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消費税
強引な滞納整理やめよ
税務署と交渉、抗議集会やデモも
岐阜北税務署 支払い計画認め謝罪
民商に相談が相次ぐ
 岐阜・岐阜北税務署による強引な滞納整理で岐阜北民主商工会(民商)には次つぎと相談が寄せられています。民商では、事態を重視し、税務署交渉、抗議集会とデモ行進、名古屋国税局交渉をおこなうなかで、納税者の支払い計画を認めさせ、税務署員に謝罪させました。

抗議集会、デモ行進のあと岐阜北税務署に申し入れる左から岐阜北民商の坪内会長、伊藤副会長
 矢島一夫さん(66)=土木工事=は、2002年に3年分の納得できない修正申告を迫られ、所得税・消費税の追徴を受けました。その後、不況のあおりで売り上げは数分の一に激減。1年前に約束させられた毎月の納税を実行できなくなり、昨年12月に売掛金を差し押さえられました。
 12月7日と13日の両日、矢島さんと、自宅を差し押さえられている岸田弘子さん(61)=建築関連=を含めておこなった税務署交渉では、矢島さんの「売掛金の差し押さえを解除してもらわないと廃業に追い込まれる」との訴えに、担当者は「できない。元請けさんに雇ってもらったら」という暴言を吐きました。また、岸田さんが今後2、3カ月後には全額納税できる根拠を示しているにもかかわらず「約束の期限はきょう。明日から公売の準備に入ります」と強硬な態度に終始しました。
 12月19日には「毎月10万〜20万円を納税してきたにもかかわらず税務署に『今後毎月100万円納税しなければ売掛金を差し押さえる』と言われた。会社がつぶされる」と土木工事業者が民商に入会しました。
 岐阜北民商は12月21日、岐阜市民会館で「所得税と消費税の大増税反対!岐阜北税務署は不当な滞納整理をやめよ!岐阜北抗議集会」を開催。集会には50人が参加し、矢島さん、岸田さんらが徴税の実態を報告し、支援を訴えました。集会後、参加者は岐阜北税務署までシュプレヒコールをしながらデモ行進。坪内建臣会長が不当な滞納整理をただちに中止し、納税者の実情を十分聞くよう求める要望書を税務署長に提出しました。
 さらにこの日、矢島さんら会員を含む民商の代表7人が名古屋国税局を訪ね、交渉しました。代表団は「国会では谷垣財務大臣が『納税者の実情をよく聞いて納税相談にあたる』と答弁しているではないか」と追及。総務課長補佐は「業者がつぶれてもやむを得ないというような態度はとっていない」という返答に終始。坪内会長は「国税局は税務署を指導する立場。岐阜北税務署の強引な滞納整理を改善するよう指導せよ」と迫りました。課長補佐は「納税者の実情をよく聞くよう責任をもって対処する」と約束しました。
 その日のうちに会員に岐阜北税務署の担当者から「あらためて商売の実情を聞きたい」と電話が入り、「一方的な説明で誤解を与えて申し訳なかった。再度納税計画を出してください」と謝罪しました。会員らは「これで当面は安心して商売ができる」と話しています。
 
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