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平和・憲法
憲法9条は戦争の「血と涙の結晶」
命をかけて守らなければ
香川・坂出民商の前会長 阿河宣雄さんの決意
 香川・坂出民主商工会(民商)の前会長、阿河宣雄さん(88)=工務店=はこのほど、「私の戦争 中国戦線従軍記」という冊子をまとめました。それとともに、「憲法9条は戦争で無残に命を落とした人たちの血と涙の結晶」と語り続けています。

阿河さんが出した冊子
 私は輸送兵として1939年6月から4年3カ月間、中国の中部地域を転戦しました。
 日本軍の蛮行を初めて知ったのは所属した部隊の班長の話からでした。班長が従軍した軍司令官は「日本軍になれなれしく近づく中国人はみな殺せ」と命令したそうです。
 東洋平和のための聖戦と出征した私には信じられませんでした。「子どもから老人まで、しかも何も悪いことをしていない住民を殺せとは。天皇の軍隊がそんなことをするなんて…」。殺し尽くし、焼き尽くし、奪いつくす三光作戦の一環です。
 私が初めて参加した作戦では、敵陣地に窒息性の毒ガス弾を砲撃したと後で聞きました。化学兵器の毒ガスは国際法で禁止されていましたが、戦場では守られません。私も毒ガスの入った缶を馬に乗せて運んだのです。
 その後、私は数々の作戦に従軍しましたが、雨期が過ぎたある日のこと、放火隊を編成し、周辺部落をみな焼き払えという師団の命令には、本当にたまげました。
 ガソリンをかけて火をつけ、各部落は2、3時間で灰に…。ひどいものです。無辜の民が侵略戦争の巻き添えで、何もかも焼かれ、無一文に。「何が聖戦だ」と腹が立って立って仕方がありませんでしたが、その時は何も口を出しては言えませんでした。
 私には語り継ぐ責任があります。平和憲法の改悪は絶対に許せません。命がけで守らなければと思います。
 
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