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国会
医療制度 改悪へ動き急
通常国会に法案提出
患者負担いっそう重く
 政府は通常国会に医療制度の改革法案を提出するとしています。法案は政府・与党の医療改革協議会が昨年12月1日に決定した「医療制度改革大綱」に基づき、高齢者を中心に患者負担を引き上げるほか、08年度から新たな医療保険制度を創設し、75歳以上全員から保険料を徴収するなど、医療制度を大幅に見直そうというものです。さらに小泉内閣は今年を、社会保障「構造改革」の重点期間と位置づけており、医療分野での国民負担増が狙われています。

 「医療制度改革大綱」では、基本的な考え方として(1)予防の重視(2)医療費の適正化(3)新たな医療保険制度の実現を掲げ、来年度からの一連の医療制度改革をすすめようとしています。(表参照)
 法案には、患者の窓口負担などの見直しや診療報酬引き下げで、高齢化を背景に膨らむ医療給付費を抑えることが盛り込まれる見込み。とりわけ高齢者への影響が大きくなっています。
 70歳以上の一定額以上の所得者(現行では夫婦2人で年収620万円程度)の窓口負担を2割から3割に引き上げ。さらに08年度からは、70歳から74歳の窓口負担を1割から2割に引き上げようとしています。(図参照)
 入院でも70歳以上の長期入院患者からは食費・居住費を徴収します。
 高額療養費の自己負担限度額の引き上げや人工透析患者のうち所得の高い人には、自己負担限度額を引き上げます。
 新たに高齢者医療制度
を08年度に創設。75歳以上を対象に、現在扶養家族として保険料を負担していない人も含め、全員が保険料を支払うことになります。
 「高齢者から保険料を徴収すると言っているが、現在国保に加入し、保険料を払っているけれどどうなるの」「病院にいくのも財布と相談して控えてしまう。持病があるので薬は切らせない。収入は減る一方なのに支払いは増えるばっかり」。そんな不安も渦巻くなかで、負担ばかりが増える、医療制度の改悪になります。
 しかし、政府は「日本の医療費が増え続け、制度が維持できなくなると困る」と、しきりに医療費抑制を強調します。
 医療給付費を25年時点で45兆円程度とする方針で、経済財政諮問会議の民間議員らは給付費を42兆円に抑えるように求めています。
 医療給付費は、公的医療保険から医療機関や薬局などに支払う医療費のことで、国民や事業主の保険料と国と地方の公費負担部分。患者の窓口負担は除いたものです。
 財界は、保険料負担をなくし、その分を消費税増税で公費負担とすることを主張。そして、政府は国保や政府管掌健保を都道府県に再編・統合することで、国庫負担を軽減させることを狙っています。
 今でも高すぎる国保料に苦しむ中小業者にとって、さらなる負担増になりかねません。
 今回の医療制度「改革」で、保険証一枚で安心して医療を受けられる公的保険制度がなし崩しにされようとしています。

 
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