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  トップページ > 平和・民主主義のページ> 核兵器廃絶 >全国商工新聞 第2927号 5月24日付
 
核兵器廃絶
 

国連へ署名700万人分の願い託す=NPT再検討会議

 「核兵器のない世界」実現のため、3日から28日までニューヨークで開かれている2010年核拡散防止条約(NPT)再検討会議に向け、全国商工団体連合会(全商連)も加盟する日本原水協は1600人の代表団を送りました。日本国内で集めた約700万人分の署名の一部を提出し、「核兵器廃絶条約の締結へ交渉開始を」と訴え、パレードや各国政府代表への要請、再検討会議の傍聴、署名行動、世界の反核・平和団体との交流など多彩に行動しました。

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ニューヨーク市内をパレードする日本原水協代表団(前列左から3人目が全商連国分会長)

 2日は、日本原水協が提唱した「核兵器のない世界のための国際行動デー」。真夏のような暑さのなか、午後1時には、市内中心部7番街42丁目のタイムズスクエアに、世界中から1万人を超える人びとが集合。2時間以上にわたった出発集会では外国の平和団体の訴えに加え、広島市の秋葉忠利市長、長崎市の田上富久市長、被爆者代表らが「核兵器のない世界をつくろう」と訴えました。
 ニューヨークを元気にパレード
 主催者の「アボリッション(廃絶)」「ニュークリア・ウエポン(核兵器)」の呼びかけに、道を埋め尽くした参加者は何度も声を張り上げ力強く唱和しました。3時半から国連本部まで約2キロをパレード。参加者は10メートルの横断幕を先頭に、旗やプラカード、タペストリー、風船、うちわ、ハッピ、折り鶴、こいのぼり、歌声などで元気よくアピールし、「ノーモアヒロシマ」「ノーモアナガサキ」「ノーモアヒバクシャ」の声をニューヨークの街に響かせました。
 国分稔全商連会長は横断幕を持ち先頭で行進、小林秀一全商連青年部協議会(全青協)議長はボクサースタイルでパレードし、全国各地から参加した民主商工会(民商)会員らはそれぞれの民商のハッピなどを着て市民にアピールしました。
 福島・相双民商の大宮一郎副会長=医薬品販売=は「すごい熱気に圧倒された。民商では1300人分の署名と50万円を超す募金が寄せられた。仲間の期待に応え、帰国してからも核兵器廃絶のために頑張りたい」と話していました。
 国連のゲート前では、国分稔全商連会長ら原水協代表が、NPT再検討会議のリブラン・カバクチュラン議長(フィリピン大使)と、国連軍縮担当上級代表のセルジオ・ドゥアルテ氏に「これは私たちの意思であり、希望です」「核兵器禁止・廃絶条約を必ず」との言葉とともに、署名の一部を提出しました。また、近くのハマーショルド広場に、日本から船積みした400万人分の署名を積み上げました。署名は再検討会議2日目(5月2日)も日本原水協の沢田昭二代表理事、高草木博事務局長がカバクチュラン議長に改めて提出しました。
 参加者はNPT再検討会議に参加する各国政府代表へも要請。スウェーデン政府へは国分稔全商連会長ら20人が面会し、予定を超える1時間半、終始和やかに懇談し、2000年のNPT再検討会議の「明確な約束」を実行するよう「核廃絶が世界の流れ。ぜひ力を貸してほしい」と訴えました。ピーター・エリクソン公使・参事官は「私も全力で頑張る。核兵器を二度と使わせないために、新アジェンダ連合各国の力を結集して、皆さんの努力に応えられるようにする」と力強く答えました。
 小林秀一全青協議長はドゥアルテ国連上級代表と懇談し、「これまで被爆者70人の話を聞いてきたが、改めて核兵器をなくすことが大事だと感じている」と話しました。日本政府の奥田紀宏次席大使には、嶋岡千年全商連常任理事らが「核廃絶条約の交渉開始のために、日本政府がイニシアチブをとってほしい」と要請しました。
 市民や観光客が署名訴えに次々
 日本からの参加者は、ニューヨーク市内の繁華街や公園で積極的に署名を呼びかけました。
 折り鶴を「ジャパニーズペーパークラフト」と話しながら訴えて手渡すと大変喜ばれたり、寄せ書きの布やTシャツにメッセージを記す姿も。エンパイアステートビル前で1時間に11カ国100人以上から署名を集めたグループや、セントラルパークで太鼓や歌、踊りで4時間訴え1000人を超える署名を集めた歌声グループもありました。
 全商連の国分稔会長らは2日の行動で、セントラルパークで原爆写真のパネルを広げて散歩やジョギングをする市民に呼びかけ、写真を示しながら対話。市内在住の米国人はじめ中国、韓国、日本の人たちが署名に応じました。

「政府動かすのは皆さんの力」
  国連事務総長が激励

 国連の中枢部でも日本の運動と呼応し、「核兵器廃絶条約の締結」推進の流れが大きくなっていることが明らかにされ、参加者は強い感動と勇気をもらいました。
 再検討会議直前に世界の反核・平和団体が集まって開かれた国際平和会議では、国連の潘基文事務総長が参加者を激励。「私は皆さんがどれだけ犠牲を払って活動しているか知っています。NPT再検討会議で、『いますぐ核兵器を廃絶せよ』の、私たちの声を響かせましょう。核兵器廃絶は私の優先課題です。『核兵器のない世界』は強い意志があれば達成できます。私は、核兵器禁止条約を核保有国に迫ります。政府を動かすのは、皆さんの力が必要です。各国政府に迫っていきましょう」と呼びかけ、参加者に感銘を与えました。

   
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