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トップページ > 金融のページ > 融資等 > 全国商工新聞 第2982号 7月11日付

 
金融 融資等
 

公的融資で震災対策 民商が資金繰りを応援

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活用できます政策公庫

 東日本大震災の影響を受け、資金繰りのために融資が必要になっています。各地の民主商工会(民商)では、自治体の制度融資や日本政策金融公庫(政策公庫)の融資獲得をめざす中小業者を支援しています。被災地では融資を受けて営業を再開させようとの動きが広がり、間接被害を受けた地域でも融資を実現して困難を乗り越えようと奮闘しています。保証料や利子を補助している自治体もあります。融資のご相談は最寄りの民商にお寄せ下さい。

10年返済で一安心
   =滋賀・湖東

 東日本震災の影響で滋賀県内にある大手自動車工場や製造会社の「派遣切り」がひどくなり、顧客の足が遠のいた滋賀・湖東民商の鈴木憲さん=理容。県のセーフティーネット資金(注)を4月中旬に申し込み5月15日、220万円の融資を獲得しました。商売に対する真摯な姿勢や地域への貢献などが評価されました。
 鈴木さんは「震災で気持ちも落ち込んでいたけど一安心や」「融資期間が10年でいけるとは思わなかった。民商と仲間のおかげや」と喜んでいます。

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「融資を実現して一安心」と喜ぶ鈴木憲さん

 独立して13年。2000円未満の料金でお客さんの多様な要望に応えてきました。
 しかし震災後、売り上げは前年の同期比で7%以上もダウン。「資金繰りが悪化。どうしたらいいやろ」と民商に相談に来た鈴木さんは「従業員5人の生活も守りたい。それに店舗も古くなった。この際だから心機一転、空調設備も新しくしたい」と制度融資を申し込むことにしました。
 さっそく東近江市役所で認定を受け、地元の信用金庫に仲間も同行。県の保証協会も承諾し、融資は無事に実行されました。
 今、鈴木さんは顧客の役場職員の依頼を受けて、東電・福島第1原発事故で避難した人たちを、無償で散髪しています。また地元のお客さんに義援金を募るなど、商売と被災地の支援に意欲的です。

(注) セーフティーネット資金は限度額8000万円、金利1.3%、返済期間7〜10年(据え置き1〜2年)、保証料0.85%です。同様の制度・融資が都道府県にあります。

震災特別枠(年利1.65%)で=新潟・新発田

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融資を実現して従業員と一緒に仕事ができると喜ぶ宮村さん

 新潟・新発田民商豊浦支部の宮村勝栄さん=部品製造=は5月30日、新発田市の「東日本大震災特別枠」を活用して200万円の融資を実現しました。「これで従業員と一緒に商売を継続できる」と喜んでいます。
 建設機械の電気系統の部品を製造している宮村さん。震災発生後、福島県での部品調達が困難となった大手機械メーカーが建設機械の製造を一時停止したため、部品が納品できなくなりました。この影響で売り上げは前年比で大幅に減少し、対策を講じたものの10人の従業員を抱えたまま商売を継続できるかどうか、悩んでいました。
 そんなとき役立ったのが「新発田民商ニュース」。大震災の影響で売り上げが減少し、経営に支障を生じている中小企業を対象に新発田市が制度融資を創設し、4月11日から受け付けていることを知らせていたのです。
 この特別枠の制度融資は、最近1カ月の売上高が前年同期比20%以上減少などを条件に限度額2000万円(運転)を融資するもの。返済期間10年以内、年利1.65%、信用保証料は全額市が補助します。
 早速、200万円の運転資金を申し込み、実行されました。宮村さんは「心配したが申し込みどおり融資が実行されてほっとした。生産・納品とも少しずつ回復し、頑張れそうだ。従業員を解雇せずに済んだのが一番うれしい」と話しています。

経営計画示し150万円=東京・北区

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商売の方向性を示し、融資を実現した二田さん

 東京・北区民商の二田悦子さん=スナック=は5月31日、北区の不況対策資金を活用して150万円の融資を実現することができました。
 「あきらめずに訴え、上乗せして融資が受けられた。これで営業対策が打てる。背中を押してくれた民商の仲間に感謝」と喜んでいます。
 二田さんは震災後の自粛ムードの影響を受けて急激に売り上げが落ち込みました。業績回復に向け資金を借り入れたいと民商に相談。必要な書類をそろえ、信用金庫に250万円の融資を申し込みました。
 しかし、保証協会の審査の結果、「直近の確定申告の決算内容が良くないとの理由から100万円しか融資はできない」と金融機関から連絡がありました。
 「100万円では予定していた宣伝も設備投資もできない」と再度民商に相談。経営再建計画を立てるなどのアドバイスを受け、直接、保証協会に行きました。
 「バーテンダーの経験がある息子に夜を任せて若い人たちが集まるようにし、私は朝定食を出すようにしたい」と商売の方向性を具体的に話しました。そのことが評価され、50万円を上乗せし150万円の融資が決定しました。
 北区の不況対策資金は限度額800万円、返済5年(据え置き1年)、金利2%(利子補給があり、実行後1年は0%、2年目以降は0.5%)、保証料は半額補助があります。

全国商工新聞(2011年7月11日付)
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