「納品間に合わない」
レジ業者が増税で悲鳴

全国商工新聞 第3378号2019年9月23日付

 「忙しい。メーカー同士の横の連携もうまくいっていないから、9月末までに納品が間に合わない」と話すのは(株)タジマ電子サービスを経営する長崎民主商工会(民商)のTさん。レジ販売を主な商売としています。
 政府が10月から実施しようとしている「軽減」税率対策に向けて、「レジを新しくする業者が急増し、中小企業庁のテレビ宣伝効果もあいまって注文が殺到している。注文を受けてもすぐに納品できない」と焦っています。
 政府は「軽減」税率に対応したレジを導入する業者に補助金を出しています。Tさんいわく、「価格の4分の3が補助金でカバーされ、買い手の持ち出しは4分の1で済む。さらに、設置業者が補助金申請もしてくれる。買い手にとっては楽でいいかもしれないが、われわれにとっては大変な手間」とのこと。
 「このままの状態では納品ができず、お客さんに迷惑をかけ、その損害を被るのは私たち売り手側。補助金は9月末までに契約をしなければ申請することができない。消費税増税と軽減税率をストップしないと、レジ販売業者が割を食う」と怒るTさん。「売り手の側からも消費税増税・複数税率の導入はストップするべき」と声を大にします。

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