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トップページ > 金融のページ > 融資制度 > 全国商工新聞 第2906号 12月7日付

 
金融 融資制度
 

民商の仲間が応援・融資実現で年越せる


 年末を控え、融資要求は切実です。全国の民主商工会(民商)は制度融資や生活福祉資金(制度の概要)の借り入れを次つぎと実現しています。税金や公共料金の滞納や返済条件の変更、過去に自己破産をしたなど、さまざまな困難があっても融資を実現しています。一人で悩まず、資金繰りの相談は最寄りの民商へ。


商工新聞力に250万円

 愛知・瀬戸尾張民商 Tさん=型枠大工
 愛知・瀬戸尾張旭民商のTさん=型枠大工=は10月30日、250万円の融資を実現。「私たちのために、民商の仲間たちが仕事を休んで保証協会や銀行に働きかけてくれた。これで商売が続けられる」と笑顔を見せています。商工新聞で全国の仲間が頑張っている姿を見て「頑張れ」と声援を送りながら、隅々まで記事を読んでいるというTさん。今回、融資を獲得できたのも、商工新聞が大きな力になりました。
 Tさんの仕事が激減したのは5月ごろ。去年まで、手間請けのみで営業していましたが、今年から仕入れ代金込みの元請け工事に変わり、材料の仕入れ代が必要になりました。蓄えから仕入れ代金を払っていましたが、それも底をつき、仕事を請けても支払えないことから民商に相談。緊急融資(セーフティーネット5号)の活用を勧められ、10月7日、300万円の融資を申し込みました。
 ところが、銀行側は「150万円しか融資できない」との返事。尾張旭支部のM支部長=自動車修理=をはじめ民商の仲間は15日、県信用保証協会に出向き、「28日に資金がないと、Tさんの事業がつぶれてしまう」と訴えました。
 「融資が必要という根拠資料があれば検討する」との回答に、Tさんは資金繰り表、受注見込み一覧など13枚もの資料を提出。22日になって保証協会は銀行に250万円の保証をつけました。ところが、銀行から「実行日が11月2日になる」との連絡が。「月内でないと業者も待ってくれないので困る」とTさんは必死に説明。H副会長=行政書士=も「県の要綱には直ちに実行することと書いてある。地域金融機関として適切な対処を」と求め、「すぐに30日に実行する」との返事を得ました。


「生活福祉資金」がOKに

兵庫・神戸北民商 佐藤治さん(仮名)=通信工事
 兵庫・神戸北民商の佐藤治さん(仮名)=通信工事=は11月19日、「生活福祉資金」の借り入れが実現しました。さらに、融資獲得の可能性も切り開いています。
 佐藤さんは公共事業の3次下請けとして、光ファイバーケーブルの設置など通信設備工事を営んできました。ところが、昨年から元請けの入金が遅れだし、資金繰りが急激に悪化しました。今年に入ってからは予定日を過ぎても入金されず、住宅ローンの返済が滞るようになりました。さらに、仕事用トラックの故障で修理が必要となり、資金がなければ商売も生活もできない事態に追い込まれました。
 佐藤さんは「融資を受けて商売を続けたい」と民商に相談。神戸市の制度融資を申し込みましたが断られ、日本政策金融公庫(旧国金)も住宅ローンの滞納を理由に融資を拒否しました。
 そんな時、生活福祉資金のことを知り、「利用できるように頑張りましょう」と民商の仲間に励まされた佐藤さん。兵庫県社会福祉協議会(社協)に出向き、「生活支援費」(生活再建までに必要な生活費用)として20万円×6カ月分を申し込みました。しかし、申し込み窓口では担当者からさらに追加の資料提出を求められました。
 そこで佐藤さんは求められた必要書類をそろえ11月2日に社協に提出しました。その結果、生活支援費の貸し付けを認める通知が送られてきました。
 「これで光が見えた。もう一度保証協会と交渉し、融資を実現したい」と再度、兵庫県信用保証協会に申し入れています。


300万円 満額うれしい

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Uさんが経営するくいしんぼう初都

大阪・福島民商 Uさん=居酒屋
 居酒屋を経営する大阪・福島民商のUさん夫妻は11月20日、大阪市の小企業事業融資300万円を実現しました。「まさか満額出るとは思っていなかったので、めちゃくちゃうれしい。開店3周年のイベントの開催と年末に向けてこれからが書き入れどき。資金のめどが立ち、これで頑張れる」と張り切っています。
 Uさんは06年11月、「くいしんぼう初都」をオープン。独立開業を考えていたときに、店をまた借りできる話が舞い込み、わずかな資金で始めることができました。
 昼間はランチ、夜は居酒屋として営業。毎朝、中央市場から仕入れる新鮮な海鮮を中心にした料理を出し、「くいしんぼう丼」や「大トロとタイ丼」などが人気を呼び、売り上げを少しずつ伸ばしていきました。
 しかし、開店当時からの資金不足は否めません。常に経営の不安定さがつきまとい、知り合いからの紹介で08年4月、民商に入会。アドバイスを受けながら自主計算・自主記帳を身につけ、中間マージンを取られる家賃の負担を軽くするため、家主と交渉して直接契約にするなど経費節減にも努めました。
 昨年10月以降、景気が悪化しても売り上げを減らさずに頑張ってきましたが、新鮮でおいしいものを提供するために原価率はどうしても高くなります。
 資金を確保し「11月の開店3周年のイベント開催を機に経営を安定させたい」と民商に相談したUさん。返済や事業計画を練り、10月8日、大阪市保証協会に設備と運転資金を合わせて300万円の融資を申し込みました。1カ月後、協会との面接では3年間の事業実績と今後の見通しが評価され、希望どおりの融資が実現しました。
 「うちの店は、新鮮な海鮮料理が自慢。お客さんにおいしい料理とお酒を楽しみながらくつろいでもらいたい。これからも個人店だからこそできるサービスを提供したい」と話しています。

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