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新駐禁問題
新駐禁問題 運動で成果
相談に来れば許可証発行 
岩手県連へ県警が回答
電話でも対応約束
 各地の民主商工会(民商)と県商工団体連合会(県連)は、駐車違反取り締まり問題で引き続き県警や警察署への要請を強化。中小業者の実情を訴えるなかで、「相談に来れば、許可証を発行する」(岩手)「(配送・荷降ろしなどは)外観から分かるので配慮する」(静岡)などの回答を引き出しています。

 岩手県商工団体連合会(県連)は7月12日、岩手県警察本部に要請しました。「5分以上の駐車ができる車両は『県道路交通法施行細則』10条に、『警察署長がやむを得ないと認める車両』とある。最大限努力していただき、それでもやむを得ないときは最寄の警察に相談に来てほしい」と回答。その上で「一人ひとりの状況が違うので、相談に来てもらえば、全員というわけにはいかないが、許可証を発行する。また、突発的に5分以上駐車になる事情を電話で話せば、許可は下りる」との回答を引き出しました。
 さらに、民間監視員には「貨物の積み降ろしなど営業中については常識的に対応をするように話している」ことを付け加え、参加者は実情を訴えました。
 運送の菊地禮子さん(54)は「細い路地や、坂道など重い荷物を持って配達する場合、5分以内は困難で毎日が不安」、清掃モップなどを配達する石川巡さん(59)は「繁華街では、一旦駐車場に入れ、手にいっぱいの荷物を持って行っている。経費はかかるし効率は悪く大変」、駅からの小荷物宅配をしている遠藤芳一さん(40)は「軽自動車で引っ越し作業をしているが、準備の悪いお客さんは10〜20分はかかる。突発的な仕事や大きな荷物が来たりで許可を取る間もない」、クリーニング業の山本一見さん(62)は「最近は配達先のマンションなどはお客用の駐車スペースもない。話をする時間や相談にのるゆとりもなくなり、配達だけでは注文も取れない。集配中の表示があれば許可になるようにして欲しい」と要望しました。
 参加者はまず相談に行き許可証をもらい、同業者や会員に広めようと話し合い、各民商でも警察へ申し入れを強める計画です。

駐車許可証の交付などを求めた静岡県県警への申し入れ
県警本部 配送などに配慮
静岡県連 業者の実情訴え

 静岡県商工団体連合会(県連)は7月10日、静岡県警察本部と約2時間にわたって懇談。小澤猛男県連会長はじめ21人が参加しました。
 県警側は、県道路交通法施行細則で定められた「警察署長の駐車許可について」は「申請者の実情をよく聞いた上で判断する」と回答。物品配送、荷降ろし・荷さばきなどについては「外観からわかるので配慮する」と中小業者や小売店主の現実に一定理解を示しつつも、「規則なので、いいかげんでよいとは言えない」との態度でした。
 参加者は「取り締まりの強化で6月から客足が減った」(ラーメン店)、「工事現場によっては路上駐車したまま作業しなければならないケースがある。駐車許可証を発行してほしい」(電気工事)、「店の中の書棚をつぶして二輪の駐車場にしている」(書店)などの実態を訴えました。
 この間、県内の民商でも所轄警察署に申し入れ、「中小事業者の場合、一定時間内なら『作業中』であることが現認できるようなときには目くじらをたてるような取り締まりはしない」(6月16日・富士警察署)という回答を引き出しています。県連では中小業者の実情を訴え、引き続き、所轄の警察署に柔軟な対応を求めることにしています。

駐車可エリア 前向きに回答

高知民商
 高知民主商工会(民商)は先ごろ、高知警察署と高知南警察署に要望書を提出。両署の交通課長と懇談しました。
 高知警察署では「『駐車可エリア』について帯屋町アーケード内は時間帯によって駐車可とした」と回答。駐車許可証は「工事や介護支援事業の車両、医者の往診のための車など駐車する日時がはっきりしている車両には出している」と答えました。
 「中心商店街だけでなく、近隣・周辺商店街などでも駐車可エリアをつくってほしい。駐車する日時が特定できない一般の配達車両などにも許可証に類するものを出してほしい」との要望に、課長は「要望はきちんと伝える」と何度も話していました。
 高知南警察署の交通課長は「民間監視員の2人とは毎朝打ち合わせ、機械的な運用はしていない」とのこと。また、「この法改正は、大都市向けにつくられたと思う。高知では必要性を感じない」などの発言をしてました。

駐禁解除地域 要請で検討も
滋賀県連
 滋賀県商工団体連合会(県連)は7月5日、県警本部と懇談し、「駐車禁止解除地域については、地元から要請があれば検討する」との回答を得ました。
 参加者は「今まで配達時に注文を聞いたり、商品説明もできた。米やお酒などの配達は公共性があり、郵便配達者と同じように除外するか、特別許可証を出してほしい」「資材や重機の積み降ろしなど、とても5分ではできない」「2階や3階の店に配達する時は、下ばかり気にしている」「6月から売り上げが落ちている」「弁当の配達・集金のときは、できる限り駐車場に止めているが、ないところが多い。2人乗車はとてもできない」などの切実な実態を訴えました。
 「いろいろな事情は分かるが、滋賀県だけ変えられない」「駐車許可証は従来から発行している。ただし『日時、所、目的』を定めた一点的な許可で継続的なものではない」と答えるにとどまりました。
 
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