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  トップページ > 地域のページ > 自治体 > 全国商工新聞 第3087号9月16日付
 
地域 自治体
 

竜巻被害 被災者訪問し激励=埼玉

 9月2日午後に発生した竜巻で、埼玉・千葉の両県併せ、1160棟もの建物被害が出ました。埼玉県越谷市では全壊13棟を含め901棟、松伏町では106棟にのぼるなど被害は甚大。被害にあった埼玉東民主商工会(民商)会員も複数います。埼玉県商工団体連合会(県連)と民商は、被災した会員を訪問し激励。救済に向けた取り組みを始めています。

停電が長く続き
 竜巻が発生した直後、埼玉東民商事務所に「大変だ」と会員のYさん=内装=が逃げ込んできました。
 竜巻が見え、車でやり過ごそうかと思ったものの、危ないと判断、事務所に飛び込んで難を逃れました。
 事務所から200メートル先の住宅は屋根が吹き飛ばされ、サッシ窓は枠だけが残されていました。
 保育園のフェンスや道路標識もなぎ倒されています。被害のひどい地域では、つぶれた住宅で市道が寸断され、停電が長く続きました。

ガラス片が散乱
 松伏町のHさん=内職あっせん・梱包=が竜巻にあったのは雨に備えて、従業員とともに外に置いてあった出荷を控えた荷を作業場内に運び入れていた時でした。
 「ゴーッ」という音とともに雨が降り、「危険を感じて慌てて中に入りシャッターを閉めた」瞬間、バーンという音とともにシャッターが飛びました。
 それでも心配だったのは、外に出したままの商品。「濡れて納品できなくなったら」と思って外に出ようとしましたが、従業員に止められます。
竜巻が過ぎ去ったあと、サッシ窓は割れ、作業場の壁は無くなりました。 トラックや営業車両のガラス、テールランプは砕け散りました。
幸い商品はガラス片を払い梱包をし直したり、一部の作り替えで納められたと胸をなでおろしています。
 作業場はオーナーが修繕してくれますが、車や営業損失の補てんはないのが実態です。Hさんは、ガラス片が残る作業場で仕事を続けています。

お客を優先して
 越谷市のSさん=大工=は、自宅近所の民商会員の自宅の新築現場にいました。ただならぬ気配に振り向くと自宅の方向から竜巻が近づいてきました。とっさの判断で現場のトイレに逃げ込み助かりました。
 自宅は屋根が吹き飛び、窓という窓はガラスがなくなり、サッシはねじ曲がりました。
 「自宅が大変」と母親から連絡があったものの、Sさんは「お客さんの家が第一だ。お客さんを差し置いて自分の家を何とかはできない」と施工したお客さんの家の修繕を最優先して夜遅くに帰宅。自宅は手つかずで一夜を迎えました。折しも雨に見舞われ、2階は水浸しになり、1階は雨漏りで家財道具が駄目に。2日目も食事も取らずに、お客さん宅の修理などで飛び回りました。
 県連では3日に開かれた常任理事会で被災者への援助を確認。4、9の両日に支援に入りました。

全国商工新聞(2013年9月16日付)
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