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  トップページ > 婦人部 > 全国商工新聞 第2888号 7月20日付
 
婦人部
 

各地で56条廃止意見書採択・民商婦人部の運動結実

 所得税法第56条廃止を求める運動が、各地で大きく広がっています。「所得税法第56条廃止を求める意見書」が、北海道の6市10町2村の議会をはじめ、宮城県石巻市議会、徳島県吉野川市議会で相次いで採択されました。この間の民主商工会(民商)婦人部の運動が実ったものです。

6月議会で18自治体 北海道婦人部

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各会派を回り、所得税法第56条廃止の主旨を訴える旭川民商婦人部の役員ら
 北海道連婦人部協議会(道婦協)は「国会報告会」を力に道内の全自治体に働きかけ、6月議会で18自治体(名寄市、北斗市、根室市、石狩市、函館市、伊達市、士幌町、本別町、仁木町、江差町、積丹町、新ひだか町、和寒町、古平町、斜里町、白老町、島牧村、猿払村)が相次いで採択。採択自治体は19になりました。
 道婦協の後藤裕子会長は「動き出せば必ず成果がある。本当にうれしい。今が頑張り時」と話しています。
 名寄市では、自営業者の公明党議員が「陳情の意味が分からず知り合いの税理士に尋ねたところ、大事な問題と言われた」と賛同。委員会でも率先して同条について説明し、採択されました。
 士幌町は全会一致で採択。日本共産党の和田鶴三議員が「全国の自治体から意見を上げることで国を動かします」と提案しました。連絡を受けた帯広民商婦人部は6月20日、採択を力に街頭署名運動を行い、101人分の署名を集めました。
 北斗市でも全会一致の採択です。日本共産党の議員は「家族労働の働き分が経費にならないのはおかしいと思った。税金のことなので、商工会議所や他団体にも力になると思い、提案した」と話しています。
 苫小牧市では継続審議となりましたが、「他の自治体はどうなのか」などの質問が寄せられ、数を積み上げれば道が開けることが確信になりました。
 二つの自治体で採択をかちとった旭川民商婦人部の山内千枝子部長は「学習や会派回りに力を入れたかいがあった。会派回りでは『56条を廃止すれば、女性の人権が税法上で認められる』ときっぱり伝えられた」とうれしそうに語っています。

国会報告会で運動に確信が
 道婦協では6月議会に向け、道内の180自治体に意見書採択を求める陳述書と意見書案を送っていました。
 また6月6、7の両日、日本共産党の大門実紀史参議院議員を招いての国会報告会には100人が参加。大門議員は「運動を広げるためには議会採択が一番だ」と激励、確信を持って運動する決意を固めました。
 道内の各民商婦人部では、採択を力にさらに運動を進め、9月議会でより多くの自治体で意見書が採択されるよう奮闘しようと抱負を語っています。

吉野川市で採択 徳島県婦協

 徳島・吉野川市議会は6月25日、「所得税法第56条の廃止を求める意見書」を全会一致で採択しました。徳島県で初の採択です。
 徳島県連婦人部協議会(県婦協)では「積極的に行動すれば採択につながると分かった。議員の皆さんにも婦人部の運動を身近に感じてもらえるように働きかけたい。今後は県内の全自治体に運動を広げ、採択数を増やしたい」と大きな確信になっています。
 県婦協では6月議会に先立ち、吉野川市、徳島市、石井町、板野町の議員に56条廃止の趣旨を説明。全商連婦人部協議会(全婦協)の「私の働き分を認めて」リーフや資料を手渡して学習するなど、運動を進めました。
 議員の中からは「廃止しなくても、白色ではなく青色申告にすれば問題ないのでは?」との質問が出されましたが、「白と青で区別することがそもそもの間違いで、働き分を正当に認めないという人権問題として考えてほしい」と説明し、賛同を得ました。
 婦人部では今回の採択を力に、9月議会でより多くの自治体が採択されるよう、8月中に議員との懇談や学習会を行おうと計画しています。

石巻市でも採択 宮城・石巻民商婦人部

 宮城・石巻市議会は6月22日、「所得税法第56条廃止を求める意見書」を17対16で採択しました。傍聴席からかたずをのんで見守っていた石巻民商婦人部の菅原美恵子部長ら6人は「やったね!これで3月議会のリベンジを果たせた」と喜びの声を上げました。
 請願書の提出は今回が2回目です。3月議会では継続審議となったため、6月議会での採択をめざして粘り強く運動。保守系議員にも紹介議員になってもらえるよう、日本共産党の議員らとともに「私の働き分を認めて」のリーフや資料を持って各会派に訴え、賛同を得ていました。
 本会議では「青色申告にすればいい。白色申告は脱税の温床で、56条を廃止すれば被害が広がる」「税務署で税法を勉強してから提案すればどうか」など見当違いの反対意見も。しかし、会派回りで保守系議員から「私も業者だから税法が矛盾していることは分かる。働き分を正当に認めることは当然のこと」と賛同の声が上がるなど理解が深まり、僅差で採択されました。傍聴した婦人部員は「本当にあきれる発言。私たちの願いを全く理解していない。どんなことが話し合われているのか、傍聴して見極めることが大切だとよく分かった」と怒り心頭に発していました。
 宮城県では13市のうち2市で採択されました。婦人部ではさらに採択数を増やすべく、働きかけを強めようと話し合っています。
   
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