商工新聞読者の国保短期証発行させる=神奈川・横須賀民商
神奈川・横須賀民主商工会(民商)の商工新聞読者・Kさん=青果店=は先ごろ、民商とともに横須賀市役所と交渉し、短期被保険証を発行させました。「資格証明書になり、この3年間医者にかかれなかった。歯が痛いのも我慢し不自由な生活をしていたが、これで安心して病院にかかれる」と喜びをかみしめています。
Kさんは数年前、国民健康保険(国保)料を払いきれずに滞納し、資格証明書に切り替えられました。市の健康保険課と交渉しましたが、1年か半年分払わないと保険証は渡さないという態度。「毎月の保険料が払えないのに、そんなに払うのは無理だ」と申告書も見せて生活実態を訴えました。
厚労省通知示し
日本共産党の根岸かず子市会議員が「病気の時には滞納していても保険証を交付しなさいと厚生労働省から通知が来ているはず」と迫ると、しぶしぶ認めました。Kさんは保険料の分割納付を約束し、短期保険証が交付されました。
Kさんの事例を受けて、民商も加盟する横須賀市社会保障推進協議会(社保協)は市と交渉。滞納者の実態などを突き付け、市の態度をただすと「親切、丁寧な対応を徹底させます」と約束しました。
また8月末には国保料の減免などに関する学習・相談会を行い、市に制度拡充や対応改善などを求めていこうと話し合っています。
(解説)厚労省通知(09年10月)
世帯主が国保料(税)を滞納していても、医療が必要な子どもには短期証を交付するよう求めたもの。政府は1月20日の閣議で、対象が子どもに限定されるものではないとの考えを示した答弁書を決定。「世帯主がこのような状況(医療費の一時払いが困難)にあるのであれば、市町村の判断より、当該世帯に属する被保険者に対して短期証を交付することができる」との考えを示した。
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