戦争の実相学び平和への思い新たに
大婦協 日帰りバスツアー

全国商工新聞 第3374号2019年8月26日付

運動の大切さ実感

Photo
平和の構築に向け学ぼうと企画された大婦協の平和ツアー

 大商連婦人部協議会(大婦協)は7月30日、「日帰り平和バスツアー」を行い、子ども4人を含む41人が参加し、京都市の「立命館大学 国際平和ミュージアム」と舞鶴市の「舞鶴引揚記念館」を訪問。戦争の悲惨さを学び、平和への思いを新たにしました。

Photo
「国際平和ミュージアム」の展示に見入る参加者

 「国際平和ミュージアム」は、1931年の満州事変から45年の敗戦まで続いた「一五年戦争」を中心に、日本国民の被害と加害の両面を展示。また、平和を求める市民の活動も紹介されています。
 従軍慰安婦の写真展示に思いを寄せる参加者が多く、「慰安婦の中に若い妊婦さんの写真があったことが一番ショックだった。とても胸が締め付けられた」「加害のことを改めて学び、日本は大変なことをしていたのだと思った。きちんと過去を知り、勉強していく必要がある」の声が出されました。
 第2次大戦後、旧満州や朝鮮半島、シベリアなどから、66万人の引揚者を迎え入れた舞鶴の史実を未来に伝えるために造られた「舞鶴引揚記念館」では、ユネスコ世界記憶遺産に登録されている、570点の貴重な収蔵資料に見入りました。
 安倍政権が戦争する国づくりに向けて、改憲発議を狙っている中で、婦人部として戦争の真実や平和の構築に向けて、しっかり学ぼうと、企画した平和ツアー。「父が海軍に行ってそこで19歳で負傷し、傷痍軍人として生きてきた」「祖父が満州でソ連兵に殺された」「ビルマに行った父親が片腕を無くして帰ってきた。下駄職人だった父は仕事を奪われ、酒を飲んでは暴れる毎日だった」など、家族から戦争の話を聞いている参加者も多く、平和教育の大切さや、自分自身が何ができるのかを改めて考える機会に。参加者は「二度と戦争はしたくない。活動や運動をやっていかないと。政治が何とかしてくれると待っていてはダメ」と思いを新たにしました。

ページの先頭