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  トップページ > 経営のページ > 経営 > 全国商工新聞 第3239号11月7日付
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経営
 

風営法「料飲街アンケート」 おもてなしを罰しないで!

 「警察の立ち入りを経験したことは?」「接待の運用基準って知っていますか?」「スナックが果たしている役割は?」―。全国各地で風営法(風俗営業法)の許可をとらずに談笑、お酌などの“接待”をしたとして、逮捕・罰金を科せられるスナック経営者が相次ぐ中、10月17日に名古屋市・栄で、20日には新宿・歌舞伎町で、地元民主商工会(民商)が「料飲街アンケート」を持って、スナックなどを軒並み訪問しました。ママさんからは「お酌、談笑、カラオケは“接待じゃなく、おもてなし”よ」などの声が出されました。

”逮捕・罰金100万円”に驚き=愛知県連、中民商
名古屋市・栄

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名古屋市・栄でのアンケートについて打ち合わせする中民商の役員ら

 17日の行動には愛知県連の服部守延副会長、中民商の藤田政史副会長ら12人が参加。名古屋市中村区で米穀店を経営している全商連の太田義郎会長も一緒に名古屋市内の最大の繁華街、栄でアンケートを持って回りました。
 札幌・ススキノでスナック経営者が相次いで逮捕され、罰金100万円も課されたことを伝える商工新聞(8月8日号)の紙面(表)と民商の案内(裏)を印刷したチラシを準備。アンケートの手順も確認した上で、5組に分かれていざ出陣。
 最初に訪れたスナックで太田会長が、商工新聞紙面を示しながら話し込むと、「ウチには警察の立ち入りはないけど、100万円も取られるなら店なんかやらない方がいい」と驚いた様子。「12時過ぎたら店の明かりも消すし、いちげんさんは怖いからお断りしている」と話す別の店のママは「デュエットがダメ? 歌によっては一緒にお客さんと歌うでしょう。それがなぜだめなの? おかしいわよ」と風営法による警察の取り締まりに疑問を投げかけました。
 しっかりした食事も出しているというベテランのママは、「私の店はお客が勝手に飲み物を準備したりするけど、談笑したりお酌もできないなんて。じゃ、何ができるの」とあきれ顔。話も弾み、太田会長が米穀店を営んでいることを知ると「今度から会長にお米を持ってきてもらおうかしら」と、商売の話題にもなりました。
 2時間弱で、20軒を訪問し、12軒が回答。風営法許可も、深夜酒類の届け出も行っていない店もありました。警察に立ち入りされたことがあると回答した店は1軒だけでしたが、警察庁が定めている接待基準については、回答した5人中3人が「現実にそぐわないし、変えるべきだ」と答えました。
 参加者からも「エレベーターの前にいたお客にススキノの話をしたら、『これはひどい』と怒っていた」「民商を知っている人もいた」などの感想が出されました。
 太田会長は「いろいろな人たちの意見も聞けたし、民商の話もできていい取り組みだった。ただ、警察の過剰な取り締まりをはね返すためには、もっと多くの人たちに伝えることが必要。思い切って外に打って出て、定期的に対話をしていくことが本当に大切と実感した」と話しました。

警察の立ち入り5割超も=東京・新宿民商
歌舞伎町

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「歌舞伎町アンケート行動」前に打ち合わせする参加者

 10月20日に実施された新宿民商の歌舞伎町アンケート行動には全商連からも応援に入り、18人が参加。行動前の打ち合わせでは、全商連の中山眞常任理事が「業者の声・要求をしっかりつかみ、民商の姿を知らせてほしい」と訴えました。
 訪れた店はスナック、ラウンジ、バー、クラブなどさまざま。2時間弱の行動で、62店からアンケートを回収しました。
 「風営法許可営業」を取っている店は21軒と34%に達し、警察の立ち入りについても「2〜3カ月に1回は来る」「月に2回くらい警察は顔を見せるよ」など、警察が店を訪問するのは当たり前といった様子が浮き彫りになりました。
 その一方で札幌・ススキノで風営法違反で「100万円の罰金」の事実を知るとビックリ。「警察が店に入ってくるのは営業妨害」「100万円の罰金は高すぎる」「警察に管理されすぎ」「スナックより客引きを取り締まってほしい」などの声も出されました。
 スナックを経営する60代のマスターは「談笑もだめ? カラオケしても拍手もだめだったら、それ自体、失礼なこと。拍手もしないなんて礼儀にも反する」と警察の対応を厳しく批判しました。
 また、スナックの役割についても「癒やしや息抜きの場」「ストレス解消の場であり、明日への活力をつくる」「人とのつながりをつくる場所」などさまざまな意見が出されました。
 新宿民商の武田武会長は「業者の人たちは民商を待っている。もっとみんなに声をかけて、地域づくりや夜オリなどのイベントにも取り組みたい」と話していました。
全国商工新聞(2016年11月7日付)
 
   

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