持続化補助金を獲得
高齢者の憩いの場を提供=京都・中京民商

全国商工新聞 第3328号9月17日付

念願のトイレ改修へ

 京都・中京民主商工会(民商)朱三支部の小野正喜さん=喫茶=はこのほど、小規模事業者持続化補助金(持続化補助金)を申請し、採択されました。同補助金は、小規模事業者が経営を持続・発展させるために行う事業に対して、経費の3分の2(上限50万円)を補助するもの。補助金を活用して商売を伸ばそうと意欲が湧いています。

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持続化補助金申請が採択された小野さん

 小野さんの営む「喫茶カド」のお客さんの多くは高齢者です。しかし、トイレが和式のままであるため、お客さんに不便をかけていました。費用の関係でなかなか改修に踏み切れずにいましたが、持続化補助金を活用してのトイレの洋式化を計画しました。
 中京民商が主催した持続化補助金の学習会に参加(4月17日)。友禅関連の職人が激減していることなど経営環境の変化、豊富なランチメニューが強みとなっていること、地域の高齢者の憩いの場となっていることなどを踏まえて、経営計画書と補助事業計画書をまとめました。
 5月の連休明けに商工会議所に相談すると、担当者からは「単にトイレの改修ということでは難しい。販路開拓という観点で高齢者向けのイベントを企画するなど、大きな流れの中に、トイレの改修も含めてはどうか」とのアドバイスを受けました。
 これを受けて「地域の高齢者に健康効果が高くておいしいコーヒーに親しんでもらい、店頭でのコーヒー豆・コーヒー用品の販売を伸ばしていく」という目標を設定。コーヒーの健康効果やおいしいいれ方などを解説するコーヒー講座を開催するという計画を立てました。
 高齢者にとって安心してゆっくり過ごせる憩いの場を提供するという趣旨で、トイレの洋式化の計画も盛り込み、補助事業計画書を充実させました。商工会議所の担当者からも「なかなか良い出来栄え」との評価をもらいました。
 7月19日に採択の連絡が。小野さんは「ずっとやりたくてできなかったトイレの洋式化がやっとできる」と喜んでいます。早速、トイレの工事計画を具体化するとともに、コーヒー講座の準備を進めています。

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