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  トップページ > 平和・民主主義のページ> 核兵器廃絶 >全国商工新聞 第2939号 8月23日付
 
核兵器廃絶
 

核兵器廃絶は世界の流れだ=原水爆禁止世界大会・初参加者の確信

「核兵器のない世界」へ行動を

 「核兵器廃絶の声を広げたい」―。被爆65年となる原水爆禁止2010年世界大会広島には、5月のNPT(核拡散防止条約)再検討会議でニューヨークに渡った熊本民主商工会(民商)のKさん=菓子製造・販売=とYさん=自然食品販売=の2人も参加。核兵器廃絶が世界の流れであることに確信を深めました。広島大会(4〜6日)・長崎大会(8、9日)には27カ国74人の海外代表を含め1万人超が参加。核兵器廃絶条約の交渉を直ちに開始することなどの提起を受け、運動を広げる決意を固め合いました。(関連記事123

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4日の開会総会。延べ10万人が参加した国民平和大行進の通し行進者が壇上に上り、感想を語りました

平和をめざして学び行動したい
 色とりどりの帽子やTシャツ、のぼり旗が掲げられるなか、全国から7500人が集った4日の開会総会。会場に姿を現したKさんとYさんは「ニューヨークで知り合った仲間と"広島で会おう"と約束していました。ここに来て、核廃絶の運動は続けて、広げていくものなんだと改めて実感した」と口をそろえて語ります。
 2人は世界大会は初参加。各国の代表が、核兵器廃絶が現実的政治課題であり、「核による安全保障」よりも「核兵器のない平和」をめざして積極的に発言する姿にふれ、感動した様子です。
 Yさんは「分科会に参加し、日本は『隠れた軍事費』も含めれば軍事費は7、8兆円にも上り、民主党政権でさらに増えているという話に驚いた。その一方で、社会保障が削られています。ここで学んだことを広げていきたい」と語ります。
 Kさんは日本政府の「核抑止」論擁護に疑問を抱きました。「世界は確実に変わっているのに、憲法9条がある日本は何をしているのか。アメリカの『核の傘』にしがみついていたら、核兵器はなくせない。私たち国民が政府を動かさなければ」と力が入ります。

NPTに参加し署名の力を確信
 2人は5月のNPT再検討会議にも参加。原水協が集約した690万人分の署名が会議成功の大きな力になったことを実感しました。Kさんは店舗に署名用紙をおいて約300人分を集め、Yさんは息子さんが通う小学校に協力をお願いするなど約100人分を集めてきました。
 「一人ひとりの力はは小さくても、まとまれば大きな力になるんだと思った」とYさん。「署名を協力してくれた人に結果を伝えられるし、これから署名をお願いする時に"政治を動かす力になる"と伝えられる」と話すKさんは「平和運動が世界中で広がっていることに確信を深め、これからも運動を続ける自信がわいた」と言います。

草の根の運動を地元でも広げる
 Kさんは学習の大切さを強調します。「戦争や核兵器の恐しさをもっと知っていれば積極的にかかわれたと思う。民商などで学習会を開いて、運動の輪を広げていきたい」と語ります。
 Yさんは草の根運動をつくる重要性を語ります。「NPT行動で自主的に集まって平和問題にも取り組む活動にふれ感動。核兵器廃絶をめざし、地元で自主的に集まって活動する運動を広げたい」と笑顔を見せました。


「抑止力」論を打破し廃絶条約へ――広島からのよびかけ

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あいさつする全商連の国分稔会長(世界大会・長崎)

熱意と決意あふれた原水爆禁止大会
 4日の世界大会・広島の開会総会では新日本婦人の会の高田公子会長が開会宣言。国際会議宣言の内容を紹介した関西学院大学の冨田宏治教授は核兵器廃絶条約の交渉開始を求める行動を世界各地で行うことや、「核抑止論」とりわけ日本政府に米国の「核の傘」依存から抜け出すよう呼びかける取り組みを提唱しました。
 来賓あいさつでは、坪井直・日本被団協代表委員が「NPT再検討会議で夜明けが見えてきた。生きている限り頑張りたい」と訴え。秋葉忠利広島市長は、平和市長会議加盟都市が4000を超えたことなどを挙げ、「核兵器廃絶は世界の流れ。日本政府に非核三原則の法制化、『核の傘』からの離脱を求める」と参加者を激励しました。
 メキシコとマレーシア政府の代表があいさつ。ヤーコブ国際原子力機関マレーシア代表理事は「核兵器のない世界は神話ではなく実現可能な課題」と強調しました。
 草の根の活動報告では、被爆者証言の聞き取り活動をはじめ、北海道、神奈川県、山口県の各代表がたたかいを交流しました。
 6日の閉会総会では、デュアルテ国連軍縮問題担当上級代表があいさつ。すべての国が核兵器をなくすために、核保有国が期限を区切った核兵器の廃絶を宣言することや、廃止条約の交渉を開始すべきと強調しました。また、エジプト、ノルウェー、ベネズエラ各国政府の代表からも決意が述べられました。
 被爆者からの訴えでは、広島で被爆したカナダ在住のセツコ・サーロウさんが「情熱を持って運動を進めていることに誇りと感謝でいっぱい」と話すとともに、核兵器を廃絶するには世界の草の根からの支援を強めることが必要だと訴えました。
 最後に核兵器廃絶条約の交渉開始を求める運動、日本政府にアメリカの「核の傘」からの脱却を迫る運動を提起した「広島からのよびかけ」を採択しました。
 全国商工団体連合会(全商連)の岡崎民人事務局長が国際会議の議長を務め、中山眞常任理事が発言しました。
 また、世界大会・長崎では全商連の国分稔会長が開会あいさつをしました。


被爆者が生きている間に核兵器廃絶を実現しよう
国連事務総長 潘基文さんがあいさつ

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 広島市主催の平和祈念式典では、国連の潘基文事務総長が出席。献花・あいさつしました。核保有国の米英仏ロ代表も出席。核兵器廃絶を願う世論と運動の成果です。


 私は9月に国連本部でハイレベルの軍縮会議を招集する予定です。それは包括的核実験禁止や兵器用核分裂性物質生産禁止条約に向けた交渉でもあります。
 65年前、この地には地獄の炎が降り注ぎましたが、今は核兵器をなくす平和のともしびがともっています。
 自分たち、そして被爆者の方々が生きている間に、核兵器廃絶の日を実現できるよう努めよう。炎を希望の光へと変えようではありませんか。

   
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