倉敷民商弾圧事件
2019秋の決起集会に315人

全国商工新聞 第3388号2019年12月2日付

必ず禰屋さんを無罪に

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諦めない決意を語った禰屋さん

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カンパや署名を手渡す京都・山科民商の今西夫妻(左)

 全国商工団体連合会(全商連)も加盟する「倉敷民商弾圧事件の勝利をめざす全国連絡会」は11月13日、岡山市内で「禰屋さんは無罪! 2019秋の全国決起集会」を開催し、25都道府県から315人が参加しました。

 代表世話人である全商連の鎌田保副会長が開会あいさつ。弾圧を組織拡大ではね返してきた歴史を紹介し、「全力を挙げて、禰屋さんの無罪を勝ち取ろう」と力強く呼び掛けました。
 鶴見祐策弁護士が「禰屋裁判の現状と今後の闘いの方向」と題して記念講演。ほ脱(脱税)が認定しやすくなるように判例がゆがめられてきた経過や、昭和38年(1963年)の民商弾圧の歴史にも触れ、事件の弾圧性を浮き彫りにしました。禰屋さんの差し戻し後の裁判では、税理士法違反についても訴追されていることに触れ、「これをあいまいにすることはできない。弾圧の本質の部分だ。新しい裁判官の前で徹底的に明らかにさせる必要がある」と強調しました。
 則武透弁護士と千田卓司弁護士が弁護団報告。検察が領収書などの原始資料ではなく、2カ月以上経過してから入力されたものが多いなど信憑性に欠けるI建設の仕訳日記帳による立証方針が示され、なし崩し的に判決まで持っていかれる危険性を指摘。「裁判所に適正、公正、公平な訴訟指揮と真実の発見、その上での無罪判決を求め、力を合わせよう」と呼び掛けました。

民商運動で反撃

 全国の取り組みやこれからの運動の決意など、各地の支援組織が発言。税務調査で消費税の仕入税額控除を否認され、18年間のたたかいで滞納処分の執行停止を勝ち取った、京都・山科民商の今西和政さんは「私たちが元気に商売を続け、禰屋さんのたたかいも含め、民商運動をしていくことが、税務署に対する一番の反撃。仲間と助け合って行動していけば、どんなことでも突破できる」と力強く訴えました。
 倉敷民商の小原淳さん、須増和悦さん、禰屋町子さんから「拡大で反撃しようと『元気デー』に取り組んだ」「希望を持って、最後まで諦めません」などの決意が表明されました。
 集会では、裁判闘争カンパが約60万円、岡山地方裁判所宛ての無罪判決を求める署名が9万6958人分集まったことを報告。来年4月頃開催予定の総会までに、(1)禰屋さんが逮捕された1月21日に全国いっせい宣伝に取り組む(2)3・13重税反対全国統一行動で大きく宣伝する(3)日常的な宣伝行動と署名、カンパに取り組み、禰屋さんを招いての学習集会を開く─を確認しました。
 集会に先立ち、岡山地方裁判所に「公正で慎重な審理を行い、禰屋町子さんに無罪の判決を」と要請し、裁判所前で事件の詳細と無罪判決を訴える宣伝を行いました。

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