就学援助制度 婦人部の運動実り改善へ

全国商工新聞 第3348号2019年2月11日付

郵送の申請可能に 兵庫県連・民商婦人部

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就学援助の拡充を自治体に要請する兵庫県連と神戸市内の民商婦人部員

 兵庫県神戸市は、2019年度から就学援助の申請書を、教育委員会に直接郵送提出できるように改善しました。兵庫県商工団体連合会(県連)の神戸市対策委員会と神戸市内の民商婦人部が、「学校を通しての申請は嫌な思いをする子もいる」と、制度の改善・拡充を求めて、長年交渉を重ねてきたものです。
 昨年11月15日の話し合いで、「就学援助申請のパンフレットを全生徒に渡して周知を行うとともに、申請書は教育委員会に直接着払いで送るように準備が進んでいる」と受給者へ配慮した手続きになることが紹介されました。
 神戸市では、「申請時の所得証明書は提出が原則不要」や申請者に対する「審査結果通知書」「援助費の支給通知書」を教育委員会から家庭に郵送する(2017年度)、入学準備金の支給を7月から3月に前倒しする(18年度)など制度を拡充しています。
 神戸市対策委員会は30年以上前から、神戸市の子ども施策の拡充を求め、要望をまとめて交渉を続けてきました。特に就学援助の集団申請は、地域の新日本婦人の会や生活と健康を守る会とともに40年にわたって取り組んできたもので、昨年は約130人の児童の申請書をまとめて市に提出。今年から直接郵送が可能になったことを受け、よりよい形で提出できるよう話し合っていきます。

入学前支給を実現 群馬・前橋民商婦人部

Photo前橋民商婦人部

 「ランドセルや制服などの購入に充てる入学準備金の3月支給を」-。群馬・前橋民商婦人部は、毎年、就学援助の拡充を求めて粘り強い交渉を続けてきました。要望が実り、2019年度から入学前支給が実現しました。
 前橋市では、入学準備金が7月に支給されてきたため、4月の入学時に間に合いませんでした。前橋民商婦人部は、昨年3月に改善を申し入れ。「実施できるよう検討している」という前向きな回答を得ていました。
 婦人部長は「要望していたことが実ってよかった。安心して入学準備ができる」と笑顔。今後も、支給対象となる所得基準の引き上げや、学校給食の無料化など、誰もが安心して子育てできるよう、運動を進めていきます。

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