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  トップページ > 地域のページ > まちづくり > 全国商工新聞 第3074号6月10日付
 
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地域 まちづくり
 

商売応援 まちなか商店リニューアル助成事業=群馬・高崎

 「気持ちも店も地域も明るくなる。こんな施策は初めてだね」―。群馬県高崎市が今年4月に創設した「まちなか商店リニューアル助成事業」が、業者の間で大評判になっています。名付けて“商店版リフォーム助成”。全国からの視察が相次ぐ高崎市を訪ねてみると…。

改装など半額補助 業者の間で大好評
 「開庁(午前7時30分)と同時に申請した市民もいました。すごい反響ですよ」。リニューアル助成事業を担う市商工観光課担当者の言葉です。
受け付け開始日となった5月1日だけで108件の申し込み。22日には216件に達し、予算の1億円をすでに突破しました。
 同事業は「店舗の改装」や「店舗などで使用する備品の購入」に対し、その費用の2分の1を助成するもの。補助上限は100万円で、15年度までの3カ年を予定。これまで商店街整備などの補助金はありましたが、一つ一つの店に対する助成は初めてです。

補助金交付状況(5月15日現在)

個店の魅力でまちを元気に

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 その背景にあるのが空き店舗が並ぶ駅前商店街。そして魅力的な店舗が少ないため市の文化的シンボル・群馬音楽センターがイベントで集客しても、お客がそのまま帰ってしまう街の在り方でした。
 「高崎の『まちなか』を面白く、活気あふれるものにしたい。そのためには小さな店が元気になることです。リニューアル事業はそれが目的です」。同事業を“商店版リフォーム助成”と名付けた富岡賢治市長は強調します。
 市内業者の利用を条件にした市のリフォーム事業(11、12年度)では、申請件数が2300件を超え、工事総額も約18億円を記録。「リニューアル事業でも住宅リフォームと同じで、市内の施工業者、販売業者を利用するのが条件。仕事も大手ではなく、地元の大工、サッシ店に回る。それでこそ、地域が潤うでしょう」と富岡市長は笑顔で語ります。
 制度設計にあたっても、市職員などが直接店舗を訪問、約300店舗から経営課題について聞き取り調査を実施しました。

中小業者訪ね悩みつかんで
 浮かび上がってきたのが「店舗の老朽化」。リニューアルのための課題として資金難、後継者難が明らかになりました。「調査をして商売をやっている人たちの悩みをしっかりつかんだからこそ、ニーズにマッチした施策になった」と、先の担当者は口元をほころばせます。
 高崎民主商工会(民商)は5月9日、リニューアル助成について富岡市長と懇談。今井政孝会長らが、すでに当初予算を超えているとして6月議会での補正を要望しました。
 市長は予算について「議会と相談して対応したい」と前向きに回答。また、「一番大変なところを支援するのが自治体の役割。それを実際に実行するかどうか。この制度を含め、街の活性化に力を入れていきたい」と力を込めました。
 住宅リフォーム助成に続き、商店への支援も実現した高崎市。中小業者に視点をおいた政治こそが、地域の活性化につながることを示しています。

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▼高崎市まちなか商店リニューアル助成事業補助金
 商業の活性化を目的に、商売を営んでいるいる人、これから営業を開始しようとしている人が対象(市外に本店があるチェーン店、フランチャイズ店は対象外)。対象業種は、小売、宿泊、飲食サービス、生活関連サービス業(床面積が1000平方メートルを超える店舗は対象外)と幅広い。市内の施工業者・販売業者を利用し、店舗などの改装(20万円以上)や、店舗等で使用する備品を購入(1品1万円以上、合計10万円以上)した場合、その2分の1を補助(1店舗当たりの上限は100万円)。1回限り。

全国商工新聞(2013年6月10日付)
 
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