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  トップページ > 震災情報のページ > 全国商工新聞 第3093号10月28日付
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「原発ゼロ」へ4万人集結=ノーニュークスデイ

 「福島を忘れるな」「再稼働は許さない」の声が国会周辺に響き渡りました。13日に行われた原発ゼロ統一行動(ノーニュークスデイ)は全国から4万人が参加。首都圏反原発連合(反原連)、さよなら原発1000万人アクション、原発をなくす全国連絡会の3団体が共に行動しました。日比谷公会堂での集会に続いて巨大デモを繰り広げ、国会前でも大集会を開催。原発再稼働の動きを強める安倍政権に原発ゼロの思いを突き付けました。

ドラム隊のリズムに合わせて原発なくせコールを参加者総立ちで響かせた東京・日比谷公会堂

「国民の力で廃炉に」
日比谷集会 反原発3団体が共催

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巨大デモに出発する原発なくす全国連絡会の隊列(右から3人目が全商連の国分会長)

 日比谷公会堂には怒りを胸に2000人を超える参加者が集結。作家の大江健三郎さんや医師の肥田舜太郎さん、福島県塙町の和田央子さんたちの声を聞き、原発ゼロの思いを強くしました。
 主催者あいさつをした反原連のミサオ・レッドウルフさんは「今動いている原発がゼロであること、もう再稼働させないことを国民に広くアピールする」と集会の目的と意義を話し、「私たちの運動が政府を追いつめ、再稼働を止めている」と強調しました。
 大江さんは「原発や内部被ばくの問題は、日本人が生きていくうえで本質的、根本的なこと。原発を廃止する運動は子どもに生きていく場所を与える、本質的かつ現実的な運動。絶対にゆずってはいけない」と訴えました。
 自身も広島で被爆し、多くの被爆者を診てきた肥田さんは、原爆投下後、アメリカが放射線被爆の情報を隠してきたことに触れ、「福島も同じ状況。医師もどうしていいのか分からない。この情けない状況をなぜ我慢するのか」と問いかけ、「生きているうちに原発の火を消すことが、今生きている日本人の責任」と力を込めました。
 和田さんは塙町に隣接する福島県鮫川村の放射線汚染物焼却施設について「建設地の住所も非公開のまま建てられ、稼働して9日後の9月29日に爆発した」と怒りの告発をしました。
 閉会あいさつをしたルポライターの鎌田慧さんは「原発はうそと金と脅しでつくられてきた、民主主義の対極にあるもの。日本政府のうそがまかり通っているのは私たちの運動が不足しているから。原発立地県の住民、自治体と連携し、1000万人署名を首相にたたきつけよう」と呼びかけ、大きな拍手に包まれました。
 集会後、「再稼働反対」「原発やめろ」のコールで一体となった参加者は、色とりどりのプラカードやのぼりをはためかせ、東電前、経産省前をデモ行進しました。DJブースを搭載したトラックやドラム隊など、思い思いのシュプレヒコールで原発ゼロをアピール。
 都内から父親とデモに参加した須山佐知子さんは、「原発事故は何も解決していないのに、調査もせず、輸出するなんて信じられない。3団体の共同で声が上げやすくなった。もっとこの声を大きくしていきたい」と話していました。

安倍首相発言を批判
国会前大集会 菊池全商連副会長が訴え

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全国連絡会を代表して連帯挨拶をする菊池全商連副会長

 夕闇迫る午後5時の国会正門前には続々と「原発ゼロ」を訴える参加者が集結しました。
 反原連が主催する国会前大集会は、原発のある街で再稼働反対の運動を続ける各地の代表、政党代表、著名人などが参加。それぞれのスタイルで「原発ゼロへの思い」を訴えました。
 「全国連絡会」を代表して、菊池大輔・全国商工団体連合会(全商連)副会長が連帯あいさつ。「安倍首相が『汚染水は完全にブロック』と臆面もなくうそをつき、『東京は福島から250キロ離れているから安心』と福島を切り捨てた。一国の総理がこうした発言するのは許せない」と怒りの声を上げると「そうだ!」と共感が広がりました。
 さらに7日に行った原発関連省庁との交渉を報告。原子力規制委員会が新規制基準に基づいて粛々と再稼働を進める姿勢が明らかになったと厳しく批判しました。
 原発所在地で再稼働反対の運動を進める6カ所の地域代表がスピーチ(別項)。コールや歌で「全国の仲間が心を一つにして原発ゼロを実現しよう」と呼びかけました。
 橋本美香さん(本紙随想欄に執筆中)と制服向上委員会のメンバーもステージに登場。「原発はゼロに」と歌でアピールしました。

国会前大集会で原発なくせと訴えた日本共産党の志位和夫委員長ら

全国の仲間と連帯
原発立地代表がスピーチ

 毎週抗議77回
 北海道(泊原発) 小林善樹さん=Shut泊共同代表
 昨年7月から毎週金曜日、北海道庁前で吹雪の日も大雨の日も原発に抗議する行動を続け77回に。10月5日に行われた岩内町での「サヨナラ原発 北海道集会」で飛ばした風船は180キロも離れた旭川にも届いた。「こんなところまで届くのか。やっぱり原発やめよう」という声が、道民から上がっている。

 運動続け40年
 新潟(柏崎刈羽原発) 金子貞夫さん=原発からいのちとふるさとを守る県民の会
 巻原発に柏崎刈羽のプルサーマル計画、私たちには原発を止めてきた40年以上の歴史がある。原発ゼロの状態になったのは福島原発事故以降だが、それまでに長い地道な、平穏な暮らしを守りたいという運動があった。

 元気もらった
 愛媛(伊方原発) アユム☆グリーンレモンさん=伊方原発をとめまっしょい若者連合
 伊方原発が再稼働の一番手とも言われており、あきらめかけた気持ちがあったが、今日の行動で皆さんに励まされて、今しか原発を止める機会はない、止めてやろうという気持ちになった。事故を体験し「原発は怖い。次の社会に進みたい」と思うのは自然な感情。しかし市場の論理でその感情が踏みにじられている。でもこの気持ちは止められない。必ず原発を止めたい。

 裁判で勝利を
 佐賀(玄海原発) 稲村容子さん=原発なくそう! 九州玄海訴訟原告団
 昨年1月に提訴した「原発なくそう! 九州玄海訴訟」は、国を被告に、原告1万人を目標にして現在、47都道府県の6751人が原告に。これまで6回の口頭陳述を行ってきたが、毎回の陳述で福島の現状と被害を必ず訴えてきた。福島のなりわい訴訟をはじめとして、全国の仲間と連携して訴訟を続け、勝利したい。

 訓練は無意味
 鹿児島(川内原発) 松元成一さん=かごしま反原発連合有志
 昨日(12日)まで国による原発事故を想定した避難訓練が行われた。訓練を通じて分かったことは二つ。一つは原発が危ないということを国が認めていること。もう一つは訓練は役に立たないこと。避難した後、地域住民がどう生きていくのか、暮らしていくのかについては、何の方針もない。川内原発は日本のいちばん南にある。事故が起これば、放射性物質は偏西風に乗って日本全国に広がることを知ってほしい。

全国商工新聞(2013年10月28日付)
 
   

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