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  トップページ > 経営のページ > 経営 > 全国商工新聞 第2892号 8月24日付
 
経営
 

臨時交付金で仕事確保を=各地の取組み

 「交付金は地域活性化に役立つ事業であれば、何にでもOK」―。政府は1兆円に上る「地域活性化・経済危機対策臨時交付金」などを地方自治体に交付しています。民主商工会(民商)などの要望に応えて小規模工事登録制度や住宅リフォーム助成制度を創設・復活する自治体が広がっています。各地の取り組みとともに交付金の活用方法を特集します。

リフォーム助成50万円に
苫小牧民商

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目時副町長(左端)に申し入れる盛会長(右から2人目)ら
 北海道・苫小牧民商は7月1日、「経済危機対策臨時交付金」の活用について、白老町の目時広行副町長と懇談しました。盛朝雄会長、菊池吉男支部長、佐藤邦司事務局長が参加。町は住宅リフォーム制度の上限を引き上げることなどを約束しました。
 要望したのは(1)雇用、地域経済への波及効果が大きい事業や地域住民が直接利用・活用する施設の修繕・補修事業に重点的に配分する(2)分離分割発注を進め、小規模事業者には優先的に配分する(3)小規模修繕工事登録制度の創設(4)住宅リフォーム制度の補助金限度額を70万円まで拡充する―など4項目。
 白老町に配分される臨時交付金は1億5400万円。周りの市町村と比べると少ないなかで、町はお金を集めて9億円の補正予算を組んでいます。
 目時副町長は「公共施設、学校、生活道路などの補修工事を優先して行う」ことを約束、住宅リフォーム助成制度の補助金引き上げについては「限度額40万円だが、利用が多く50万円に引き上げる」と明言しました。

 小規模は検討
 小規模登録制度の創設についても「制度としてはいい制度」と評価するとともに、「実現したいが現在の制度との関係で検討させてほしい」と答えました。

県内初のリフォーム助成
山形県山陽小野田市

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住宅リフォーム助成制度の実施を求め山陽小野田市と交渉する民商の代表(右側)
 「9月議会にかけて住宅リフォーム助成をやります」―。山口県山陽小野田市の白井博文市長は7月31日、小野田民商との交渉で明言しました。県内で初めての実施です。
 また、小規模工事登録制度についても、「今でも一定の金額以下のものは入札資格のない人にお願いしているが、今後公平に募集してやりたい」と、事実上制度を創設する意向を表明しました。
 この日の交渉には民商から副会長ら8人が参加し、市側は白井市長ら6人が応対。日本共産党の山田伸幸市議も同席しました。
 交渉では役員や建設関係の会員が苦境を訴え、制度の創設を要請しました。
 市職員の中には、「個人財産に税金投入はいかがなものか」という人もいましたが、白井市長は「今はそれもやるのが時代の流れ。経済危機対策として、中小零細業者を支援したい」と答えました。
 国から出る臨時交付金を財源にする時限的なものですが、今後の継続の可能性もにじませました。詳しい内容は9月議会で決まります。
 「臨時交付金が出ている今こそチャンス」とほかの自治体でも9月議会に向けて働きかけを強めることにしています。

固定費補助を要望
東京・蒲田民商

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 東京・蒲田民商は7月22日、工場の家賃などの固定費補助を求めて大田区議会の各会派に申し入れました。
 中小企業庁の横田俊之参事官が固定費補助に対して「自治体と連携したい」「地域活性化・経済危機対策臨時交付金を活用することは可能」との答弁(本紙7月13日号)を紹介しながら固定費補助の実施を要望。どの会派も積極的に受け止めていました。
 日本共産党の秘書は「みんなに配ります。議員提案もした案件ですので、頑張りましょう」と激励しました。
 翌日には、東京都商工課長が町工場に聞き取り調査へ。大田区内の3民商が参加する「不況打開実行委員会」との懇談で「現場の状況を見てほしい」と要望したことに応えたものです。
 3人の民商会員の工場を訪問。「売り上げは3分の1以下」「週に3日しか仕事をしていない」「仕事に悩んでいた隣の社長が脳梗塞で倒れた」などこれまでにない厳しい町工場の状況を説明し、「技術の継承を真剣に考えているが、個人の努力では限界。行政による直接支援を」と求めました。
 商工課長に「町工場を守れ国会内緊急集会」の記事が載った商工新聞を見せながら、「技術が消えたら日本のものづくりはどうなるのか、一刻も待てない町工場の状況を理解して、早急に対策を」と再度要望しました。
   
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