さん（７０）＝クリーニング＝。「チラシを増し刷りして、地域の高齢者のボランティアサークルの会員に配って説明すると、みんな制度の内容を知らないのでこりゃまた大変だと思った」と話します。自治会、民生委員にもチラシと４項目署名を配り、１２０人分以上の署名を集めて参加しました。
　 こうした奮闘に励まされ、佐藤司朗会長も自治会の役員会で訴えるなど、地域で署名を広げています。また、全会員訪問をし、集会までの目標を超える１１５０人分の署名を集め、７支部中６支部から２２人がそろいのハッピを着て参加しました。

最後まで奮闘　横断幕持って
三重・桑名員弁民商
　 「政府はむちゃくちゃしとる。あまりにも国民をばかにしてる」と怒るのは三重・桑名員弁民商北勢支部の松井睦法さん（６１）＝焼肉店。「家で怒っていてもしょうがない」と妻の由利子さん（６４）も同行し、舞台の発言に盛んに拍手を送っていました。
　 民商では支部でじっくり話し合って代表を選出。会員訪問で募金と署名を訴え、ぎりぎりまで奮闘し、１２支部から手書きの横断幕を持って参加しました。
　 「持って行って」と支部の仲間に署名を託された北部支部の白石俊彦さん（５３）＝古物商・鉄くず販売＝は「生活は冷え切っている。もう限界。声を出すことが大事だと実感した」と新たな決意を。初参加の愛宕悟さん（５９）＝建築＝は「すごい人だなあ、感動するよ」と話していました。

１６００人分署名を携さえ
札幌北部民商
　 集会に向けて地域の商店会など２０団体に団体署名を申し入れ、個人署名も１６００人分を携さえて参加したのは札幌北部民商の代表６人。先頭に立って頑張った副会長の田辺隆弘さん（６０）＝電気店＝は「訪問したどの団体も好意的で、これ以上増税されたらもう立ち行かなくなるとの悲鳴があちこちで聞かれた。今、民商がリーダーシップをとって連携の声掛けをすることが大切だと痛感した」と話します。
　 札幌北税務署前にある民商事務所では朝から晩まで民商の宣伝テープを流しており、「税金が払えない」などの相談が絶えません。「地域の駆け込み寺としても頑張りますよ。いま民商は元気です」と副会長の野沢英勝さん（６５）＝食料品販売＝は力強く話しました。

教科書検定の撤回を求めて
沖縄県連
　 沖縄県連からは９人が参加。１１万人が集まった県民集会を力に沖縄県民はあくまで「教科書検定の撤回」を国に求めています。宮古島支部の下地美意子さん（６２）＝整体＝は「集団自決の強制を否定することは、９条を変えて日本を戦争する国づくりの流れに連なるもの。その流れをどうしてもくい止めたい」と話します。
　 名護民商の玉寄信子さん（５０）＝農業＝は５６０人分の署名を手に参加。「沖縄戦で集団自決の強要があったのは紛れもない事実。それをねじ曲げようとするのは絶対に許せない。平和を守ることと、消費税の引き上げを許さないたたかいは１歩も後に引けない問題。全国の仲間と一緒にたたかう」と決意を新たにしていました。

変わると確信　最高の参加者
京都・伏見民商
１４支部の代表が参加した京都・伏見民商。東京の集会では過去最高の参加でした。「来年２月の市長選に勝ち抜いて、高い国保料をなんとかしたいと奮闘している。夏の参院選の結果を見て頑張ってみよう、やったら政治は変わると確信が持てた」と強調する田端正一会長（６１）＝鉄工＝。
醍醐支部の支部長・粟井勝治さん（６２）＝配線工事＝はこつこつ支部の仲間を訪問し声をかけています。「今は力を合わせて困難を乗り切る時と、支部で経営交流会を始め、やる気が出てきた」と話していました。

「元気が出た」さらに頑張る
滋賀・甲賀民商
　 大集会に向けて１会員１０署名の目標２６８０人分をやりあげようと奮闘、見事２８２４人分を集め、目標を達成した滋賀・甲賀民商からは５人が参加。副会長の増田克巳さん（５５）＝家電販売＝は「１７人の理事一人ひとりが全会員に『悪政とたたかおう』と訪問して訴えたことでみんな協力してくれたと思う。目標は達成したが、集会に参加したことでこれからも頑張ろうという元気が出てきた」と語ります。
　 １８０人分を超える署名を集めた信楽支部の奥田勉さん（４０）＝居酒屋＝は「お客さんに消費税や年金の話をしながら署名を訴えた。今、どういう政治がされているのか知らない人が多い。知らない人に広めていけば変えられる。民商は本当に商売人の味方。一緒に活動していると楽しいんです」と民商の魅力も語りました。